【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.399 白鯨とボリス
なんとか今年中に復讐できそうですね、良かった良かった。
一足早い先生からボリスへのクリスマス・プレゼントだと考えられる。
先生「みんなボリスや悪魔王子に愛着わいたかァ?ほな(この漫画から)消すでェ」←普通にコレやりそう。
◆前回までのあらすじ
龍星の蓮華・菩薩が決定打となり、ついに決着となった御前試合。だが会場ではヨシフの指示のもと、ヴィクトル・グループの狙撃手が龍星と悪魔王子へ照準を定めていた。勝敗が決したと同時にヨシフによって狙撃命令が下され会場に銃声が鳴り響くが……。
◆死なせない
死闘の御前試合。勝敗は覚醒した龍星の勝利という形で決し、悪魔王子は「とどめを刺せ」と龍星に願って気を失う。が、命を奪うのは相手へ対する怯えからくるものであり、自身が"恐ろしさ"に負けているからだと理解している龍星は悪魔王子の意に反してとどめを刺すことはしなかった。
龍星「(悪魔王子は死んではいない 死なせはしない)」
(;´∩`†;) zZZ
ここのスヤスヤ悪魔王子ふつーに可愛いっスね。
でも起きてこのあとの会場の様子を見たらビックリしそう。今回で自然と画面外にフェード・アウトしたから美味しい所で復活だなこれは。
悪魔王子「は───っ 俺を誰だと思ってるんだ? 悪魔の王子様だぜッ」←この展開だったら震えるわ。
そして、386話では
龍星「熹一さん 悪魔王子… …殺していいですか?」
って殺意MAXだったのにガルシア28号の共感性能力によって龍星も真の活人拳の使い手になったというわけか。龍星この試合で成長し過ぎ問題。
熹一「…けど お前はもうそんなに弱い人間やないで」←ガルシアのチカラもあるとはいえこの通りになったね、お見事です師匠ボー。やはりあなたは素晴らしい指導者だ(道場潰したけど)。
"殺せる技術があるから殺さないで闘える、殺さない自信があるから相手を活かすことができる"="殺法すなわち活法なり"
静虎の教え…神。
この作品だと活殺術にとって相手の命を奪うことは弱さであり逃げだと一貫してますね。
◆闘いの場は混乱に!?
ヨシフ「撃てっ」
パァアン
だがそんな中、ヨシフの合図で会場に配置されたヴィクトル・グループの狙撃手が龍星に狙いを定め引鉄を引く("突然変異の心臓"の回復力が見たいとか言ってたけどおもくそ脊髄狙ってるんだよね、即死では?)。
急に漫画のジャンル変わったな(いつもの)。
ムフフフ 格闘漫画なのは398話まで、それ以降は政治・軍事漫画に変身するの。
正直、この狙撃展開は会場に閣下(あの男)がいるのに銃ぶっぱなすとか危険すぎると思うのん(兵士の誰かがキチゲ開放したらどうすんねん)。それに静虎と熹一が暴れてあの男を人質に取るとかも想定されるよな、2人とも"弾丸すべり"があるからある程度銃撃戦に抵抗できるし。
R国にいるなら全員煮るなり焼くなり自由なんだからここで焦らなくてもいいのに…ヨシフおじ早計を超えた早計っスね。
◆正規軍VSヴィクトル・グループ
が、撃たれたのはなんと龍星を狙っていたヴィクトル・グループの狙撃手!?
ヨシフ「な…なんだあ」←実家のような安心感のあるリアクション
正規軍「狙撃班A ヴィクトル・グループの狙撃手2名を排除した」
熹一「な…なんや 誰か鉄砲撃ったどっ」←なんやこの喋り方
銃声の元にはR国正規軍の狙撃班がおり、次々と会場に配備されたヴィクトル・グループの衛兵たちが倒されていく(K大宮殿に配備された兵士って全員PMCだったんですね、正規軍も一杯いると思ってた)。
さすがに正規軍相手ではいくら国内最強の民間軍事会社であるヴィクトル・グループの戦闘員でも歯が立たず、あっという間にヨシフを残して壊滅状態に。熹一たちは突如会場で銃撃戦が始まり事態が吞み込めず、ただただ困惑するのみだった。
U国侵攻(特別軍事作戦というてくれや)してる前線の兵士たちも驚いたと思うよ。まだK大宮殿にこんなに正規軍がいるんだからね。
しかし狙撃手が逆に撃たれる展開は予想してたけどまさかR国正規軍が乗り込んでくるとは思わなかったなぁ。
……これヴィクトル・グループとヨシフおじが壊滅しても今度はR国正規軍に生殺与奪の権を握られることになるから熹一たち普通にピンチでは?
(鬼龍おじさんが何か根回ししてくれてんのかな?)
