奄美バス旅、やってみる? 宇検村への旅ーその④:紬に興味ありますか? お土産どうする? 編ー
奄美到着初日、ゆるゆるのバス旅で、奄美パークや原ハブ屋に訪れ、遅めのランチでお腹を満たした後、三つ目の選択に迫られます。
ホテルチェックイン前に、もうひとつくらい観光するか、否か。
30分に1本のバスを待たねばならないバス旅さん、たとえ午前着便で来ていたとしても、奄美パークを見て、原ハブ屋にショーの時刻に合わせて行けば
時刻はすでに午後15時半頃になっている。はず。
更に、食事(ランチ)までしていたら……ああ、もう夕方になる。
そう、空港に到着した時から選択の連続なのです。
いえ、実は飛行機の便を選ぶ時から、「奄美への旅」は実はすでに始まっているのです。
飛行機の便、高い、安いだけで選んでいませんか?
日程だけで、選んでいませんか?
午前到着可能な経由便は確認しましたか?
到着した日、ほとんど何も見られないかもしれない便があるなんて想像していましたか?
一日無駄になっても弾丸ツアーを夜着便でも楽しむぞという方はいいです。レンタカーを借りる方も、まだあちこち行けるでしょう。
が、初奄美で一度にあちこちへ行きたい。なかなか休みも取れない。というのんびりバス旅さんにはその到着時刻はとっても大切。
奄美空港への到着時刻が、「午前」、「昼過ぎ」、「14時過ぎ」で、バス旅のプランは全く違ってきます。
「あやまる岬に行くべきか、否か」
「奄美パーク、原ハブ屋、のいずれかに行くべきか、どっちも行かないか」
「1時間以上かけてランチを取るべきか、否か(最初にスナックの準備をとお伝えしていたのは、こういう理由です)」
「ランチの場所はどこにするか? 人気のひさ倉まで行くべきか、否か」
そして、北から順にバス停を巡るこの旅程で、次にやってくる選択肢が、
「ハートロックを見るか否か」、その近くにある「有名ジェラートを食すか否か」です。
「AMAネシア」もしくはその付近のレストランでランチを食べた人なら、干潮時ならハートロックやそこから近いLa Fonteまで訪れることもできるかもしれません。30-40分かければ、ハートロックまで、天気が良ければ歩ける距離でもあります。
ただ皆様既にご存じの通り、ハートロックが綺麗な状態は3月の緑のアオサが広がる干潮の時刻のみ。
故にこの場所は、この時期に絞って「2度目の奄美」で念願かなって来る方がとても多い場所なのです。
どちらも最低1時間は見ておいた方が良い場所なので、両方行くなら2-3時間は欲しいところ。よほど早い時間に空港到着でもしない限り、どうしてもバス旅で訪れたい!なら、この辺りに宿泊して翌日訪れることになるでしょう。
「奄美パークや原ハブ屋は観なくてもいいの、緑の綺麗なハートロックで無くたっていいの。ハートロックやLa Fonteに絶対訪れたい!」という方は、空港から直行をお勧めしたいのですが、それでもあくまでも、お天気の日、干潮時と重なっているならば、という条件付きで、バス旅さんにもいいかなとは思います。
なぜなら、どちらもバス停からかなり歩くから。
そして、ハートロックは干潮時で無ければ海の底だから。そして、そこまで行く海沿いの砂浜道はハブと虫さんと動物の楽園だから。
特に、小雨降る、涼しめの時間帯はハブが活発に動きます。暗くなったら行くのはやめてください。バス旅さん、特にひとり旅さんは、自分の身は自分で守る、が最も大切です。ご用心を。
お天気次第ですが、バス旅さんには「悪天候の満潮時で、到着が遅い便で来て、それでもホテルにたどり着く前にひとつくらい観光しておきたい」なら「奄美パーク」訪問を圧倒的にお勧めします。
午前便で到着し、ランチの場所を「絶対にひさ倉!」と決意し、空港から既に南下してしまっている人は、ハートロックも、ジェラートのLa Fonteも、大島紬村もすでに通り過ぎています。
時間的ロスを考えると、無理に北へ戻ることはしない方が無難です。
どうしてもジェラート食べたいよ!という方、市内に泊まっているなら市内中心部にもジェラテリア・アンテカがあります。水色のサンゴ塩アイスと、もう一つの季節のアイスのダブルが個人的に大好き。
