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【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.401 死した理由

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
さっそくですが新年早々とんでもない展開の連続で今後の龍を継ぐ男がどうなるのか若干ビビってるのが俺なんだよね。


◆前回までのあらすじ

ヴィクトル・グループとR国正規軍との戦いの混乱に乗じ、ついにヨシフを撲殺して復讐を果たしたボリス。もう思い残すことはないと自身に狙いを定める狙撃手の方へ向かって歩きだす。
同刻、別所では密かに"あるパイプ役"を通して結託していたあの男・・・とスペンサー長官がリモートで通話をしていた。そしてそのパイプ役があの男・・・の前に現れるが……なんと正体は悪魔王子に処刑されたはずの鬼龍!?


◆不死身の男

死んでも生き返る"悪魔を超えた悪魔"だ

御前試合前にヨシフの命令を受けた悪魔王子によって殺害され、静虎による死亡確認も行われた鬼龍がなんと生きていた(いつもの)。その顔や身体は治療こそ施されているが、悪魔王子の打撃によってボロボロ。だが、いつものような傲慢不遜な態度で葉巻を燻らせながらあの男・・・に前に現れた。

ここまで来ると"悪魔"というより"ゾンビ"なんだよね、こわくない?
久しぶりに"悪魔を超えた悪魔"というフレーズも出来てきて去年の8月から満を持してのハーーッ完全復活だ!展開なんだけど、ずいぶん引っ張ったよね。誰も心配してなかったけど(笑)

満を持しての登場で顔がボロボロなのはちょっとカッコ悪いが……まあええやろ。今は生存を喜ぶんだ。
(サンドバッグに詰められて悪魔王子にボコられたのはガチだったのかよ…)


◆逃亡する二人

一方、K大宮殿内の会場では復讐を遂げたボリスがR国正規軍の狙撃手に狙われていた。放たれた銃弾が今まさにボリスの頭部を打ち抜こうとするが……
悪魔王子「ボリス伏せろッ」
すんでのところで意識を取り戻した悪魔王子がボリスを伏せさせる。銃弾は伏せたことでボリスの頭上を掠めていく。
そのまま二人はボリスが使用した会場の昇降機へ転がり込み地下へ逃亡。
熹一「悪魔王子が昇降機で逃げたっ ステージの下やっ」←何でめっちゃR国サイドのキャラみたいな台詞なんや?

まさかボリスを助けるのが悪魔王子だったことに一番戸惑っているのは俺なんだよね。

悪×ボ…神。
悪魔王子は定期的にこういう情のある行動するから憎めないキャラなんだ。
でも"双子・菩薩"食らって身体が動かないくらい弱って力尽きていたはずなのに結構余裕あるな。タフって言葉は悪魔王子の為にある。

会場下の通路を走りながら……
ボリス「お…おい 俺はもう…」
悪魔王子「いいから逃げるんだ」

ヨシフへの復讐を成し遂げ、もう生きる意味を見失っているボリスは自身を助ける必要はないと言いかけるが、その言葉をさえぎって逃走を促す悪魔王子。そんな二人に対して追手の銃弾が放たれる。

お…おい、なんか悪魔王子が普通に熱いキャラになってるぞ。
悪魔王子的にはボリスを助ける必要なんて微塵もないはずなのにここまで発破をかけてくれるなんて……普通にいいシーンなんだ。
先生、恐らく悪魔王子殺す気マンマンっぽいのに読者に愛着持たせようとするのやめてくれよ……。


◆緊張状態

あの男・・・の前に現れた鬼龍は階段を下りながら試合を灘神影流のすごさを織り交ぜながら解説してやったのに自身をスペンサー長官と同じように毛嫌いするなんてひどいな…と恩着せがましく語り掛けてきた。
あの男・・・「悪魔の癖に灘神影流の宣伝マンかと思ったよ」←秘伝バラマキおじさんだからね。
スペンサー「仲良しだなおい 私たちの関係は常に緊張状態が好ましいんだがな」
そんな二人の会話をリモートで聞いているスペンサー長官はあくまでこの三人の関係性は牽制し合う状態が好ましいと釘を刺す。

スマイル・ジョー「仲良しだなおい」←めっちゃ嫉妬してるように見えて草。

今回の鬼龍の語りでやっぱりインカムの男は鬼龍ってことで確定したんだけど……ちょっと待てや

390話の
インカム・鬼龍「聞こえませんか?悪魔王子の"心臓"の音が」

この時までは絶対に正体を鬼龍にする予定じゃなかったと思うんやが。
加えて静虎に死体袋を開けて死亡確認されるまでは袋の中から実況してたことにもなるんだけど……なんや釈然とせーへんの。


