2019/6 オンコロジータッチセラピー集中講座①
オンコロジータッチセラピー集中講座4days@東京
渋谷区の北参道のSO-SPACEさんをお借りして、今日からはじまりました。
昨晩日本に来日したキャロリン先生のもと、関東だけではなく、関西・東北・九州・東海から、参加者の方が集合。集まられた皆様は何かしら、ご家族やお友達、お仕事で、あるいはご自身も含めて「がん」とかかわった体験をおもちです。そして、キャロリン先生が参加者の皆様に語り掛ける最初の言葉は、
「お互いに、一緒にいることの在り方を探求することが、がん患者さんにかかわることの学びのはじまりです」
互いの自己紹介のあと、いつもキャロリン先生がクラスで最初におこなう儀式(リチュアル)。それは、この講座に参加する「意図」を明確にすること。あるいは、がんを体験している家族や友人、亡くなられた方への思いを、言葉や絵にしてみること。日本の短冊のような長く白い紙に、それを記していきます。そして、その紙を、今回は周囲の壁に貼りました。まるで、七夕の短冊のよう・・・。このワークは、学びと探求の「意図」をより明確にしていくことと同時に、その「思い」を自分自身から少し離したところから、見つめていくワークでもあります。「かかわり」についての探求が、始まっていきました。
この儀式のあと、今日の講義は、がんとは? がんの増殖のプロセス、がんの種類、一般的な治療(手術・抗がん剤・放射線の三大治療)と、その副作用、がんを生きる人々に、タッチケア(タッチセラピー)がどのように適用されていくのか?禁忌は? 等を学びます。それは、1つの細胞の構造、細胞核・ミトコンドリア・リゾソーム・サイトスケルトン(細胞骨格)と、ミクロの世界を旅しながら、そこから、増殖のプロセスを。そして、遺伝・環境・免疫・・・幹細胞についての新しい研究等、様々な視点から様々な現代の新しい情報をもとに、探求されていきました。。
私は、このお話を聴くのは、3度目ですが、今年からサンフランシスコのUCSFの統合医療学科でホスピタル・ベイスド・マッサージの教鞭もとられるようになられたキャロリン先生のお話は、さらに深みが増していました。
かつて死の宣告と言われたステージ4も、現代では、うまく管理をすれば「慢性的な病」としてあつかうことができる。。。と、同時に、長期にわったて「がんと共に生きる」ことの困難さ、痛みをサポートすることの大切さ。病理的にはそれほど問題がないとされても、心理的なエマージェンシーに対するケアが大切とされること。
ひとつひとつの知識、体験、情報は、、、時にがんのもたらす「痛み」「困難さ」を私達にもたらすこともありました。こうした「知識」は、理解・想像力・思いやり・寄り添いのための足掛かりとなっていくものです。ひとつひとつの理解の積み重ねが大切。
もっと記録したいのですが、今日はこれぐらいで。
ほんの少しだけ、キャロリン先生の本日の語録です。
*
オンコロジータッチセラピーは
がんを体験する人々に対して
ここちよさと、安心感を促進するもので
ワークは、治療を目的とするものではなく
治療のプロセスを通して
その人全体と、共にいようとすることです。
ただ、それだけのことでも
副交感神経を促し、がんに伴う
炎症を鎮め、結果的に治癒を促すことがあります。
まるで、詩のような
何もないぐらいの、やさしいタッチを
効果的なものとして、もたらすことができるのです。
がんについて、その方のお身体の状態を
理解することで、受け手の方は安心感をます。
だから、私達はがんについて学ぶことが
大切なのです。
治す必要も、診断する必要もなく
ただ、寄り添い、思いやり、気づくこと。
そのことは、患者さんにだけではなく
その方にかかわる人々全体に
ヒーリングと、変化をもたらすのです。
最悪のときでも、それでも人間の身体は
気持ちがいいと、感じることができるのです。
*
明日の2日目は、午前中は講義。
午後からは、いよいよ実技です。
写真の、細長い紫陽花は
通訳の広瀬由美子さんが
サロンのお庭からつんで
持参してくださったもの
(写真に、なぜか「TOKYO」ってスタンプついちゃううのは何故かしらん?)