2.ガーシュウィンマラソンのまとまって無い個人的感想。
【感想】
あまり後回しにすると記憶が曖昧になるのが嫌なので早めに書いてみようと思う。先にお詫びしておくと、誤字、脱字、駄文、無知、間違い、勘違い、記憶の曖昧さ、個人的な意見、屁理屈等々酷いと思うので脳内でうまく変換をお願いしたい。
2024年11月1日に東京オペラシティにおいて、「ガーシュウィンの世界(通称ガーシュウィンマラソン)」が行われた。菊池亮太さん(以下菊池さん)をソリストとして、タクティカートオーケストラと共にガーシュウィンのピアノコンチェルト4曲を1日で全てやってしまおうというコンサートである。ガーシュウィンのピアノコンチェルトでは、『のだめカンタービレ』で有名になった「ラプソディ•イン•ブルー」は有名だが、他の3曲は知名度的には劣る。なので中々に挑戦的なプログラムである。
超余談ではあるが•••これを書いている“とーふ”の中の人は、実の所先々の予定がわからない為に、行きたいと思う気持ちはありつつチケット購入は10日前程であった。菊池さんの演奏する姿はYouTubeやX、配信の購入等で観てはいたが直に観るのは、このコンサートで2回目である。1回目はストリートピアノでの演奏での企画で、地元の方との連弾や1人での演奏を披露するという事であったのでコンサートという形は初めてであった。
菊池さんという方はルーツはクラシックにあるものの、多種多様な音楽を弾き(倒し)CMドラマ映画ゲームなどの音楽を作り、数々のアーティストのバックバンドやスタジオミュージシャンをやってきた経歴がある。世間で有名になったのが、YouTubeにストリートピアノの演奏を投稿した事にある。
この様な経歴はガチクラシックファンや、従来のピアノファンから冷静に見てあまりプラスには働いていない可能性もある。ニコニコ動画やYouTube、SNSで有名になり活動をするアーティストやピアニストは増えている。しかし、クラシックの敷居はやはり高いだろう。しかしそれを越えて(越えてきて)いる。数年前なら「まだ越えていないだろう。」という意見もあったろうが、最近の加速度的な活躍は客観的に見ても凄い。
菊池さんは「自分はクラシックピアニストではない。」と明言されている。色々なジャンルを弾いてきたその人だから、“ガーシュウィン”が合うのだろう。ガーシュウィンという人も、シンフォニック•ジャズだなんだという知識無しで聴くと、ジャズなのかクラシックなのかよくわからない。これはディスってるのではなくて素晴らしい特徴なのだろう。クラシックとジャズの良い所どり、ジャンルを跨ぐ様な曲を弾くプレイヤーが誰かいないか?そこで“菊池亮太”である。
ここまでが長過ぎて読んでいる人いるのか知らないが続けます(すいません)。
当日の1曲目は「ラプソディ•イン•ブルー」から始まる。菊池さんはラプソディ•イン•ブルー自体はYouTubeでの動画や配信やコンサートの配信で度々弾いてきている。そしてこの曲はピアニストの“即興性”が試される曲とも言える。例えばクラシックピアニストとジャズピアニストで、クラシック寄りにするかジャズ寄りにするかで、曲の顔が全く違ってきたりする。
菊池さんはどうだろうか。菊池さんは弾く度に毎回違う。そして今回もやはり違った。即興なので毎回違うだろうというツッコミはあろうかと思うが、それにしても違う(笑)。勿論オーケストラと併せるのだから好き勝手にやるわけでは無い。キチンと併せる事が出来るから、はみ出たところ(悪い意味ではなく)が目立つのだろう。美しく華やかな音や打楽器的なアプローチも目立っていた。打楽器的アプローチは4曲全体的にも見えた所ではあるが。
ガチクラの方には曲中に「ねこふんじゃった(ねこふん)」が入ってきたりするのは許せないかもしれない。でも、菊池さんのあるあるなので楽しく楽しむ姿勢で臨むと良いと思ったりする(笑)。
ここから3曲がこのコンサートの目玉と言ってよいだろう。2曲目は「セカンド•ラプソディ」である。クラシックに造詣の深い方や、ガーシュウィン好きでも無い限りは知名度はあまり高いとは言えないこの曲。ラプソディ•イン•ブルーの知名度が高すぎるとも言えるのかもしれないが。
オーケストレーションをガーシュウィン本人が担当し(ラプソディ•イン•ブルーのオーケストレーションは本人では無いとの事)、最高の作品だと自負していたという作品。