◆館での一件

実は鬼龍がヨシフによってあの男・・・の館に拉致されたのはあの男・・・にとっても想定外だったらしく、ボリスのことを聞き出すためと適当にヨシフを言いくるめて拘束していたことが明かされる。
しかし、あの男・・・も手を貸すのはそこまでで後は自力でなんとかしろと放置していた。案の定、鬼龍は拘束を解除して逃走……が、
あの男・・・「まさか私が一番大事にしている車で逃げるとは思わなかった」←鬼龍おじさん流の嫌がらせだと考えられる。

ニンテンドー・スイッチやりながらヨシフと会話したり、鬼龍に愛車パクられたのにビックリしたり、あの男・・・がだんだんコミカルなキャラになってきてないっスか?

先生、ここに来てあの男・・・のこと結構気に入ってきたんかな?


◆ヨシフの実態

そもそもスペンサー長官(米国サイド)が鬼龍をパイプ役としてあの男・・・と共に今回のヨシフ抹殺計画を実行したのは彼が国際社会的にも超危険人物だったからだった。
ヨシフはR国とは無関係のPMCを装って中東やアフリカ諸国の内戦に積極的に介入したり、C国では反体制派の弾圧&民間人を虐殺し石油採掘権と販売権を奪い取り、S国ではダイヤモンド鉱山の採掘権を見返りとして手に入れていた。近年のR国の凶行の指示役はすべてヴィクトル・グループ総帥のヨシフによるものだった。

う あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ(PC書き文字)
ありとあらゆる悪行がすべてヨシフおじさんのせいにされてるっ!

ホンマにオリキャラにすべての罪を擦りつけよった。
しゃあけど こうでもしないとあの男・・・をガチで○さないといけないから…(落とし所としては)まっ なるわな……。

余談
・C国

・S国

……で合ってるのかな?


◆抹殺計画

鬼龍はいくら超危険人物だったとしても、あの男・・・にとって諜報機関時代からの大親友で汚れ仕事を一手に引き受けてきたヨシフを消して本当に良かったのか?と疑問を投げかけるが、あの男・・・自身もヨシフに恩義はある……が、もはや"暴走老人"と化したヨシフは二人の秘密を盾にR国を裏から支配を目論む段階まで来ていた。
米国としてもあの男・・・のように核のスイッチで脅すだけの人物ならまだいいが、もしもと言う時は本気で押しかねないヨシフのような短絡的な馬鹿がR国を支配するのは好ましくなく、今回の両者の利害が一致した形となったのが抹殺計画の真相である。

ヨシフおじさんの語り的にあの男・・・への忠誠心は本物だったと思うけど…どうなんやろ?
ヨシフ「"あの男"は私の希望…"あの男"のためなら私はいつでも命を捨てる準備がある」← ◆この台詞は…!?
(会場が暗くなった時は真っ先にあの男・・・の安否を確認しようとしていたし)
ヨシフ「自分はあの男・・・のためにやっているんだ」って思いこんで暴走していたのかもしれないね、あの男・・・は建前。それにあの男・・・を立てておく方がヨシフとしてもR国を支配しやすいしな。

あと最近のあの男・・・は現実のあの大統領・・・・・より冷静かつ分別がありそうで笑える……もしかすると先生はヨシフおじさんの中身をあの大統領・・・・・にすけ変えたのか?

あの男・・・「面従腹背だよ ヨシフは金と権力を持ちすぎた」
あの男・・・はヨシフが表面上は自身に従っているように見せていただけといい、現在のU国軍事侵攻もヨシフが極右思想の学者や新興財閥オリガルヒに推されて独断で決行したと暴露する。

はうッ ついにこのU国侵攻もヨシフおじさんの独断にされてる。
この際詰め込めるだけつめっ…詰め込もうぜ的なノリでヨシフおじさんが悪行のデパート化しとるわ。

まあこれで米国とR国が裏取引で手打ちにしてU国侵攻は終わりって感じか。なんやかんやで現実世界より龍継ワールドのほうが先に世界情勢が安定しそうっスね。一時はどうなることかと思ったけど、先生の鬼龍を使ったパワー・プレイで事態を無事(無事…?)収拾できそうで良かった良かった。