◆姿を消すあの男
フッ
掃討されていくヴィクトル・グループの戦闘員。さらに照明が落とされ辺りは暗闇となり会場はさらなる混乱状態に。慌てふためくヨシフと状況が読めずこの場を静観する熹一・龍星・静虎の三名(と↓その辺に倒れてる悪魔王子)。
ヨシフは暗闇を彷徨いながらもあの男の安否を確かめようとするが(ヨシフおじ一応忠臣なんだよなぁ…)、あの男はこの混乱に乗じて会場の王座から姿を消していた!?
ヨシフおじさん…これはあの男に切られたな(確信)。
なんや狙撃手ボリスすり替え以外大体当たってるな(色々とベタな展開ではあるが)。
ヨシフおじさん…すべての黒幕だけどあの男に対する信頼とR国への愛は本物なのにかわいそ(閣下の代わりにニュー・クリア・ボムのスイッチ押す気概もあるんだよね、すごくない?)。
あの男……やっぱり鬼龍おじさんと組んでる…よな?
(その場合ヨシフはあの男とインカム越しに会話をしてる相手を知らないのか)
でも鬼龍おじさんはスマイル・ジョーとも組んであの男失脚作戦に加担してる…よな?
ボリスの復讐にも手を貸してる…よな?
◆この男の目的は…!?
◆ボリス現る
ようやく目が慣れてきたあたりでヨシフの前に劇場設置された舞台装置("迫り"っていうらしいっスよ)で一人の大男が迫り上がってくる。
戸惑うヨシフの前に現れたのは……
最強囚人兵 ボリス・イワノフ
う あ あ あ あ あ あ あ あ あ (PC書き文字)
ボ…ボリスが練り迫り上がってきてる。
このガン・バスターの如く登場するボリス…俺がヨシフなら恐怖で股を濡らすね(デンドンデンドン♪
猿先生と渡哲也先生…一つ一つは小さな火だが、二つ合わされば炎となる。炎となった先生の漫画は無敵だ!
あと数話前にボリスが潜んでいたのは結局会場下の装置部分だったんですかね?
龍星と悪魔王子が幻魔やら関節技でしばき合いしてる時に床下で虎視眈々とチャンスを伺っていたというわけか……ヴィクトル・グループの警備はガバガバを超えたガバガバ。
龍星「ガルシアが泣いている」悪魔王子「はうッ」
~ 床 ~
ボリス「えっ 悪魔王子負けたの?」鼠「・・・(死体書き文字)」
◆真犯人
~ 再び場面は鬼龍とボリスの回想シーンへ ~
鬼龍はボリスにお前の復讐対象はあの男ではなく、ヴィクトル・グループ総帥「ヨシフ・カデンスキー」だと伝える(まあすべては私の策略ってホワイト・ナイト・バトルで言うてたからね)。
……てか先に回想の時系列を考察したけどS地方であの男が狩猟を楽しんでいた時にボリスはまだあの男を復讐対象と思っていて行動を起こしたんだからこの回想のシーンは鬼龍逃走後で決定…だよな?
(380話参照)
R国内で高い権力・影響力を持ち、白鯨のように大きな存在となっていたヨシフはサーシャの母を愛人していたり、文字通りヤりたい放題していた。その毒牙はボリスの亡き妻・エレナ(←今週「エレーナ」じゃなくて「エレナ」になっとるけどこれミスか?迷ったけどこの記事では鬼龍を信じて「エレナ」とする)も向けられ、バレリーナを目指していたエレナに対してパトロンになることの見返りに愛人関係を迫っていた過去が鬼龍の口より明かされる(←なんで鬼龍はそんなことまで知ってるんや?)。
だがエレナはヨシフを頑なに拒絶し、バレリーナをやめてボリスと結婚。深く自尊心を傷つけられ怒りが沸点に達したヨシフはエレナを強姦。そして例の爆破事件によってエレナは命を落とすことになった。
う あ あ あ あ あ あ あ あ あ (PC書き文字)
は…白鯨ことヨシフおじさんがレイパーすべりされてるッ。
レイプッ→爆・殺というモンキー・10割コンボが炸裂してて震えあがったね。もうメチャクチャだな。
エレナがボリスを送り出し→当日(ボリスが出張と仮定して事件が起こるまで数日あるって可能性も考えられるけど)に例の事件だからヨシフおじってレイプッするためだけに現場に出向いたんか…エレナへの熱量がすごすぎる。
ヨシフ「うーーーっ (エレナと)やらせろ 閣下おかしくなりそうだ」←白鯨というより猿だな。
そらあの男も鬼龍に「何で2度も狙われたのか分からないんだよね?」って聞くわ。お友達が性欲おじさんだったせいで命を狙われたあの男に哀しき過去……こいつもやってることは大概だけどな。