演奏はといいうと、ラプソディ•イン•ブルーより激しくジャジー感が強く感じた。ピアノコンチェルト作品なのでピアノが主役なのかもしれないが、オーケストラを担当されているタクティカートの方々も素晴らしい。全員に確認したわけでも無いし、想像の範疇ではあるが、多分オーケストラの皆さんも存在は知ってはいたけど弾いた事無いという人が大多数だったのでは無いだろうか(ラプソディ•イン•ブルー以外全部に言える事ではあるが)。
この曲は同音連打やカデンツァ、抒情的な旋律盛り上がりと忙しく賑やかな曲である。なんか菊池さんにもってこいな曲である(あくまでも個人的感想)。漲っていた。もうなんかエネルギッシュであった。少し手を振っていた所もあった。なので手や爪を痛めたかと思ったがこの後も弾けていたし言及もないので、憶測を呼ぶ事はこれ以上は書かない。
ヴァイオリンなどの配置替えなのだろうか少し間が空く。その時菊池さんが「サマータイム」」を弾き出す。少しオーケストラの方々のXを見ると想定して無かったニュアンスで書かれていたので、多分ではあるが急に弾き出した可能性が高い。中々に自由である(笑)。サラッと弾いた可能性が高いが中々に聴かせる演奏であった。
という事で3曲目は「アイ•ガット•リズム変奏曲」である。「アイ•ガット•リズム」を変奏曲にしたものである。セカンド•ラプソディが壮大な作品だったので、この作品は比べると柔らかな感じがした。と言っても魅力がシュリンクしたというわけではなくジャズやワルツといった要素を含んだ楽しい曲と感じた。
クラリネットや弦楽器、ピアノを中心とした変奏を見せていく曲だが、タクティカートの皆さんも菊池さんも失礼を承知で書くと「上手」なんだなと感じた。超絶技巧という位置付けの曲では無いだろうし、「アイ•ガット•リズム」という曲自体はよく知られているので(今回は変奏曲だが)、この曲の様な曲こそ「うまさ」がわかるのだろう、と。
4曲目は「ピアノ協奏曲 ヘ長調(in F)」である。3楽章分を演奏する事もあり、曲のボリュームとしてはハードである。菊池さんも言っていたが実質6曲分弾いた事になる。一言で言えば「ヤバい」。
演奏は楽章毎にクラシックっぽく振れたりやジャズっぽく振れたりと面白い曲である。後半に進むにつれて派手になっていく。ガーシュウィン作品全体にも言えるのかもしれないが打楽器の使い方が面白い。
菊池さんもピアノを打楽器的にピアノ弾きまくっていた。3楽章目に入るとオーケストラ全体だけでなく会場全体も巻き込む様な感じであった。
アンコールはガーシュウィンのプレリュード2番。曲中に、これ迄の4曲とサマータイムが混ざっていた。アレンジが効きすぎてガーシュウィンもビックリだろう(笑)。ここ迄くると解釈とかアレンジというより編曲か?😆😆😆
オーケストラの方々のXを見るとリハやゲネや本番で毎回即興が変わっていたとの事。ガーシュウィンの曲は即興性が他のクラシックと比べれば許されるなでは無いかと思う。しかし、それにしてもヤバい。
個人的には全体を通して満足している。席の位置の関係で見えにくい所もあったが、それはわかった上でだったので不満はない。本当関係無いけどオペラシティの入り口初見だとちょっと入り口わかりにくいなー。😆
クラシックをアレンジしたり、帽子を被ったり、無敵Tシャツ着たり、足を組んだりと従来のトラディショナルなピアニストと比べるとツッコミどころは多い。経歴からしても王道の路線で歩んできたとも言いがたい。そこが良いんだという意見も、場面場面では変えていかなければならないだろうと、両極な意見を受けがちな菊池さんという存在。
しかしながら確実に歩みを進めて大箱での演奏や、大きな企画やコンサートが増えている。個人的には唯我独尊で進んで行っても、ガラリと変わっても面白いとは思う。プロなので客の要望には出来るだけ答えていくべきなのだろうが、どんなピアニストも全員の要望に答えるのは不可能。これはピアニストだけに留まりませんけど。ピアニストは数多といる。こういう変わった人(褒めている)が1人くらいいても楽しいと思うけど、全員の賛同は得られないだろうな(笑)。
色々と余談も書いたし、読み難くてまとまっていない文章ですいませんでした。強調しておきますが、ここ迄書いた事が全員の総意だというつもりは少しも無いです。音楽の捉え方や、ピアニストの在るべき姿や理想は千差万別だと思います故。その為異論反論もあろうと思います。どうか怒らないで。
お目汚し失礼致しました。そしてありがとうございました。
おわり。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?