さて次にやってくる選択肢が「奄美伝統工芸、紬製造工程を見るか否か」。
これも、好き嫌いがある内容なので、全く興味が無い人もいると思います。
関心のない方は、ホテルへ直行し、夜のナイトツアーに申し込んで出かけたり、島唄レストランへ行ったりすることをお勧め(予約は必須)。
けれど「紬製造工程を見ること」が奄美旅の目的のひとつなら、やはり早い時間の訪問をお勧めします。
どうしても紬を観たい!泥染めを経験したい!なら、空港から早速大島紬村へと急ぎましょう。バス停大島紬村まで、空港から20分ほどの距離です。
① 空港に11時ごろ到着したら、11:15(せとうち海の駅行き)バスか、11:45(こしゅく第一公園行き)のバスで南下。大島紬村入口バス停には、11時半過ぎ(もしくは12時過ぎ)に到着。
泥染め体験3回目(13:00-)に間に合います。(要予約)
② 13時ごろ到着なら、13:15か、13:45のバスで。
泥染め体験4回目(14:30-)になんとか間に合います。(要予約)
③ 14時半ごろ到着なら、14:45か、15:15のバスで。
奄美パークへ行くときの案内で書いたのと同じバスの便です。
ただ、ここは体験プランが14:30が最終のため、見学は可能ですが、やはり14時台に空港到着の方は、各種体験は到着当日には不可能です。
到着して時間を無駄にしたくないけれど、奄美パークも行きたいし、原ハブ屋だって見たいし、ランチも食べるから遅くなってしまう、泥染め体験したかったのになぁ……というバス旅さんもいることでしょう。
申し訳ありませんが、「午後に空港着なら、今日の目的は一つか二つに絞りましょうね。行けなかったところには、またいらしてくださいね」が、答えです。
そんな中、「泥染め体験だけは諦めきれない!」なら泥染めをやっている宿に宿泊するのも手です。
そこでプランA:島泊民泊に泊まって「泥染め体験」
いくつかあるとは思いますが、バス停から近いなら、島泊民泊の「愛かな」さんがいいかなと思います。(バス停:龍郷町役場前)
私は奄美在住のため、まだ宿泊経験が無いのですが、宿泊した奄美初体験の友人たちが「少人数の宿でとても良かった」、「泥染めも楽しかった」と、話していました。(回し者では無いぞ) 勿論予約は必須です。
ただ残念ながら食事がついていない為、少し歩いた先にあるコンビニで軽食や飲料などを買うか、北部で食事を済ませてから向かわれることをお勧めします。
因みに鶏飯の「ひさ倉」(バス停:屋入ひさ倉前)から「愛かな」までは、バスで南下して10分かかりません。徒歩だと30分以上かかります。
午前便で奄美に到着できて、空港から「ひさ倉」まで直行された方はランチの後にバスで南下し、奄美黒糖焼酎工場(「奄美大島酒造」高倉、じょうごなどのブランドで有名)や「浜千鳥館」に訪れるのもいいかと思います。(バス停:愛寿園前)
様々な黒糖焼酎の試飲飲み比べも可能です。(工場見学は要予約)
バス旅さんのメリットのひとつは「運転をしないので、好きなだけ試飲ができる」こと。 時間がある人は、是非。
さて、無事「愛かな」さんに到着しても、泥染めができるのは、翌日になるかと思いますので、この場合翌日マングローブパークにも行くなら、宇検村に辿り着くのは翌日の夜になります。
奄美に午後着便の方は、宇検村まで楽しむなら本音を言えば、三泊は欲しいところ。
市内に宿泊されるならば、「せとうち海の駅」行きか、「こしゅく第一公園」行きバスに乗ったまま、島宿「愛かな」さんも通り過ぎ、ひたすら南下しましょう。
ここでもうひとつの「紬工程見学」ができる場所が姿を現します。
プランB:「夢おりの郷」で紬を着て撮影。もしくは泥染め・藍染め体験。
島宿「愛かな」さんの最寄りバス停、龍郷町役場前バス停を過ぎ、しばらく乗車すると「戸口入口」というバス停があります。
ここ、もうひとつの紬工程が見学可能な「夢おりの郷」に近いバス停です。
バスを降り、てくてく歩き、水車小屋が見えてきたら、そこが目印。
そのまま歩けば、大型スーパービッグⅡも、その先に見えてきます。
どちらのバス停からも少し歩きますが、ビッグⅡ前からは来た道を戻る感じになります。
