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DXはテクノロジーの問題ではない[20241101]


この投稿の熱心な読者に某製造業の人材開発部門の若手がいる。

彼とはその企業のDX研修を請負った時の、担当者として知り合った。

私が講師なので「テクノロジー中心」の話ではなく「テクノロジーが業務を変えるのではなく、業務を変えたいというマネジメントの意思が変革のトリガーになるのだ」的な話をしていた。

その研修は、コロナ禍の最中だったのでオンラインで実施され総勢1,000人くらいの方(概ね管理職)の聴講があったが、IT部門からの聴講者はゼロだった。

それ以来、この企業との取引はなかったのだが、その人材開発の担当者から連絡があった。

「小西先生、IT部門がマネジメントの研修を強化して欲しいと言ってきたのです!」
「今更ですが、DXは、テクノロジーではなくマネジメントの課題だと言い始めたのです」
「小西先生が4年以上前から仰っていたことに、凄く反発していたのに」

そんな、嬉しいやら悲しいやらのご連絡をいただいた。

マネジメント向けのマネジメント研修は、恐らく、企業内に数あるものの中で一番難しいと思う。

何故か。

(1)マネジメント層は「俺は偉い(出来る男だから偉くなった)」と思っ
    ていて、誰から何を学ぶというのだと考えている
(2)黙って人の話を聞いていられないから「逃げ回る」
(3)講師も「経営学(アカデミア)系」の先生方か「ガッツ系」の凄腕営
         業かの二大別で、変革のマネジメントを教える人は少ない
(4)研修そのものが自社の喫緊の課題を定義している場合が少なく、参加
        者の意識が高揚しない

マネジメント・スキルを向上させるのも当然のことながら、喫緊の自社の課題に対応することも大事である。

どこから、どのような講師を連れてくるのが良いのだろうか?

ましてデジタル絡みとなると益々外部講師の招聘はなかなか難しい。
内部で講師が出来そうな人もいないというのがほとんどだろう。

そんな時は、遠慮なく弊社にお声掛けいただきたい。
「結果にコミットする」マネジメント研修をご提供している。

オンライン形式でも、合宿形式でも対応可能、日数(時間)も適切にご提案する。
上場会社から未上場の中堅会社まで幅広く対応させていただいている。

他講師とのコラボも面白いかもしれない。

以前に講師を担当した某大手企業での出来事だったが、メインの講師が別途いて、デジタルとかDXの部分だけ私が担当したことがある。

このメインの講師の方は「なかなか素晴らしい」講義を展開されていた。
結果的に素晴らしい協業が出来たと思っている。

まずは、ご相談いただければと思う。

さて、宣伝はともかくとして…。

新たなスキルを修得するテクノロジー領域は分かりやすいので、教える側も教わる側も納得性が高いのだと思う。

しかし、マネジメントなどは目に見えるスキルではないし、更に変革のスキルを定義もできない。

私たちは、変革といえば「ジョン・コッター」を持ち出し説明することも多いが、「心理的に変化」することが重要で、マネジメント層はこのことを理解しなければならない。

チップ・ハース、ダン・ハースのスイッチに述べられている象使いと象の話である。

ジョン・コッターは、ハーバード大の先生なので、ハーバード型で、ハース兄弟はスタンフォード(大なので)型と呼ばれるが、私の感覚ではどちらも大事だし活用価値が高い。
(一般的に、なかなかこういうことを学ぶチャンスはないが、弊社にご相談をいただければと思う)

マネジメントとはそれが「専門的な能力」であると理解出来ている方が少ないのも、日本の特徴のように思う。

長い期間、下積みを通じて「自社を知り尽くし現場の苦労を知る者だけ」がマネジメントの条件だと考えているフシもある。

マネジメントは専門職なので、スキルを修得する方法はある。

もちろん、経験も必要だがそれは何をするにしても同じだ。

学ぶ目的、学んでもらう目的、ここを履き違えると形骸化した研修システムが出来上がる。

特にデジタル/DXに多いのは、これらが、そもそも何ものか理解出来ていない・したくないというIT部門が多いからかも、しれない。

合同会社タッチコア 小西一有

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