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情報という資源:仕事ではなく常日頃から[20240809]
世間は、そろそろお盆休みだろうか。
昨日に発生した宮崎県沖の地震は南海トラフの西端で「太平洋側の各地は大地震への備えを」とのことだが、具体的に何をすれば良いのかとやはり悩む。
本棚や食器棚などは、すでに支え棒をして倒れたりしないように施している。
そう言えば、ヘルメットや三角巾、笛などの非常用品は山〇證券が無くなる時に会社から2セットくらいいただいて、そのままになっている。
飲料水は何とかなりそうだが生活用水が無い。
3.11の東日本大震災で大きな津波被害を受けた宮城県南三陸町に訪れたことがある。
「南三陸ホテル観洋」に訪れて、女将(阿部憲子さん)の話を伺う為だった。
同ホテルは硬い岩盤上の崖の上に建てられた鉄筋コンクリートのホテルで震災の揺れで被害は殆ど無かったことと、津波の被害も崖の上に建っていることから若干の被害で済んだ。
従って、このホテルは当時のお客さまをはじめ南三陸町の方々の避難所になった。
電気も無ければ水も止まっている。プロパンガスなどの燃料も特に備蓄がある訳でもなく大きな不便を強いられたと言う。
一番困ったことは…という話から、実は生活用水が一番困ったのだと言う。
水洗トイレを流す水、お風呂の水、食器を洗う水など、飲料以外の生活に使う水が圧倒的に不足していたそうだ。
飲料水が無ければ生きていけないだろうと思えるが、飲料水については自衛隊などが運んでくれたりして潤沢ではないものの何とかなったのだそうだ。
2リットル/人・日もあれば大きな問題は無い。
しかし、生活用水は飲料用ほどの品質は要らないものの「意外に大量」に必要なものだ。
ホテル内の大浴場は、津波の被害を受けていた為、すぐに使用することが出来ず、部屋に付いているお風呂で身体を洗うくらいのことはしたかったが飲料水をそこに使用することは出来ない。
食器を洗うための水にも飲料水を使用することは出来なかったと言う。
水洗トイレの水に飲料水を使うなんて「もっての外」だが、トイレを使っておいて流さない訳にはいかない。
(水洗トイレは浄化槽が停電で止まっているので簡易トイレを設置して切り替えたらしい)
ちなみに、電気が止まっている中、夜間の電灯はどうしたのか?
このホテルは、地元では有名な高級ホテルでしばしば「結婚式」が行われており、その時に使うウエディングキャンドルを在庫でたくさん持っていた。それを電灯替わりに使ったそうだ。
さて、今日の情報は何だったか。
1つは有事の際の生活用水の準備は出来ていますか?
2つめには、お手洗いは「簡易式」のものを家族分×数日分の準備は出来ていますか?
といったことである。
知っているよと言う方々も多いと思うが、準備が出来ている方は少ないかもしれない。
東京湾に津波警報が出たら拙宅もヒトゴトではいられない。
合同会社タッチコア 小西一有