バスに乗る時に運転手さんに「夢おりの郷」へ行きたいと、ひと言伝えておくと安心です。
雨だと徒歩がきついので、あまりお勧めできないのですが。
「愛かな」さんからは車では10分程度ですが、歩くと40分以上の距離。
車で10分の距離だから歩けるよねなんて、軽く考えてはいけません。
歩いたら1時間近くかかると思っておいてください。
奄美は、北部エリアを除けば山だらけ、山越えのアップダウンだらけです。
GPSアプリの時間計算が、当てにならなさすぎるのです。
空港発15:15のバス(こしゅく第一公園行き)だと、夢おりの郷到着はバス停からゆるゆる歩いて16時前に到着。予約に空きがあれば、16時頃まで体験を受け付けてくれます。必ず「バス旅」であることを伝えて。
泥染め体験や、簡易着物を着て大きな水車前で写真を撮ることも可能。
(要予約)
ただ、天候次第では各種体験ができなくなるので、事前に電話連絡を入れておくことをお勧めします。
それぞれの体験に1時間は見ておいた方が良いので、何か一つ体験プランを入れるなら、バス下車時、バス停でバス時刻を必ず確認して(南下するので同じバス停を前提としています)。何せ、バス停から離れていますので。
特に平日に立ち寄る方は、作業場には実際に働いておられる方がいますので、作業の邪魔にはならないようお気を付けください。
さてせっかくビッグⅡの近くまで来ているので、紬工程を見た後に、歩いてビッグⅡまで行く人も多いかもしれません。徒歩7、8分。
そう、あの木村拓哉さまが明石家さんまさん(なぜ「さま」ではないのか? 理由:親近感)との旅の途中に、ここで黒いビッグⅡTシャツを購入して以来、ずっとそれだけ品切れしていると噂のスーパーでございます。
あの……奄美初めて旅さんにお伝えしておきますが、黒は虫に狙われやすくなるらしいですよ。
すいません。ついつい、心の声をはっきりくっきり書いてしまいました。
いつもお世話になっているのだから、お詫びをせねば。
地元民だって沢山買い物をすれば送料無料だったのに、いつの間にか有料に変わっていたあのショックは忘れられません。それでも、安心してください。特産品(お土産)を直で購入した場合はまだ無料のはずです。段ボールも貰えるし、カードも使えるし、ここから配送ができるので、手荷物のキロ数制限に敏感な身軽旅さんの心強い味方です。
空港で買うと、お菓子だってレトルトカレーだって、黒糖焼酎だって一箱がなんだかとてもお高い。(空港販売手数料が相当高いらしい)
因みに、焼酎瓶はアルコール度数が高いので、安全上の理由とかで24度を超えると国内線であっても荷物持ち込み制限あります。(5Lまで。つまりは一升瓶1.8Lなら2本まで。70度超えると持ち込み禁止。詳しくは航空会社へ)
「黒糖焼酎、めっちゃ飲みやすかった! 沢山買いたい! 送らずに持って帰りたい!」という方は、24度を超えないものに。
個人的には、手荷物キロ数制限のある身軽バス旅さんは「土産は(何なら、スーツケースでさえも)自宅まで送った方がいい」と思っています。
航空会社に追加の手荷物料金を支払うより、送った方が大抵割安です。
ただ……奄美から到着するのに3,4日かかりますけどね。
船が波で止まると1週間とか。(冗談でなく真剣)
空港からバスで南下して来てビッグⅡの黄色い看板が見える直前、ドラゴンフルーツ畑が左側にわんさか見えます。バスの高さからならよく見えるので、気になる方はご確認を。
「これ?????」と声が出ること間違いなしの、くねくねサボテン状生物(もとい、植物)です。
まだ花の時期ではありませんが、月下美人のような花が咲き、その実はゴツゴツとげとげ。
皮も実も、真っ赤なドラゴンフルーツの季節が待ち遠しい。
ああ、皮の天ぷら……食べたい。
話が逸れました。
妄想癖が強いのは、たっぷり時間があるGWのせいです。
さて、ビッグⅡですが、奄美の中では珍しく遅くまで開いているので(営業時間午前10時から午後8時)、バス旅さんが紬工程などを見た後に立ち寄るのも良いですが、最終日に飛行機の時間までたっぷり時間があるのならその時にまとめてお土産を買ってもよいかと思います。
夜の真っ暗なバス停、ハブに怯えながらバスを待つの、嫌っしょ?
