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ミリオンダラーボーイズ ネタバレ感想文 1.2.3


この時点で「ミリオンダラーボーイズって何?」という人はこんなところに来ていないで今すぐミリオンダラーボーイズをインストールしてやり始めた方が良い。

私は以前、こんな記事を出した。ストーリーのネタバレなく、ほどよく楽しくゲーム紹介をしたつもりなので、ご興味があれば読んでいただけると嬉しい。プレイの一助になれば幸いである。


前回の記事でゲームのプレゼンはもう済ませたのに、私は今またしてもミリオンダラーボーイズのnoteを書いてしまっている。


何故かと言えば、そう。




ミリオンダラーボーイズへの好きが止まらない。



…止まらないのだ………(アンニュイな表情)


もうどうしたらいいこの神乙女ゲー。
なんだってこんな短いストーリーで(ストーリー解放後まとめて読めば1キャラ20分くらいで読めた)こんなに全員大好きにさせられるんだ。

キャラに愛着を持たせるRTAでもやってんのか?流れるようにキャラのことが大好きになれる、無駄のないゲームだ。これには白石蔵ノ介さんもエクスタシー。
ああもう大好きだ。

この勢いのままキャラごとにネタバレ感想文を書く。
勢いも何も借金返済終わったの一年以上前なのにね。 関係ねぇッ行くぞッ




※筆者は課金アフターストーリーも読了済だけど、この記事ではその話はしていないよ!そのことを書かなくても長すぎてウケちゃったからだよ!

※この記事執筆時点ではミリダラズ有料コンテンツ「フロアガイド」を買ってないよ!
読んだら色々当たってるとことかあって嬉しかったよ!

※当然未プレイの人は読まないで!読むならこっちの記事を読んで、あわよくばミリオンダラーボーイズやってくれ!





イチハヤ


最強安心感究極超ハッピーオキャワ幼馴染

・最初から手伝ってくれる
・「長年片思い幼馴染枠」
・一緒に成長してくれる
・エンディング




・最初から手伝ってくれる


見落としがちだけどこれ、本当にすごいことだと思う。当然だけど起点が無ければ後が続かないので。
100億の借金を背負ったのが驚異の経営センスを持った無敵の女ヒナナでなければ、こんなバカみて~な大金返せなかったと思う。
それと同時に、ヒナナにイチハヤという幼馴染がいなければ、借金返済への道は少なくとも遠のいていたかもしれない、と思うのだ。

100億の借金って、当然非常にマズイ。ゲーム性のおかげで感覚がバグるが、冷静に考えて人の一生を50回繰り返さないと返せないみたいな額だ。いや最悪。
そんな状況に陥ったヒナナの元にその名の通りいち早く現れて、持ち前の謎の自信で、「俺がいるから大丈夫」と笑い飛ばしてくれる。安心感がすごい。

まぁボンボンすぎて100億稼ぐことの大変さわかってないところはあるけど。
なんなら初っ端に100億ぐらいすぐに用意しようとしてくれるけど(アルティメットボンボンすぎるだろ)。

でも実はここもイチハヤの良良良ー良・良ー良良ポイントだ。イチハヤにとっては100億なんてすぐ用意できるのに、自分で返済するつもりのヒナナを前に決してそれを押し付けない。
ヒナナを尊重する気持ちと同時に、ヒナナという人間への理解があるからこその行動だと思う。あーーーーーーーー好きだ



・「長年片思い幼馴染枠」


さて、イチハヤと言えば俗に言う「長年片思い幼馴染枠」である。少女漫画では何かと正ヒーローに負けがちなことで有名なあの枠である(キレそ~~~~)

めちゃくちゃな偏見ではあるけど、「長年片思い幼馴染枠」には高確率でそこはかとない悲壮感が漂っている。
幸薄そうというか、長年の恋煩いゆえの沁みついた諦観というか、無意識の「負けにいってる感」みたいな…ね…はぁ………(数々の少女漫画で負ってきた古傷が傷む音)
イチハヤにはそれが無い!この枠にしては幸が濃すぎる。生命力が高い。ヒナナへの思いはあれど、ヒナナに寄りかかりすぎていないところがとても好きだ。自分で感情の舵をきちんととれている。
ヒナナへの恋心が漏れる時も、悲しい感じではなく、ずっとドタバタアワアワやっててかわいい!チャカポコ!大好き!最推し!幸せになってくれ!!!



