記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.369 国威をかけた闘い

スタンプが苦戦or敗北すれば同時に悪魔王子と熹一も株を落とすことになる危険な状態。これは猿渡先生の腕の見せ所やで。


◆前回までのあらすじ

秒殺魔ルスランの数々の不正行為に苦しめられた熹一だが、そのインチキを見破ると同時に自身は正々堂々と闘うと宣言。負傷で満足に打ち合える状態ではない中、ルスランを挑発して冷静な判断能力を失わせ、相手の投げ技を誘って灘神影流の返し技「飛翔・猛禽返し」を決めることに成功。手首を破壊されて痛みにもだえ苦しむルスラン……ついに決着か!?


◆偽りの英雄…敗北

う ぎ ゃ あ あ あ あ あ あ あ あ
(PC書き文字)

前回、自身が仕掛けたブレーン・バスターの全衝撃を灘の大技「飛翔ひしょう猛禽返もうきんがえし」によって返されてしまったルスラン。手首は破壊、肩も脱臼……激痛から幼児のように泣き叫んでリング上をのたうちまわることになった。

700勝無敗(笑) 。テーザー銃いりますか?
結局、不正無しならファーガソンと同程度くらいの雑魚だったんじゃないかな?それに龍星と最初は打ち合いが成立していたサーシャの方がMMA選手としても上な気がする。人格変換現象もあるしな。

散々R国選手に有利なジャッジをしてきたヘボ・レフリーもこの状況……ルスランの敗北は誰の目にも明らかであった。
レフリー「ウィナー」
勝者である熹一の手を掲げて試合終了。が、いきなり手を挙げられたので肋骨に激痛が走り、レフリーに対してブチキレる熹一(でも2話前に熹一もレフリーの右手をゴキッってやったよな?レフリーは無事なのん?)。観客は地元の英雄の敗北に驚きながらも、あの日本人は何者なんだと困惑していた。

禁断のおクスリ展開2度打ちは来なかったか。
(レ「さあ飲め ルスラン(つクスリ」→ル「ばうっ」→◆天を衝く髭…)
意外とすんなり決着がつきましたね。もう一週くらい引き延ばし展開あるかと思ってた。どうして不正ファイターになったか経緯を説明する哀しき過去パートがあってもおかしくなかったけど、まぁ ぽっと出のルスランを掘り下げられてもねぇ……サーシャでお腹いっぱいっス。

あと、熹一 知名度なさ過ぎん?一応ハイパー・バトル優勝者やぞ。
日下部覚吾との闘いも世界中で配信されたはずなんだが……。


◆国威をかけた闘い

英雄の敗北で会場のテンションが一気に下がる中、鬼龍は国威発揚のための大会なのに逆効果になったなとヨシフを煽るが、
ヨシフ「ふんっ 日本人との戦いは勝っても負けてもそんなに気にしない」
ホワイト・ナイト・バトルは元々 対NATO軍を想定したものであり、アメリカ(スタンプ)を倒せばまた観客は盛り上がると言う。

なんか滅茶苦茶ダサいこと言っているんスけど、いいんスかこれで…?
負け惜しみを超えた負け惜しみ。なら恩赦狙いの犯罪者であるサーシャはともかく地元の英雄であるルスランを日本人選手に当てる意味が分からないんだよね。階級合わせは不正するから関係ないんだし。
そもそも勝っても負けても「ふうん ああそう…」な日本人選手を何で2枠も取ってんだよ えーーーっ。

※(R国のU国侵攻でNATO加盟国が)増えるっ。

米国選手のスタンプに勝てればいいと皮算用するヨシフに対して鬼龍はそう上手くいくかなと忠告する。
鬼龍「相手は悪魔王子も恐れる"最強の素人"だ なめてかかると痛み目を見るぞ」

えっ、スタンプって素人なんですか?
麻薬王ホセ・ロドリゲスをぶちのめした時に日本古武術の免許皆伝って言ってた気が……。もしかして武術マスターの異名は猿空間に送られたのん?

古武術の免許皆伝設定どこへ!!