(急にフレンドリー)
因みに奄美の日の入りは東京より30分ほど遅く、大阪より15分は遅いです。今の時期なら午後7時前が夕焼け時刻です。
バス旅さんは、是非日が沈む前までにバスにご乗車を。
午後7時過ぎたら、市内以外は懐中電灯持参でお出かけください。ハブさんは足元にいるので、足元を照らすように。(携帯ライトだと若干不安)
ビッグⅡでは他の奄美群島の物も売っていたりするので、間違って買わないようしっかり選んでくださいね。不定休(奄美あるある)なのでHPなどで事前にご確認を。
サトウキビ品種によって味の変わる焼酎や黒糖。個人的には黒糖も黒糖焼酎も小さいパッケージが軽くてかさばらず、味比べができるので持ち歩き用としてお気に入りです。
さて時刻は既に夕方、もうマングローブパークへは行けません。
初めての奄美で、バス旅だけど、どうしても、行きたいです!という方も、とりあえず市内に宿泊しましょう。
市内からなら、翌日、「せとうち海の駅」行きバスに乗れば、マングローブパークへは1時間かからずに到着できます。
一日目は市内か北部に宿泊、夜に送迎付きのナイトツアー(ウミガメやクロウサギ見学ツアー)に行くか、少し奮発して島唄を聞きながら島料理の夕べがお勧めです。(いずれも要予約)
生きものたちは、時期によっては観ることはできません。
天気によってはびしょぬれも覚悟しなければなりません。
ここでも二択です。
そして、お分かりかとは思いますが、何事も「予約」が必要。
市内に店舗は多いのですが、飲み屋さん以外は早々に閉店します。
売切れたら閉めるスタイル。それが基本。
宇検村まで来られる予定なら、ナイトツアーは村にもありますので、是非、市内は島料理と島唄のほうを味わってほしいなと思います。
(宇検村の晩御飯、選択肢ほぼない)
島唄は別に関心なくて、騒がしい所は苦手だし、沢山食べられないし、飲まないし、でも、島料理は食べてみたいな……という方、特にひとり旅さんにお勧めしているのが、商店街にある瀬里奈さん。
タイトル写真は、その島野菜定食。豚肉ついてるのでベジタリアン料理ではないですが、関西人の私が喜べた店。個人的にはここのぜんざいが好き。(なんでやねん)
予算2千円程度です。
昨年末、新しくできた大型ホテルも市内にあります。
市内の繁華街、屋仁川からは5分ほど歩きますが。
綺麗なところがいい!でもリゾートホテルでなくていいという方には最適。
絵にかいたようなリゾートホテルへ泊まりたい場合は、バス旅さんはバス停まで「送迎してもらえるか」確認を。
以前の投稿でも書いたのですが、後発のリゾートホテルは、大抵は店や人のいない不便な場所に建っています。
「車移動が必須、食事はホテル内レストランで」が基本。
何なら空港からホテルまでヘリで。なんて、贅沢なことも。時間的な制約はありますが、バスで瀬戸内まで2時間半の道のりもヘリコプターならあっという間(10分ほど)です。まぁ、コストはそれなりに、かかりますが。
まずは一日目、午前中に到着して3、4か所も観光できた方も、
とにかく、念願の食べ物だけは食べられた!という方も、
試飲しまくりで、夜はコンビニ飯で済ませホテルの部屋で早く寝たい方も、
到着してから観光も晩ご飯もそこそこにナイトツアーに出ますという方も、
午後2時過ぎに到着したから今日は1か所しか見られなかった~という方も、
ゴージャスホテルに泊ってるからもう行程考えたくないわ~という方も、
まずはゆったり宿で疲れを取り、明日に備えましょう。
市内ならコンビニもスーパーもあるので、明日のおやつも入手できます。
次回、二日目の行程は、マングローブパークからいよいよ宇検村へと向かいます。
(つづく)