・一緒に成長してくれる


イチハヤの公式紹介文は「ポンコツ幼馴染」である。ひ、ひどい(笑)

しかし悲しいかな仰る通りだ。イチハヤはボンボン故にアルバイトの経験すらなく、猫カフェ経営は毎日手探り。さらに序盤のイチハヤはなんとヒナナより体力がない。買い出しに行けば息が上がる。どうしよう親近感を感じる。切ない。
さらにさらに、猫カフェ経営者なのに猫を怖がり、そして猫になつかれない。可哀想である。

それがゲームが進み、カフェ経営が軌道に乗ってくると、接客も買い出しもそつなくこなすし、猫にはイチハヤを取り合い喧嘩するまでになつかれる。
最初から隣に立ち、一緒に走り成長してくれる幼馴染の存在の、心強いことといったら。
それでもイチハヤは言ってしまえば、こんな苦労をする必要は無かった。猫カフェをやる前は引っ掛かりひとつ無かった綺麗な手は、今や生傷や手荒れでボロボロだ。
そんなイチハヤの手を見たヒナナが申し訳なくなり、「巻き込んでごめんね」と落ち込んだ時のイチハヤの返しは、本当に素晴らしかった。

イチハヤ「バイト経験もない小僧っぷりに比べたら、俺も随分たくましくなったろ。もう買い出しで息が上がることもないし」

イチハヤ「そう!俺はたくましく、そして強くなった。仕事の傷はその証拠だ」


な~んてこった。これ、この素晴らしさわかる?世界のイチハヤなんですけど イチハヤさ、世界平和の象徴のお仕事とか興味ない?
アルバイトもしたことがなかった金持ちのボンボンが、イチから始めるカフェ経営の苦労を「良い経験だ」と理解し、自分の成長を自覚し、笑ってくれる。なんてできた人間なのだろうか。どうしたらこんな良い子が育つんだろうか。イチハヤの親は育児書とか出してほしい。
当初100億のことを「100億ぽっち」と言っていたイチハヤが、エンディングでは「100億なんて大金」と言ってくれるのが大好き。


・エンディング


いやもう、よ゛か゛っ゛た゛ね゛ぇ゛という感想に尽きる。長年片思い幼馴染枠の思いが実ることほど気持ちいいものは無いからね。
ヒナナヒナナさんの顎クイマジで半端ないっす。イケメン。ヒナナさん俺にもそれしてほしいっす。イチハヤばっかズルい。イチハヤさぁ、「う?」とか「ひゃい」とか言ってればかわいいから許されると思ってんのか?かわいいから許すに決まってんだろ。末永く幸せになれよ。
やっぱり一番最初から手伝ってくれたイチハヤを選ぶのが一番きれいというか。ね。

いややっぱり冷静に考えて幼いころから一途に好いてくれたイチハヤ選ぶしかないと思うんだよな。イチハヤしか勝たん。



ニカ


のらりくらり飄々過去重エッチお兄さん

・カフェ経営において
・なんらかのレギュレーション違反だろ
・恋愛過程
・エンディング


・カフェ経営において


イチハヤがカフェの「起点」となってくれたのに対して、ニカは「軌道に乗せる」点において欠かせない人物だったと言えるだろう。

イチハヤがカフェ経営右も左もわからんのを見て借金取りさんが貸してくれた存在がニカだから(やさし)、どう考えてもぐう有能だよね、彼。
ミリオンダラーボーイズのカフェ経営において、一番難しく、知識や経験含めた能力の要る役どころだったのでは?とすら思っている。
おそろしく頭のキレる人なんだろうな……はあ好きだ…………
そしてそんなニカのお眼鏡にかなう内装を手配できたヒナナとイチハヤもすごすぎ。ヒナナ、経験センスありすぎ!み~んな有能!!!



・なんらかのレギュレーション違反だろ


前回の記事でも言ったけど、ニカとかいうキャラ、ほんとズルい。この世のズルの煮凝り。ズルズルの実とか食べてると思う。は?

まず何がズルいって最年長28歳ってところがさ。男は28からだと思ってるので本当にありがとうございました。いやちょっと待って28!?!?!未だに新鮮に驚いちゃうよ、エッチすぎて(すみません)
「~ですかい」「~しやしょう」「いいすけど」とかいう類のくだけた敬語を話す飄々とした男性なんてのは、古の時代から「良い」って決まってんだ。

なかなか隙を見せず自分のことを話したがらないところ。わかりづらい優しさ。後述する過去のほろ苦さも、全てニカという人間の大人の深みみたいなのを演出している気がして、なんともエッチだ(本当にすみません)


・恋愛過程


ミリオンダラーボーイズでは一番恋愛過程丁寧なのでは?