そしてエレナもエレナで自国の民間軍事会社のトップに言い寄られて気丈に拒絶できる度胸すげーな。鬼龍おじさんがイイ女って評価する理由も分かるんだ。
ボ「うれしくて死にそうだよ」エ「いや死ぬなよ」←子供ができた時のノリツッコミからして愉快な性格してそう。
鬼龍「いま この国は大きく揺れ動いている」
鬼龍はそんな大きくなり過ぎたヨシフ(ヴィクトル・グループ)を|《あの男》も手を焼いているといい、体制派も一枚岩ではないと語る。
メルヴェルの小説「白鯨」を引用し、白鯨を倒せるのは命を捨てて復讐を誓う者…エイハブ船長にボリスを重ねる。
熱い「エイハブ」宣伝回。
改めて読んでもクッソ名作だよな~。あの長い小説をコミックス1巻にキレイにまとめられてるから読みやすいんだよね。
こっちの白鯨は悪魔とも神の化身とも言われてるけど、龍を継ぐ男の白鯨はただのレイパーおじさんなんだ。格の差が象と蟻なんだ。
R国I国S国K国「いま この国は大きく揺れ動いている」←この台詞便利過ぎる(というか揺れ動いていない国少なくない…?)。
◆復讐の鉄槌
う
お
お
お
お
(PC書き文字)
雄叫びを挙げながらボリスが裁きの鉄槌を下そうとする。
静虎「暴漢か?」
熹一「こ…この声は…」
暗闇の中で何が行われているのかまったく状況が分からない2人。
ゴシャッ
その拳がヨシフの顔面を捉える。ヨシフの運命はいかに!?
ここ完全に静虎が蚊帳の外で笑えるんだよね。
熹一はボリスと面識あるからまだいいけど静虎からすると◆この男は…!?なんだ。
でも熹一や龍星もボリスの目的が亡き妻の復讐って知らないから「「(なんでボリスが白鯨を殺そうとしてるんだ…?)」」って感想になると思うけど(熹一の精髄破滅拳って龍星と違って相手の記憶に同調しないっぽいから哀しき過去が読者にしか伝わらないのが不便だね)。
熹一&龍星視点だと一緒にVIP席でホワイト・ナイト・バトルを観戦していたヨシフが鬼龍の処刑を命じたり、その鬼龍とつるんでいたボリスがガン・バスターみたいな登場の仕方でヨシフを殺そうとしてたり、R国側の裏で色々と事が起きすぎて意味不明だと考えられる。
◆怒りの鉄槌!! ← ボリスにとっては万感の思いですね。ボリスーーッ拳でいけーーー!
次号、あの男はどこへ…!? ← ア〇ド大統領助けにいったんとちゃう?知らんけど(R国の後ろ盾が何の意味もないってことが世界中に晒されたんだよね、すごくない?)。
◆まとめ
~数話後に目が覚めた悪魔王子~
悪魔王子「な…なんでボリスがここにいるのん?な…なんでヴィクトル・グループと正規軍が闘ってるのん?」
R国のPMCと正規軍の戦闘やら体制派の一枚岩ではないことやヨシフおじさんのレイパーすべりがあったりかなり話が動きましたね。
数話前まで関節技や殴り合いの応酬してた漫画とは思えないのん。
ボリスにはこのまま復讐を成し遂げて欲しい(今年の最終話で顔面ボロボロ状態で命乞い→あの男に捨てられる末路っぽい)。
悪魔王子に関してはどさくさ紛れに画面内からフェードアウトしたし、龍星たちのピンチに「お前を倒すのは俺だ」的なベジータ展開で復活してくれたら結構熱いと思う。
あとは消えたあの男と鬼龍の動向次第やな。
これであの男が仲間になる超展開ワンチャンないっスか?
(↑あるわけないだろ)
◆余談
・精髄破滅拳について
龍星の精髄破滅拳はリカルドの心と同調して「愛されたい」という思いまで読み取れたのに熹一の精髄破滅拳はボリスの見ているものがまったく分かっていなかった。
これはガルシア28号が共感性能力になったことで本来の精髄破滅拳から何かしら変化があったせいかもしれない。熹一版も戦闘用としては使い勝手がいいけど、同じ技でも使い手で個性出るのおもろいな。
・お知らせ
余談と言うかお知らせなんですが…
次更新の12月23日(月)から
感想の更新が月曜から火曜すべりするかもしれません。
色々と事情があるんだよね、すまんの。
……まあ平然と月曜更新を続ける可能性もあるんやけどな ブヘヘヘヘ。
◆次号予告
次のプレボNo.1-2は12月23日月曜日です。←今年最後&龍継400話記念。
でも合併号…糞。
出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第399話