【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.402 凶弾
不思議やな…去年末は鬼龍の生存を喜んだのに今は腹立たしく感じる。沸々と怒りの感情が湧いてくるのはなんでや。
◆前回までのあらすじ
ホワイト・ナイト・バトルから御前試合、それらはすべて白鯨ことヴィクトル・グループ総帥＝ヨシフ・カデンスキーを抹殺するため…スペンサー長官とあの男、米国とR国という大国間の思惑とそのパイプ役となっている鬼龍の策略だった。
事はシナリオ通りに進んでいるように思われたが鬼龍はまだ幕は降りていないと言う。
正規軍から逃れるために会場地下へ脱出する悪魔王子とボリス……だが何者かが放った銃弾がボリスの胸を貫く!!
◆これで終わりじゃない
鬼龍「"友とは密につきあえ 敵とはもっと密につきあえ"とはよく言ったもんだ」
鬼龍はスマートフォン片手に今の自分達三人の状況を表す格言を、リモート越しのスペンサー長官はヨシフの抹殺で米国・R国の世界大戦が未然に防がれ、悪魔（鬼龍）が世界平和に貢献したと皮肉めいたことを言う。だが、あの男はこれですべてが終わったわけではないと警鐘を鳴らす。
ゴッドファーザーかな？（孫子の兵法書き文字）
てかまだ終わりじゃないのかよ…（絶望。
あの男もスマイル・ジョーも「敵」とか言ってる鬼龍おじさんを些か信用しすぎだと思うけど、こうは言いつつも油断はしていないって感じかな？三人がそれぞれ銃口を突きつけ合ってるみたいなんだ。
鬼龍はスマイル・ジョーの弱みを握ってるし、あの男は今この場で容易く鬼龍を始末できる（その逆も然り）、スマイル・ジョーは……
あれ？スマイル・ジョー一番不利ちゃうか？
下手打てば世界大戦、スマイル・ジョーがあの男の裏事情を握ってるとしてもそこまでクリティカルにダメージ与えられそうにないし……あ～でも鬼龍おじさんに対しては優希ちゃんというカードがあるか…バスターズ戦での約束を反故にすることになるけど。←美学どこへ!!
◆幕引き
鬼龍「ボリスが死んではじめて幕引きとなる」
対外的には大統領を二度も暗殺未遂し、その盟友でR国内で高い影響力を持つヴィクトル・グループ総帥を抹殺したボリスが幕引きとして死ななければならないと、こんな傍から見れば極悪人（ボリス）を生かしておくわけにはいかないと鬼龍は計画の最終段階について語った（←どの口が言ってるんだこのバカは？）。
あの男もそれに同調し、いくら自身がヨシフ抹殺を望んだとはいえ、暗殺者を野放しすれば国家元首としての威信に関わる上に国内にはヨシフ以外にも立場を脅かす威勢のいい強硬派がごまんといると言う。
おいおい、最終的にボリスにすべての罪を着せる気かよ……ふざけんなよボケが。
妻は白鯨に強姦→殺・害、自身は鬼龍・スマジョ・あの男の陰謀に利用され最後はポイ捨て…そうか…君は…かわいそ……。
ボリスの人生ってなんだったんだろ。
善人（ボリス）が悪人（おじさんたち）に食い物にされる…こ…こんなの納得できない（ｶﾞﾊﾞｧ
この悪の枢軸三人の思惑通りに事が進むのムカつくし、何か痛いしっぺ返しを食らって欲しいですね、ガチでね。
あとここの会話、ナレーションで「血生臭き、闇の会談…」って書かれてて草なんだ。
◆（血生）臭き者…。
◆ボリス…死亡！？
～ K大宮殿 会場地下 ～
悪魔王子「ボリスッ」
一方、会場の昇降機口へ飛び込んで地下から逃走しようとした悪魔王子とボリスだが、そこにはR国兵士の待ち伏せがおり、ボリスはその兵士が放った銃弾に倒れた。胸に大穴があき、大量の血を流すボリス。悪魔王子の介抱虚しく、彼の目は開いたままだった。
R国兵士「狙いはボリスだけだ 悪魔王子は殺さない」
声のする方向、悪魔王子の視線の先にはボリスを撃ったR国兵士が拳銃を構えていた。そして、兵士も自身へ向けられた悪魔王子のただならぬ空気を感じとったのか、命令にはないが抵抗する場合はお前も撃つぞと警告する。
(；◯；)ボ…ボリス……本当に死んだのん……。
Xの感想の方でも自信ないから一応「？」を付けたんだけど、これ描写的にやっぱり死んでるよなぁ。目ェかっぴらいてるし。仮にまだ息があったとしてもこの状況で生存できる気がしない。
できれば最後にエレナと生まれるはずだった子供の幻影を見る…みたいなボリス救済描写が欲しいんだけど、猿渡先生そんなに手ぬるくないからこのままボリスは退場かもしれない。
