連休に想うー歯医者ビレッジは持続性があるのか[20240714]
近所に『歯医者ストリート』がある。(名付:私)
四車線道路の両側に50メートルおきくらいに歯科医院があるのだ。
そのエリアは年々広がって、今やその辺りは『歯医者ビレッジ』だ。
常々、何故こんなに歯科医院が多いのか、患者の取り合いで経営が成り立つのかと余計なお世話だが心配もしていた。
また最近はインプラントや、ホワイトニングといった高付加価値のサービス提供をウリにしている医院が多い。
日本において、歯科医院はコンビニより数が多い。
つい先日、歯科医院の倒産が急増しているというニュースがあった。
2024年上半期は15件、前年の2.5倍と過去最多ペースだという。
当然そうなるよだろう。
そもそも、何故こんなに歯科医院が多いのか。
大元は昭和に食生活や生活環境の変化が原因で、歯医者を増やす必要があったことだという。
ただ、そこから現在まで増えつつけている理由は他にあるだろう。
医療機器などの設備投資はリースがほとんどで、資本金が小さくても開業が可能なことがあげられるかもしれない。
また、紐解いていくとどうやら、毎年の国家試験の合格者数が多いことが要因としてあげられるらしい。
良し悪しはここでは議論しないが、10年程前には国家試験の難易度を上げ合格率を下げる対策まで実施したという。
しかし、結果歯科医師は減少していない。
根底には、国家試験の合格率によって変わる大学に対する国からの補助金制度が絡んでいるとか。
補助金の仕組みや制度を変えなければ、適当水準(数)での医師(しいては医療)供給はできないということだろう。
社会の変化に合わない制度のひずみや変革の遅れが、街のそこら中に見てとれるということか。
『歯医者ストリート』を眺めながら思った。
合同会社タッチコア 小西一有