◆偽装死の真実

鬼龍はヴィクトル・グループが開催するホワイト・ナイト・バトルを利用して抹殺計画を実行するため、猜疑心の強いヨシフに近付く&信用を得ようと自身を犠牲にした一芝居を打つことにした。それが悪魔王子によるサンドバッグ処刑だった。
もちろん悪魔王子とは事前に話をつけていたが(なんか御前試合が茶番化した気がするのはオレだけか?)、"本気で殴れ"と指示しており、死亡自体はリアルだったことが明かされる。
スペンサー「鬼龍は"死に真似"がうまいからな」
鬼龍「"生き返る"のがうまいと言ってくれ」

灘神影流にある一時的に仮死状態となる技で死を偽装(←静虎の節穴伝説がまた1ページ)。あとは会場が混乱する中で油断したヨシフへボリスを襲撃させて復讐を果たさせつつ、あの男・・・とスペンサー両者の目的も達成するという一石二鳥の作戦であり、実際に鬼龍の描いたシナリオ通りとなった。

灘神影流マジックよ。
一時的に仮死状態にする技がいくつか・・・・ある。

いつもの

基本的に鬼龍おじさんぐらいしか使ってないマジックなんだよね、どんだけ偽死が好きなんだよ。それと本気で怒ってくれた龍星(と一応哀しんでくれた熹一が)かわいそ……。
今回のすべては鬼龍の手のひらの上展開は危険な領域へと突入したストーリーを丸く収める上ではこれしかないように思えるが、R国展開始まってからの仕掛けだとすると鬼龍もあの男・・・もスマイル・ジョーも悪魔王子も演技派を超えた演技派すぎる……やっぱこれ若干無理がないか?

鬼龍「"本気で殴れ"」
悪魔王子「しゃあっ 延髄蹴り込み」

まかり間違ったら永眠コースだったと考えられる。


◆放たれる凶弾

無事、超危険因子を排除できたことで大国間(米国/R国)の戦争の危機も回避され喜ぶあの男・・・とスペンサーだが……
鬼龍「だが まだ幕は降りていない」
鬼龍がふと不穏な言葉をつぶやく……一方

悪魔王子「ボリスッ」

逃走中の悪魔王子の目にはボリスの胸を貫く銃弾が!?


う あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ(PC書き文字)
(*;◯;*)ボ…ボリス……やっぱお前死ぬんか。

このまま悪魔王子と生存してほしいけど、二人とも死にそうで怖いんだよね。
そもそも鬼龍の思わせぶりな発言があったから、
これもワンチャン鬼龍おじさんの計画って可能性があるんだよね。

最終的には悪魔王子の心臓を手土産として頂きつつ諸事情を知ってるボリスの口封じ……いや、この展開だと鬼龍おじさんへのヘイトが取り返しのつかないレベルやばいことになるからないない…あり得…ない……よな…?

◆逃げて、なお…ハイパーボーンで生存って線ないっスか?
次号、ボリスの命は…!? ←もう悪魔王子と一緒に生存しろって思ったね。


◆まとめ

新年早々話動きすぎ問題。
オリ・キャラであるヨシフおじさんに全ての罪を擦り付けることであの男・・・を○すことなく、スマイルジョーも一枚かませることで大国間の問題はひとまず安心な落としどころになりそうなのでその点については良かったっス。

でもすべては鬼龍のシナリオどおりって……このおじさん、高校鉄拳伝時代の格闘漫画界のジョーカー扱いからストーリーに収集を付けるためのジョーカーにジョブ・チェンジしとりますな。
一応統合性云々は無理くた理由付けできるけど…みんな演技派だなあ。

~ 以下、迫真の演技たち ~
ヨシフ「すべては私の策略」→ 鬼龍「なにっ」
鬼龍「驚いたな あんたがこの国を裏側から仕切っていたとは」
あの男・・・「くさいしね」
スマジョ「鬼龍が死んだ?そんなバカなことがあるか」
スマジョ「あ…あの鬼龍が…(動揺」
悪魔王子「生き残るためなら何でもやるのが鬼龍だっ」←ある意味その通りになったっスね。
ーーー

今後の展開は悪魔王子とボリスがどうなるかを描写すればR国でやることなくなるし、日本に戻って鬼龍関連に仕舞いつけて熹一VS龍星の闘いやって「龍を継ぐ男・完!」って感じかな(あと2年はやりそう)。

では、今年も毎週感想(できるかぎり)継続していきます。


◆次号予告

次のプレボNo.5は1月20日月曜日です。
だいぶ先じゃない?作家さん・・に優しい雑誌なんだ。


出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第401話