ここの静かながら怒りと殺気に満ちた悪魔王子の表情……中々味わい深い。
◆因果
再び場面は鬼龍・あの男・スペンサー長官の三者会談の場に戻り、
鬼龍「ボリスには因果を含めてある 人間を殺しておいて自分だけ生きながらえるなんて厚かましいこと考えるなと」
シナリオ収束の為にボリスは死ぬ手筈になっており、本人にも復讐であれ人を殺しておいて生きながらえる気でいるなよと事前に因果を含めておいた鬼龍。
それを聞き、スペンサー長官は龍星や熹一（スマジョがキー坊って呼んでるのちょっと笑える）は知っているのかと問いかけるが、"敵を欺くにはまず見方から"と孫子の兵法を引用し、お前もスタンプに今回の作戦の件を話してないだろと返した。
み…味方？
ｱﾝﾉｫ…たぶん龍星と熹一は微塵も鬼龍のこと味方扱いしてないと思うんですけど。
久しぶりに鬼龍おじさんの「因果を含めておいた」台詞が聞けたのは嬉しいけど、鬼龍「人間を殺しておいて自分だけ生きながらえるなんて厚かましいこと考えるなと」←なんだろう…真っ当なこと言ってるはずなのに不快感を覚えた自分に驚いたんだよね（ひろゆき書き文字）。
龍星＆熹一「こ…こんなの納得できない」
スタンプ「こ…こんなの納得できない」
龍星と熹一はともかくスタンプはめちゃくちゃかわいそなんだ。別に情報横流ししたり下手打つような奴じゃないから教えてくれてもよかったのに。
この分だと静虎もこんな非道な作戦に加担するとは思えないから鬼龍と口裏合わせしていた展開はなさそうっスね……
えっ じゃあ死亡確認ガチでミスってたんスか!?
（驚愕）
静虎の節穴伝説がまた１ページ。
◆懇願
そう聞いてスペンサー長官はボリスを庇った悪魔王子もボリスの死による幕引きを織り込み済みだったのではないかと疑問に思うが……。
～ 御前試合前 ～
（ホワイト・ナイト・バトルが終わって1週間後が御前試合だからその間のシーンなんスかね？それかホワイト・ナイト・バトル開催前か）
悪魔王子「ボリスを助ける方法はないのか？」
悪魔王子は鬼龍のシナリオを聞き、何とかできないないのかと米国とR国の仲介役である鬼龍にボリスの助命を懇願する（ここの悪魔王子、鬼龍と比べて小さすぎない？）。
鬼龍「お前らしくないな 友情に目覚めたのか？」
鬼龍はそんな悪魔王子の言葉に対し、ボリスは元々仇をうったら死ぬつもりだったし、復讐と成し遂げて愛した妻のところへ逝けることがボリスの望み、それを叶えてやれと諭す。
最近の悪魔王子、良い奴すぎないか？
悪×ボ…神。
プライド高いあの悪魔王子が鬼龍にこんなお願いするなんて……裏切られるまでは脅していたとはいえメルニチェンコの幻魔をちゃんと治そうとしてくれたり、一度仲間認定すると結構情に厚い奴。
……このシーン、猜疑心の強いヨシフのスパイが張ってる可能性もあるんスけど、こんな往来で堂々と悪魔王子と作戦会議してていいんスかね？
◆本当の望み
死ぬことを望んでこの世界に生まれ出た人間などいない
本当は生きたいんだ
心の中で決意を固めたのか、兵士へ向かって歩き出す悪魔王子。
ボリスは最初から死にたがっていたわけじゃない、不幸にもこの世界に絶望して生きる意味を失っただけ、心と体にどんな深い傷を負ったとしても……
ほんの少しでも"希望"があれば生きたいんだ
その心中はボリスへ対する深い慈愛と共感であった。
対するR国兵士は御前試合を観戦していたので悪魔王子が満身創痍だと知っており、余裕の態度を取りながら悪魔王子を拳銃で迎撃（←悪魔王子が食らった"菩薩拳"のこと"必殺技"って言ってるのジワジワくるね、今週のこの覆面兵士は猿濃度の高い台詞が多いんだ）。
銃弾は悪魔王子の頭部へ直撃コース、血飛沫と共にその場に倒れる悪魔王子。
悪魔王子は最後の最後でガルシア28号と同じく痛みや哀しみに深く共感する共感性能力になったのかもしれないね。
ガルシア・シリーズはみんな根がいい奴過ぎる。とても"あの"おじさんの遺伝子から作られたとは思えない。
悪魔王子が善性を見せる度に思うけど、彼らが米軍と鬼龍にゴミクズのように捨てられたの胸糞すぎるな。こんなクソみたいな境遇で「少しでも"希望"があれば生きたいんだ」って言える悪魔王子の精神性が光に満ちとるわ。
ちょっと前までいろんな人（あと動物）に幻魔で嫌がらせの通り魔行為を繰り返していたクソガキ悪魔王子どこへ!!
