タフ旅 南ベトナム田舎ホームステイ編
ベトナムの南側、カンボジアとの国境近くに、「チャウドック」という地域があります。
ベトナムは縦断旅を一度やったことがあったので、そのときとはちょっと違うことをやってみたくて、この小さな田舎町でホームステイをすることにしました。
タフ度
宿 ★★★★☆
食事 ★★☆☆☆
行動 ★★★☆☆
チャウドックにはホーチミンから高速バスで行きます。約6時間の旅。
スリーパーバスという完全に横になれるバスのチケットがオンラインで購入できるので便利です。
メールで送られてくるチケットにはバスのナンバーが書かれているので、行き先表示の文字が読めなくても安心。
乗り心地も良く、ここまでタフ度0です。
チャウドックのバスターミナルに着いたら、宿の方に連絡を取ります。この方は英語が通じるので非常にスムーズでした。
しばらくするとバイクのおじさんがやってきました。英語が通じないので宿の方ではなさそう。ヘルメットをもらい、後ろに乗っていざ宿へ。
宿に着くと、優しそうなおばあちゃんが出迎えてくれました。しかし英語はまったく通じず。
どうやら娘さんがこのホームステイを副業として経営しているようで、メッセージの相手も娘さんだった模様。娘さんは本業のお仕事があるので、夕方頃にいらっしゃるとのことでした。
宿で自転車をお借りできたので、付近を散策してみました。
のどかな田園風景が広がっていて、昼間なのに少し怖さを感じるくらいの静けさです。
12月下旬でしたがちょうどいいくらいの気温。途中のホーチミンはかなり暑かったので、ホッとしました。
さて、宿に戻ると娘さんがいらっしゃってました。
晩ご飯の支度をするというので、お手伝いすることに。
はじめはインゲンのすじを取ったりと簡単なことだけしていたのですが、なんかこいついけそうだなと思われたのか、途中からかまどへ。
薪、というよりただの木の枝がくべてあるかまどで、野菜や魚を炒めました。
食卓について食べてみると……おいしい!
特に魚の味付けが絶妙に私の好みに合っていて、最高でした。ただし骨はすべてそのままなので、一口一口慎重に。
客に料理をさせるなんて何事だ!魚の骨は全部とっとけ!という人はホームステイはやめておいた方がいいと思います。
さて、食事が終わって自分の部屋に戻ります。この部屋がなかなかタフだった。
部屋は「部屋」というより「離れ」で、ご家族が住んでいる家とは完全に別物です。ただ、シャワーもトイレも中についていて、シンプルですが清潔で良かったです。
若干タフだったのはシャワーのお湯が出なかったこと。元々お湯は出ない仕様のようで、朝晩はちょっと寒かったので正直しんどかったです。
また、外と中の間には壁があるものの窓がなく、電気をつけていると昆虫類が無限に入ってきます。
ツインの部屋だったので自分の寝る側だけ蚊帳を下ろしていたのですが、下ろしていない方はparadise of insectsになっていました。
というわけで、20時という成人女性にしては驚異的な時間帯に電気を消して就寝。今日はたっぷり寝られる……と思いきや……
朝3時、ニワトリの豪快な鳴き声で目を覚まします。まだ3時ですが!?
虫が自由に出入りできるくらいの壁なので、音はもっと自由に出入りします。というわけでニワトリの鳴き声はほぼ生音状態。新鮮な体験です。
早起きのおかげで市場を見学できたので、まぁよしとしましょう。
ちなみにこのホームステイのオーナーである娘さんは、ここには住んでいないとのこと(!?)
お母様は慣れた暮らしがいいからと言ってこの家にいるものの、娘さんは結婚を機に家を出たそうです。
元々旅行代理店で働いていたという娘さん。しかしコロナで仕事がなくなり、やむなく転職。それでも「海外からの旅行者と関わりたい」「ベトナムの良さをもっと海外の人に知ってほしい」という思いから、このホームステイを立ち上げたのだそうです。素敵……
ちなみに夜、娘さんとその妹さん、お母さんの3人が何やら楽しそうにキャッキャしていたので、「何の話してるのー?」と聞いてみたところ、「あなたがベトナム人にしか見えないって話してたのよ!」と爆笑しながら言われました 笑笑笑
ラオスとカンボジアでも同じことを言われていたので、これでインドシナ半島コンプリートですね。
私は「できる限り現地の人に溶け込む」をモットーに旅行しているので、これは最高の褒め言葉です!(単純に顔立ちの話でも嬉しい!)
さて、翌日の昼間は昨日のバイクおじさんがやってきて、「チャウドック全部まわったるでツアー」に連れて行ってくれました。楽しい。
帰ってきたら昨晩同様夕飯の手伝いをして、早めに寝て、早めに起きて、そしてチャウドックを後にしました。 慣れると虫も大したことありませんでした。
若干タフではあったものの、ベトナムの伝統的な暮らしが感じられて、とても良いホームステイでした!