奄美大島:秋の終わり
すっかり、久しぶりの投稿になってしまいました。
奄美大島の秋は終わろうとしています。
サシバの声が時折響く夕暮れ前。
日が暮れるのが早くなりました。
ほんとに滑空する姿も、たたずむ姿も格好いい鳥だなと見とれます。
釣りには絶好のシーズン到来です。
釣り宿は連日人が出たり入ったり。
普通に道路をウサギが横切ります。
トイレの邪魔してごめんなさいね。
そして雨がまた多くなる。
日差しが嬉しい。朝晩は冷える。
泳ぐのは難しいけれど、過ごしやすい気候です。
奄美の10月はとても好きな季節。
トマトもまた出回り始めました。
観光客の皆様、どうか上着を一枚もってきてくださいね。
それでも、あったかいんですけどね。本土と比べたら。
市場からドラゴンフルーツがすっかり消えて、
「津之輝」という美味しい柑橘が並び始めています。
一度食べたら病みつきです。
市場にあったら手に取って是非一度味わってほしいです。
さて、何故ここまで投稿があいたかと言うと、そう、インバウンド観光客が戻って来たから。
とんでもない数の依頼メールが、毎日飛び交うようになりました。
メールボックス、一杯になるので削除し続けてます。
だってね、依頼メールに申請したところで、アサインされるかは分からないのですよ。
緊急案件とかだと、明日来て‼なんてとんでもないのもあるのですよ。
そんな中で、ガイド再開初めてのお客様は、カザフスタンから来た富裕層のご夫婦でした。場所は京都。行きたい場所は、京都の東の端、西の端、北の端に南の端。地理が分かっていないにもほどがある。
英語ガイド希望とのことだったのに……英語が激しく通じない。
これ、あるあるです。
で、どうしたかと言うと、翻訳アプリVoiceTraに頼りました。
これ、私は使い方を教えてる側なんですがね。
まさか自分が使うとは。
しかも言語は、ロシア語。
そう言えば、前いた会社にいたなぁ。ロシア語喋れるギャル。
なんて思い出しながら、スパシーバ!しかしらない私は悪戦苦闘。
でも、言語はほぼ必要ありませんでした。
何故って、インスタ撮影ができればよい。というタイプの方たちだったからです。
旅のスタイルも多種多様。
最近では、こういう依頼多いです。
「インスタ映えするところに連れて行ってね。あと、充電できる場所も」
それにガイドいる?って思うんですけどね。
しかも、清水寺まで行ってるのに、高いから入らない!ってことで。
夕焼けのグッドタイミングだったので、付近の写真だけを撮影して、人混みをまた下りました。
チップもらえたから、別に文句なんか言いませんけどね。
何が驚いたって、その方たち、その日の新幹線で東京に戻りました。
ホテルは東京なのと言ってました。
日本の大きさ舐め過ぎやな。
何だか淋しいなと思いながら、奄美に戻ってきたら、空港も海外の人で溢れていました。皆さん、鹿児島で両替は済ませているのでしょうか。
だって奄美大島の両替できる場所、市内の銀行しかないですからね。
銀行窓口開いている時間に行っても、30分は待たされますからね。
旅行に来て、まず銀行探して、待って、1時間近く過ごすって最悪ですよ。
東京や大阪、京都で日頃簡単に両替している人なら、びっくり仰天の事態です。これ、鹿児島でも同じでした。
旅行代理店が開いている時間ならなんとかやってくれますが。
貰ったチップがね、ドルでね。
鹿児島まで来てね。夜に着いたもんで両替できなくてね。
いやず~っと、財布の中にあるんです。
円安だから、暫くほうっておこうかい?
宇検村にインバウンド観光客が普通に見られるようになるのはいつのことか。いや、それは私が何とかすべきことか。
先ずは、両替機を入れてくれ、奄美大島の偉い人たち。
鹿児島より発展的だと言わせたい。
いやその前に、クレジット決済何とかしてくれ、奄美大島の偉い人たち。
……そんな色んな葛藤が渦巻く、ちっとも偉くない人のひとり。
突然話は変わりますが、とにかく前へ進もうと、小さなフリーマーケットをやってみたのは先週末のこと。
久しぶりに、子供たちのはしゃぐ姿を見ました。
おばあが楽しそうに物色しながら買い物している姿も見ました。
ああ、当たり前だったことが、ようやくできるようになったね。
そんな声が聞こえました。
前日までの土砂降りが嘘のように晴れ渡った一日。
から揚げ屋さんのバッテリーが上がってしまった車をすぐに直そうと駆けつける宇検村の優しい方たち。
都会のマッサージが受けられるよと、母の手を引いてやってくる娘さん。
顔いっぱいにペイントをしてもらって、大満足の子供達。
ほのぼのしていて良かったねという声と、もっとこうして欲しい!というご意見とをいただき、ああ、またやらねばならないことが増えていく……という感じ。
会場に響く島唄や懐かしい歌を聞きながら、ああ奄美に戻って来れて良かったとしみじみ感じました。
ツアーガイドを続けたい気持ちと、奄美に居続けたい気持ち。
両方をクリアできるいい方法はないものか。と、
今日も葛藤は続きます。
今回は少し、感傷的になってしまいました。
……秋のせいですね。