へそまがりと当然のこと
夜、四畳半の部屋で家事を一通り終え、畳に寝転がった俺の頭にふと浮かんだ。
生まれてこの方母親以外の女と触れ合ったことがないな。
幼い頃に感じた母は暖かかった。
母以外はどうだろう。まるきり想像がつかなかった。母を暖かいと感じたのは何故だろう。同じ血が通っているからではないのだろうか。自分の手を握りあわせてみる。温度を感じた。自分の血は暖かいのだ。
俺は瞼を閉じる。
女を触る想像をしてみた。でも俺は女を知らない。そのため、触る想像のために創造した女は陶器のようにつるりとしてい