名状し難いもの。
名状し難いものと言えば
皆様ご存じ
の
クトゥルフ神話
ですね(いや知らんがな)!
クトゥルフ神話は、ホラー作家・H.P.ラブクラフトが生み出した
架空の神話
です。
外宇宙からやってきて太古の地球を支配していた異形の邪神たちは凡そ人間に由来する面はなく、
理解を超える存在
すなわち
名状し難いもの。
姿形、生態、行動原理、何一つ人の理解が及ばないものが、己がルールに従い、人々に仇をなす。
それがクトゥルフ神話の
真骨頂
です。
暗闇を怖がる、異音に慄く、どことも知れぬところに落ちる、そうした人の持つ
得体の知れないもの
への
根源的恐怖
と呼ばれるもの(チェンソーマンで見た!)をついた素晴らしい発想です。
そうした恐怖に限らず、新しく現れ全容の知れぬものや名もなきものへの恐怖を払拭するための一つの手段として人はそれらの事象に名前をつけ、
理解でき得るものへと近づけよう
と抗います。
団塊の世代、新人類、ゆとり世代、さとり世代…んで、今はなんですか?Z世代?
セクシャルマイノリティなんかもLGBTから始まり、今はLGBTQ、LGBTQ+、LGBTQQIAAPPO2Sとか?
発達障害もここ最近で名前が増えましたね。
また、内閣が変わると毎回
意気揚々と
名前をつけたがる政治家さんなんかもいます。
新しい世代とのすれ違い、新しい感性との差異、新内閣への期待値、それは現段階ではまだまだわからないものであり、
恐怖の対象
なのかも知れません。
しかし、そうやって理解し難い、名状し難いものに次々名前をつけ、その名に当てはめて
安心
を得ていけば、いずれそれらは
カテゴリー
となり、これはこの名前のものだからこうすれば良い、こっちはあの名前のものだからああいう方向性で…とカテゴリーの
枠
に落とし込むようになり、
個を見ることをしなくなる
ようになってしまう危険を伴うように感じます。
そんな世の到来に対する恐怖に
名前はもうあるのかな?
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受け皿のなかった重度障害者の生活・学習・就労訓練から始まり半世紀、近年は増加傾向にあり、対応が追いついていない軽度発達障害、また選択肢の少ない身体障害の人達も住み慣れた地域で生きていけるような自立を支援をしています。よろしくお願いします。