◆スタンプ出陣

リングを後にして控室に向かう熹一と龍星。途中、負傷した両肋骨の痛みに苦しむ熹一を心配して怪我の状態を確認する龍星だが、日本で悪魔王子にやられた箇所に再びダメージを受けたせいで特に左わき腹が大きく腫れあがっていた(なんか異様に傷の治りが遅くない?過去作に比べると)。

前回まで襲撃者3人組にボコられた時は右わき腹を押さえていて、ルスラン戦では左わき腹が腫れてくるという謎の患部すべりが起きていたけど、しっかり両方とも痛めてたんかい。悪魔王子に負わされた傷も完全には治ってなかったし、もう熹一の肋骨はボロボロ。R国編は戦線離脱ですね。
これで自然と生身最強キャラの熹一をフェードアウトさせられるって寸法よ。猿渡先生よく考えてるなぁ。

そして、そんな2人の前に次試合に出場するスタンプが労いの言葉をかけにきた……が、
スタンプ「主催者側がこのトランクスを履けっていうんだよ どう?似合う?」
熹一「ロッキーやないかいっ」

そこには頬を赤らめながら星条旗柄のトランクスを履いたスタンプが立っていた。流石に派手過ぎないかと熹一も若干引き気味でスタンプも恥ずかしそうにしている。

ロッキーやないかいっ(禁断のツッコミ2度打ち)。

いくらR国対アメリカ(NATO)の代理戦争的な試合とはいえステレオ・タイプ過ぎるんだよね。主催者側の頭も大分キマってるとしか思えない。スイート・デビルか何かやっておられる?
あとスタンプ可愛すぎんか? お前こんなキャラだったの……。このおっさん急にあざとさを前面に押し出してきてビックリしましたよ。

米国のスパイのくせに主催者側のいう事を素直に聞くんやのォとおちょくる熹一だが、
スタンプ「これはこれで映画のヒーローみたいで気に入っているんだ」
当の本人は結構気に入っているらしい(マジかよ…)。主催者側の『アメリカの象徴を身に付けさせてボコボコにする』という魂胆を分かった上で俺は"アンタッチャブル"だからどんな相手も触れられないと自信満々のスタンプ。しかし、熹一はスタンプの対戦相手である"骨切り"ユーリの象を一撃で撃退したローキックを目の当たりにしているので心配な様子。

ガチで映画のヒーローなのはルールで禁止スよね。
愉快な性格し過ぎだろスタンプ。そして急に出てくる"アンタッチャブル"設定。リカルドの「アンタッチャブル…絶対に当たらないって超高等技術なんですけどね」って台詞が懐かしい。
確かに今まで描写でスタンプが被弾したのは悪魔王子の目突きぐらいだし、ディフェンスに特化している設定も納得は出来ますね。

ついでに「サーカスから脱走した象くん」再登場(回想)。まさか2度目の出番があるとは……もう荼毘に付してるけど

虐待され精神を病んで暴れたら殺処分…あわれなものです。


◆悪魔王子とユーリ

一方、控室で待機しているユーリの前には悪魔王子の姿があった。どうやら悪魔王子はスタンプの対戦相手であるユーリに勝ってもらうために弱点を教えようとしてるらしい。
悪魔王子「あいつの本当の狙いは俺なんだ 失礼しちゃうよね あんたのことなんて眼中にないんだ」
スタンプの目的が自分であり、対戦相手のお前は眼中にないと煽るが、ユーリは余計なお世話だと言い、適当にあしらわれる悪魔王子。

はうっ 2024年 初登場の悪魔王子。
なんか悪魔王子が喋ってるシーンすげー久しぶり。台詞は354話のエレベーター・バトルが最後だったはず(登場だけなら357話の開幕だけど)。さっそく情報を横流ししようとしてるし……まんま鬼龍おじさんと同じ行動をとっているんだよね、親子じゃない?
でもユーリにまったく相手にされていないというね。眼中にないのは悪魔王子も同じなんだ。ブーメランを超えたブーメラン。

それでも「まぁ 聞けよ」と無理やりスタンプについて語りだす悪魔王子。スタンプのアンタッチャブルと呼ばれる鉄壁のディフェンス技術は反射神経と高度な肉体操作にあるらしい。ユーリはローキック一発入れれば関係ないと話を切り上げようとするが悪魔王子が食い下がり……、
悪魔王子「だからそのローキックを入れるコツを…ちょっと待てよ」
ユーリ「俺にかまうなっ」