◆悪魔の一撃
R国兵士「まいったな "心臓"には当たってないよな 俺は射撃がうますぎるからなあ」
自衛のためとはいえ抹殺対象ではない悪魔王子を打ってしまった兵士だが、特に焦った様子はなく（←やっぱりこいつ妙に大物やな）倒れた悪魔王子へ近づく……が突如、悪魔王子が立ち上がり一瞬の隙をついて最後の力振り絞った右フックが顔面を捉える。兵士はそのまま会場下の骨組みを壊しながら軽く数メートル吹き飛ばされる。
死んだろ…これ……。
読者が観測できる範囲では命を奪ったことのない悪魔王子だけど、これはついに（殺人）童貞を捨てたんスかね？まっ ボリスを殺った奴だからその怒りは当然か。
あと"双子・菩薩"を食らってフラフラ疲労困憊な状態でもこのパワーが出せるのは驚異的。まだ龍星との闘い続けれられたんとちゃう？
R国兵士「俺は射撃がうますぎるからなあ」←１話限りの出番っぽいのに語録多き者。FPSとかで使えそう。
◆凶弾
龍星「悪魔王子ッ」
丁度そのタイミングで龍星・熹一・静虎が昇降機（セリ）で会場下へ降りてきたが（誰が操作してんだよ…）、三人の眼前に飛び込んできたのは血を流して倒れているボリスとR国兵士、そして…
左胸を銃弾に貫かれ崩れ落ちる悪魔王子の姿が！？
う あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ（PC書き文字）
(*；◯；*)あ…悪魔王子……お前も死ぬんか。
心臓の位置は正面から見て"双子・菩薩"の右上だからギリギリ当たってなさそうだけどこの位置は致命傷だろ。
オラーッ はよ悪魔王子のスリッピング・アウェー復活せんかいッ。
でもガルシア11号の識別番号の部分にあたってるのは何かメッセージ性がありそう。ふうん、最後に他人のために立ち向かうことで"人間兵器"が"人間"になったというわけか。
それと顔面に弾丸が飛んできたのに左胸に被弾してたり描写が少し不自然なのと悪魔王子がボリスが死なないよう鬼龍に懇願してたり…なんか策があるような気もする……ちょっと考えすぎかもしれんが。
悪魔王子「灘神影流マジックよ やっぱり死んだふりだよねパパ」←頼む、これであってくれ。
（この展開、心臓弾丸すべり展開がネタよりとはいえ予想されてるけど、鷹兄だったら死んでないって思われてるのなかなか狂ってるよね。改めて読み返すと「我が名は尊鷹」展開頭おかを超えた頭おかやわ）
（今週煽り無し）←悪魔王子が崩れ落ちるシーンに余計な文字を入れない配慮だと勝手に思ってる。
次号、二人の運命は…!? ← "二人"と書くことでボリスの命も僅かではあるが次号まで紡がれたことに少し安堵したのは俺なんだよね。「次号、悪魔王子の運命は…!?」じゃなくてよかったんだ。
◆まとめ
ふざけんなよボケが。
このままだとボリスも悪魔王子も鬼龍＆あの男＆スマイル・ジョーに利用されて終わりじゃねえかよえ───っ！
猿渡先生、あなたの悪い噂を耳にしました。
それは口にするのもおぞましい鬼畜の所業…
異
常
ク
ロ
｜
ン
嫌
悪
者
でもサァ～、あの鬼龍がスマイル・ジョーとあの男…米国とR国という大国同士のパイプ役でこのまま大人しくしてるとは思えないんだよね。
全方位迷惑おじさんなんだよ、恐らく悪魔王子とボリス関連で何か仕掛けがあるはず……俺は鬼龍博士だから詳しいんだ。
～ 鬼龍のシナリオの犠牲者 ～
・反体制派（オリガルヒ含む）多数
・ゲルマノヴィチ博士
・ボリス
・悪魔王子
白鯨のおっさん一人始末すためにどんだけ犠牲者出てんだよ……。
（もっと効率よく殺れた気がしなくもない）
鬼龍おじさん……たしかに体力的な衰えは否めないが迷惑さは昔よりキレてるぜ。
今後の展開は
・悪魔王子ギリ生存
・悪魔王子の心臓をボリスへ移植
・鬼龍が悪魔王子の心臓を手に入れてパーフェクト鬼龍化（こうでもしないとボスキャラとして据えるのが無謀を超えた無謀、今だと素の龍星にも余裕でボコられるぞ多分）
・鬼龍があの男とスマイル・ジョーも欺いて二人の生存に手を打っていた（←これ意外とありそうな気がしてる）
ぐらいかな。
これで悪魔王子が生存したら完全に味方ポジションになる流れ。
ワンチャン、上司に欺かれていたことに気付いたスタンプが手助けしてくれる展開ってないっスかね？
悪魔王子「スタンプ…」
スタンプ「俺の任務はガルシア11号の確保…だから悪魔王子とかいう洒落た名前の奴なんて知らないね」
↑
激熱を超えた激熱
◆余談
龍星たちが使った昇降機って乗るためにわざわざ上がってくるの待ってたんスか？まあ悪魔王子＆ボリスが下がった昇降機の隙間から飛び降りたって線もあるけど。
そもそも誰が操作しているのか？タイミングよく消えたりついたりする照明といい、舞台装置くんたち空気読みすぎ問題。
◆次号予告
次のプレボNo.6は1月27日月曜日です。
出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第402話