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タイ人のお客様をおもてなしする際のヒント【写真撮影編】

その日、その場所にいた瞬間を切り取ることができる写真。コロナ禍で自由な移動が叶わないため、「以前旅先で撮った写真」の数々を見返しながら、思いを馳せているのはどこの国でも同じではないでしょうか。

今、タイ人の間では、そんな「以前旅先で撮った写真」にハッシュタグเที่ยวทิพย์(ティアオ・ティップ、直訳すると「神の旅」)を付け、SNSに再投稿するのが流行りです。現実には外国旅行はできないけれど、神の力を借りて仮想の旅に出かけよう!嘆きの中にポジティブさも入り混じったタイ人らしい流れ。その中に「以前日本に旅行した時の写真」も多く見られ、「仮想の旅先」としても日本の人気は根強いことが分かります。

コロナ明けの現実の旅でも、ぜひ日本で写真撮影を楽しんでいただきたい。そのためのお手伝いも、私たちができるおもてなしのひとつだと考えます。そこで今回は、訪日タイ人のお客様に接してきた立場から、写真撮影に役立つタイ語とヒントをまとめてみました。

「写真を撮ってあげる」は「ターイ・ループ・ハイ」 

「写真を撮ってあげましょうか?」とこちらから声を掛けたい時、英語のPhotoとシャッターを押すようなジェスチャーをするだけでも、それで十分に通じます。でももし、タイ語で伝えたい場合「写真を撮る」は「ターイ・ループ ถ่ายรูป」「写真を撮ってあげる」は「ターイ・ループ・ハイ ถ่ายรูปให้」。最後に男性は「カップ 」、女性は「カー」をつけると丁寧な表現になります。

「はい、チーズ」は「1、2、3」

記念写真を撮る時「はい、チーズ」と声を掛けるのは日本人の大定番。タイ人には数字の「1、2、3」つまり「ヌン、ソーン、サーム หนึ่ง สอง สาม」と声を掛けるのが一般的です。一度は聞いたことがあるタイ語ではないでしょうか。

特にご家族の集合写真など、大人数を一枚の写真におさめたいとき、注意を引くためにもこの数字での掛け声はとても便利です。日本人が一生懸命タイ語で「ヌン、ソーン、サーム」と声をかけることで笑いが生まれて、いい写真が撮れるという効果もあります。また、カメラの方を見て欲しいときには、「モーン・ゴン มอง กล้อง」と言ってみてください。「ゴン」を強めに発音しましょう。(「タンスにゴン!」のゴンと同じ音) そうすればきっと皆さん視線を合わせてくれるはずです。

縦で撮る?横で撮る?          

携帯のカメラでの写真撮影が全盛の今、その携帯を「縦にして撮るか、横にして撮るか」も重要なポイント。構図に拘る方も多いです。そこで念のため縦横両方で撮ってあげるというのも手ですが、お客様に希望を聞きたいときには、縦「ネーウ・タン แนวตั้ง」と、横「ネーウ・ノーン แนวนอน」という単語が使えます。

シャッターは回数多めに押すが鉄則。

タイ人は写真を撮られることに慣れている方が多く、ポーズのとり方もお手のもの。そこに年齢はあまり関係はありません。中にはプロのモデルのように次々とポーズを変える方もいらっしゃいます。そこでおすすめなのは、角度を変えながら何度もシャッターを押してあげること。たくさん撮った写真の中に、お客様自身にベストな一枚を見つけていただきましょう。気に入った写真が無い時は、たいていお客様の方から「もう1回撮って」とお願いされます(笑) 

撮ってさしあげた写真が、お客様の携帯電話の待ち受けにしてもらえたら、それは気にいってもらえたということ!自分の写真を待ち受けにするのは、自分好きなタイ人の特徴のひとつです。

日本らしい風景の中に溶け込むように。

桜、紅葉、雪、さらに着物での写真撮影。こういったいわゆる王道だけでなく、タイ人が撮りたいのは「日本らしい風景の中に溶け込んでいる」写真です。例えば、ゴミひとつ落ちていない平らな歩道や、あちこちにある自動販売機、日本語が溢れる看板に道路標示、制服をきた学生の姿。例をあげたらキリがないのですが、日本人にとっては当たり前すぎる光景も、タイ人にとっては「ザ・日本」。今、タイ人がSNSに再投稿している写真の中にも、そんな何気ない日本での時間を切り取った写真が溢れています。

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