奄美バス旅、やってみる? 宇検村への旅 ①奄美-梅雨間近 、でも楽しめます
サシバ(冬に来る渡り鳥)の鳴き声がしなくなったなと思っていたら、
クッカル(アカショウビン)が鳴き始めました。
キュルルルルル~↓と、音がさがっていく特徴的な高い音の鳴き声です。
大きなくちばしに赤いからだ(羽根)。
道路を横切る姿にも見慣れました。
この子たちの声が聞こえると、「もうすぐ梅雨だよ、準備してね」の合図。
ゴールデンウィークに奄美へ来ようとされている皆様、雨具の用意をお忘れなく。
奄美に移住して2度目の梅雨がもうすぐ。
ジメジメムシムシする亜熱帯の気温の中、高音のクッカルの鳴き声が涼しさを感じさせます。
雨が降ってたとしても、森は美しいです。ご心配なく。
博物館だって隅々まで見れば半日はかかるし、紬の製造工程だって、雨なら思い切って色々体験してみても良いと思います。
雨だからこそ、のんびり、ゆったり、あくせくしない旅ができるかもしれません。
最期の日まで「青い海見たかったなぁ」のままで帰ることになったのなら、それは「また来てね」のサイン。
冬にはクジラ、夏にはイルカと泳げたり、梅雨時にはウミガメがあがって来る。夏にはウミガメの赤ちゃんが砂浜を歩く。
冬にしか見られない堂々たるサシバに、梅雨頃にはアカショウビン。親子で飛び交うルリカケス。
冬にしかないタンカン、夏から初秋だけのパッションフルーツやマンゴー。
季節が違えば、見ることのできる生き物も違ったり、果物だってなかったりします。
あなたが奄美でしたいことや、食べたいものは何ですか?
せっかくお休みを取って来るのなら、何か一つ、やりたいこと、食べたい物を決めてから訪れる季節を選ぶのも手です。
「そんなこと言ったって、この時期しか休めないんだから!」という人もいるはず。かくいう私も長い間、そういう仕事をしてきたので、なかなか友人とも時間が合わず、ひとり旅が多くなりました。
そういうひとり旅さんに向けて、そろそろまたバスで奄美を巡るプランをと思っていたら、時刻表改編の時期に突入。
少しはバスでの移動、つなぎが良くなるといいのですが。
それでも夕方早々に閉まってしまう店舗の営業方針までは変えられないので、どうしたって各地を訪れることのできる時間は一日数時間。
日々時刻表とにらめっこしながら、自分が初めて奄美に来たときの事を思い返し、あの頃どこに行きたかったかな……と記憶を辿ります。
公共バスで行けそうな観光地、できそうなことを、奄美大島の北のほうからざっくり書き出すと、こんな感じでしょうか。
・あやまる岬(空港からバスで北上し、また空港まで戻って来て市内へ行くなら時間的に合うのは一日3便だけ)
・奄美パーク(個人的に一日いられるくらい好き。特に美術館)
・原ハブ屋(ショーが面白いのですが、一日3回)
・ばしゃ山村ランチ(鶏飯もあり。ビーチが綺麗だけど混雑していると時間がかかる。この辺りリゾート感ある土産物屋さんやランチ、お土産スポット)
・La fonte (ジェラート屋さんはいつも混雑してます)
・ハートロック(干潮時のみ、しかもアオサで緑が綺麗なのは3月だけ)
・奄美大島紬村(紬工程見学できますが、泥染め体験は14時半まで)
・鶏飯ひさ倉(売り切れたら終了なので午後ないことも。11時開店不定休)
・夢おりの郷(15時以降に泥染め希望ならこちら。簡単な紬を着て写真撮影も可能。バス停から結構歩きます。実際の工房で紬の工程を教えてもらえる説明ガイドを申し込んで。要予約)
・ビッグツー奄美(言わずと知れたお土産調達場所。開店10時)
・島とうふ屋(バス停から遠いが、立ち寄りたいなら30分は待つ覚悟でどうぞ。予約不可)
・名瀬市内(手ごろなビジネスホテルが多い。島唄聞きながら島料理を)
・住用マングローブパーク(超有名カヌー体験は16:30受付締め切)
・せとうち海の駅(古仁屋:ここまでくるバスは一日7便)
で、この合間に送迎付きのツアーに申し込んで、相乗りのバンで山へ行ったり、海に行ったり、ナイトツアーに参加したり……。
という感じでしょうか。奄美のベテランさんならもっと色々ご存じかとは思いますが。
あくまで、初めて奄美に来たんですけれど……という方が「バスで」巡るとしたら、と想像して挙げてみました。
これ、実は全てまわるのは至難の業です。バスの本数が少ないせいもありますが、どう頑張っても2泊3日は必要なところですが、飛行機の到着時間が午後便で、早朝戻りとかなら更にもう一泊は必要になります。
で、この最後の瀬戸内の手前で、宇検村に行くバスに乗り換えて欲しいなぁというのが、私の願いなのですが……そのバス、なんと、一日3便しかございません!
めちゃめちゃ可愛いサイズのバスに乗り換えるこのワクワク感。
たまりません。
ただ、地元の高校生の通学用なので、朝便と夕方便は大きなスーツケース、無理です。
いやそもそも奄美のバス、スーツケースを下に積めるタイプのバスは、見たことありません。
巨大なスーツケースを担いで必死でバスの急な階段を上がる女子の姿、空港で何度見たことか。
そして、そのスーツケースで一人分の座席を完全に塞ぎ、満席の時には白い目で見られる、ということになるのです。
是非、私の過去の投稿を読んでいただいてから来ていただきたい。
どうか、バス旅を予定しているのならば、バックパック背負ってか、お膝に乗せられそうな小型スーツケースでお越しください。
ということで、上に書いた観光地を「公共バス」で巡る為には、
① まず身軽であること。
② 乗り降りするなら奄美到着前に、JALか(マイルも貯まる)、しまバスのアプリからバス一日券(2000円ほど)なり二日券なりをダウンロードしておくこと。(空港から市内で1000円超えます。宇検村まで来られるなら一日券で既にお得)
③ ポケットWifiできれば持参で。(バスにはWifiはない)
④ 1か所1時間から2時間はみておくこと。
⑤ バスは、多くても30分に1本しかないということを頭に置くこと。
路線によっては一日3便しかない。
⑥ 絶対やりたいことの優先順位を付けて、その施設が開いている時間を確認してからバス時刻を逆算すること。
⑦ きつきつに予定を入れず、ゆったりできるようにするためには「諦め」も大切。「今回時間なかったから、また来ればいいか」くらいに思うこと。
が大切です。
4名いるなら、一日島を巡るタクシーを予約するのもお勧めです。料金的にはバス一日券の倍以上はしますが、一台当たりの金額を人数で割れば少しは割安かと。何より時間を気にせずあちこち巡れます。
次回、奄美ひとりバス旅さんに向け、こんなのどうでしょう?というプランを書いてみたいと思います。
(つづく)