ミリオンダラーボーイズは明るい楽しいゲームだ。ニカのストーリーも他に比べしっとりめとはいえ例に漏れず、ニカの過去の重さにしては軽い読み味だと感じる。それはニカが「割り切った後」の大人だからだ、と思う。

火事でひどいやけどを負ったニカはおそらく、全焼した家のカタにヤクザに売られている。一回の放火で、家と才能と家族、ほぼ何もかもを失ったのだ。彼の気持ちをきちんと想像することなんてできないけど、ニカにだって、心が痛んでどうしようもなくなった時期はきっとあった。
だから最初の方はあまり踏み込ませてもらえないのかもしれない。失った経験の方が大きいから、特定個人と深い仲になるのをなんとなく避けているのかも。
そう思うとヒナナが「私のことは勝手に話します」とか言ったのめちゃくちゃ良いな。ニカに対して「あなたと信頼関係を築きたい」ことを明確に示したのパーフェクトコミュニケーション。

たかだか28で、全部を過去にして「今は面白おかしく生きてるんで」なんて言えるのは本当にすごい。ものすごく強い。きっと売られた先にナシザキがいたことも大きいのだろうけど。
ピアノなんて見たくなくなっていてもおかしくないのに、弾ける範囲で楽しく弾いてくれる。「たまには生演奏とかしたら盛り上がりますかね?」と自分から提案してくれる。ありがとう(泣)
過去の傷を引きずることなくちゃんと一人で立っている。ニカは素晴らしい大人だ。

色々過去のことを話してくれた後、ヒナナがニカに「好きな食べ物はなんですか?」と聞いたら「んー、ウニ」と答えるので、最初話してくれなかったのに即答!?こういう展開ベタだけど胸アツ~!とか思っていたら、こんなんじゃ終わらないのがミリダラズだった。

ニカ「あーいや、やっぱレバーっすかねぇ」「今夜あたり白子かなぁと思ってんすけどね。ところにより納豆、いやあん肝かも」

ヒナナ「…もしかして適当に言ってません?」

ニカ「ははは」

ヒナナ「もーーー!また!」

……………………

気持ちのいいフォント


すごくない?結局明確には好きな食べ物教えてもらえないのに、二人の仲は縮まってることがわかる仕様、天才…?SEEC CASUALって何?ジーニアスヒューマンカンパニー?(ミリオンダラーボーイズみたいに言うな)
あとやたら癖の強い食べ物羅列してるの何?もしかして遠回しに癖強い食べ物が好きって言っているのだろうか。そうだとしたらめんどくせー男だ。好きだ。


・エンディング


もう、ズルい!すけべ!大人の男!
腰を抱いてくる、とかいう究極スマート仕草をさらっとこなしてくるのが卑怯だ。ニカ×腰を抱く、鬼に金棒。
誰かに連絡しようとしているヒナナの携帯をひょいと奪ってくるって、見かけによらず結構独占欲高めなのがうかがえるので興奮する。「もう失いたくない」の表れかもしれないと思うと心臓潰れそうになるけど…。

こんな男は今後欲しいものを全て手に入れて幸せになるしかないのでニカを選ぶしかないと思う。ニカしか勝たんわ。





ミツヤ


ふわふわ優しいかわいい怪力ギャップゴリラ


ゴリラとか言ってゴメン

・有能すぎない?
・自己肯定感低すぎない?
・面白すぎない?
・エンディング


・有能すぎない?


この子、色々できすぎる!絵もデザインも立体造形も料理も裁縫もできて力もおそろしく強いて何?一家に一台ミツヤほしい。無人島にはミツヤを持っていきます。命の危機になってもミツヤがいれば助かりそうなので…

ヒナナいわく「しっかりしてる」「礼儀正しい」らしいので、スキルだけではなく世を渡るコミュニケーション能力もある。気配りもできるし仕草がいちいち可愛らしいから、周りに愛される力もあると思う。素晴らしい。
私立の美大に入ってるなら実家もそこそこ太い可能性ある。加えて当然イケメンなので、実は大学でめちゃくちゃにモテてるのでは…?とか思ってしまうんだけど、どうなんだろう。なんか「周りには言わないけどミツヤが本命」みたいな女の子がたくさんいそうだ。


・自己肯定感低すぎない?