苛立ちながら振り返ってローキックを放つユーリと咄嗟に防御する悪魔王子。室内に激しい衝撃が走るが悪魔王子は膝を曲げてブロックしてダメージを何とか軽減していた。もしブロック出来ていなければ骨まで到達していたであろうユーリのローキックに戦慄する(悪魔王子ってホンマにガルシア・シリーズ最高傑作か?)。
そして、ユーリは悪魔王子に対してまとわりつく蠅は自分で追い払えと言い、その場を後にした。

ちょっ、待てよ(キムタク書き文字)。
久しぶりの登場で小者ムーブ全開の悪魔王子、あまりにもダサい。
新キャラ相手に余裕かまして反撃を受ける…ボリスやリカルドと同じパターンで草ですね。やっぱ悪魔王子はこうでなきゃ。

ユーリが聞く気ゼロなせいで詳細が分からなかったけど、悪魔王子が言いかけてたスタンプの"アンタッチャブル"と呼ばれるディフェンスについては結構気になりますね。
肉体操作?もしかしてスタンプも何かしらの特異体質を持っているのかな?

それと…過去に熹一と悪魔王子が対決して熹一のローキックが全然効いていなかった描写があるんだけど、
手加減したユーリのローキック>熹一のローキック
なのん?こ…こんなの納得できない。
リトマス試験王子のせいで熹一の株まで下げるのはやめてくれよ。


◆第9試合 開始

ついに始まるホワイト・ナイト・バトル第9試合。さながらR国対アメリカの代理戦争。

"骨切り" ユーリ・パヴリュチェンコ (R国)
VS
"アンタッチャブル" スタンプ・ハウアー (アメリカ合衆国)

の闘いが幕を上げる。
そして、試合開始の裏で意味深な表情を浮かべる主催者側の使いパヴェル。何か企みが…!?

パヴェルが猿空間送りになっていないだとっ!?
こいつにまだ役割があることに一番戸惑っているが俺なんだよね。元秘密工作員だからまた不正か。観客も見てるから狙撃展開はないと考えられるが、
もしかしてスタンプに履かせた星条旗パンツに何か細工があるんですかね?
(発汗で作用する……闇…パンツ…)
……って、そんなエロアホな展開あるわけないか(笑)。

◆何かが起こる…!? ← 今週の煽り適当すぎるだろ。
次号、試合開始…!! ← そうだね。


◆まとめ

意外にサクッと終わったルスラン戦。サーシャのような引き延ばしがなかったあたり、猿渡先生が次の展開を思い付いたと考えられる。
ルスランもエビデンス語録を生み出した功績はでかいけど、実態はただのインチキ糞野郎で特に掘り下げもなかったのが使い捨てキャラの悲哀を感じますね。あそこまでデバフくらったキー坊に普通に返し技一発で負けてるのもアカンすわ。ルスラン君 "あの男"に恥をかかせた代償は高くつくぜ、覚悟はできているんだろうな。

サーシャと仲良く生存確率0%の最前線送り決定ェ。

スタンプに関しては急にあざとくなって読者に愛着を持たせてきましたね。てかキー坊や龍星と打ち解けるの早すぎる。出会ったの1カ月前でその間ずっと一緒って訳でもないはずなのにもう立派な仲良しトリオ。
悪魔王子とのエレベーター戦でも一般人のおばあちゃんに紳士的な態度だったからスタンプ自体は滅茶苦茶いい奴なんだろうね。でも、今回スタンプの異名が2つほど出てきたせいで "武術マスター"なのか"最強の素人"なのか"アンタッチャブル"なのか…あーもうわかんねーよ。

この試合、スタンプに負けて欲しくないが味方側が全勝は作劇上考えにくいしパヴェルのことがあるからどうなるやら…
……過去に灘VSバスターズ戦で全勝してたわ()。


◆余談

悪魔王子のコスプレをする時はニューバランスを履きましょう。
スタンプのコスプレをする時はルブタンを履きましょう。


◆次号予告

次のプレボNo.15は3月25日月曜日です。
◆星条旗パンツ・マンVSローキックおじさん…勝敗の行方は…?


出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第369話