それなのにどうしてこんなに自分に自信がないんだ君は。「自分みたいに地味なのが」ってなんだこの野郎馬鹿野郎。好きだ。あと一人称が「自分」なの大好きだ。話が逸れた。

ミツヤは「みんなはこの持て余す力を当たり前のように制御しているのに、自分だけ制御できていない」と思って生きてきたみたいなので、それが自己肯定感の低さに繋がっているのかも(面白すぎる)
ストーリー内で誤解も解けたし、ヒナナもきちんと「もっと胸を張っていいと思う」って言ってくれるし、ヒナナとのかかわりの中でもう少し自分に自信が持てたらいいと思っていたので、脚立から落ちそうになるヒナナを受け止める展開は嬉しかった。そこにいたのがミツヤじゃなかったらヒナナは怪我をしていたかもしれないのだ。このあたりからミツヤにも少し自信が宿ったように感じる。


・面白すぎない?


カップの持ち手が壊れた時から「怪力キャラなんだね…」と悟っていたので、りんご潰す流れになって笑っちゃったし、ご丁寧に立ち絵差分まで出てきたときは1分くらい笑い続けた。そんな…なんにもわかってないネコチャンみたいなキョトン顔で、お前

Twitter(がTwitterであった時代)で一時期流行ったフリーコラ素材のやつじゃん。ミツヤがウケ要員だとは思わなんだ。
ていうかミツヤ家は母親も片手リンゴ潰しが可能みたいなのでミツヤの怪力は遺伝ということか…!?スーパー怪力ゴリラ一家…!?

片手でリンゴを潰して、ミツヤの事情を知ったヒナナが「特訓しよう」と意気揚々言い出すのも面白いし。ミツヤがこの感じで「触れたら壊してしまいそうで」みたいなこと言うのも面白いし。
イチハヤもチャカポコしてはいるがなんかこうそうではなくて、ミツヤのオモシロは他キャラに比べて温度感が違うというか…私たちはちょんちょんとつつきあいをして楽しんでいたと思っていたのに急に右ストレート飛んできたみたいなオモシロ…伝わる?自分でもよくわかってないけど



・エンディング

ミツヤ「本当は――急に訪ねても会えなかったらどうしようとか、邪魔じゃないかなとか……ぐるぐる考えてたんですけど」

ヒナナ「邪魔なわけ――」

ミツヤ「はい。邪魔なわけないって言うんです、自分の好きなヒナナさんは」
ミツヤ「わかってました。だから来たんですよ」

ね・・・・ね゛ぇ゛え゛~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!(泣)

ねぇこれの何が「良い」か語っていい?いい?ホント?ありがとう


前述の通りミツヤは自分に自信がない。
その名残は「急に訪ねても会えなかったらどうしようとか、邪魔じゃないかなとか……ぐるぐる考えてたんですけど」というセリフにも表れている。

(今気づいたけどミリダラズの中で考えると、ミツヤしかこんなこと考えなさそうで面白い。ミリオンダラーボーイズのみんな自信満々すぎるよ)

自信のなさからいつものように、「会えなかったら」「邪魔じゃないか」と消極的に考えそうになったミツヤが、エンディングでは踏みとどまることができる。
ヒナナさんは、自分のことを邪魔になんて思うわけないから。「邪魔なわけない」って言ってくれるから。それが自分の好きなヒナナさんだから。

つまりヒナナへの信頼と恋情が、ミツヤの中の自信を補ってくれたのだ。

ね・・・・ね゛ぇ゛え゛~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!(泣)(二回目)

このあと自然に手なんか繋いでくれちゃったりしてさ いつものミツヤを思うとスマートすぎてギャップにドキドキしてさ しかもミツヤとヒナナの間ではもうそれが当然みたいなテキスト出てきちゃってさ
手を繋いで当然になるまでの過程が見たいよオタクは!!!!!

自分の自信を補ってくれるような存在に出会えたのに、一歩引いてヒナナの幸せを願う典型的負け男ミツヤ見たくない。だからミツヤを選ぶしかない。ミツヤしか勝たん。
(ミツヤとかいうキャラ、少女漫画の「超絶優しいのに何故か負ける男キャラ」の雰囲気ありすぎて泣けてくる)




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一気に全員分書くとこの記事長すぎ罪で逮捕とかになるので、ここで一旦切らせてもらう。
ここまでの長文にお付き合いいただいた方がもしいらっしゃるなら、お読みいただき本当にありがとうございました。

次の記事はシオン・ユウゴ・ムギ編とさせていただこうと思います。ご縁があればまた会いましょう。


全人類がミリオンダラーボーイズをやりますように(でっけ~夢)


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