マーク・マンダースの不在〜美しい死がある未来
静かに風化した未来。
そこに足を踏み込んだような。
残酷だけど、恍惚として痛みが一切ない実験の果ての死のような。
静謐で美しいご遺体のようにも、菩薩の微笑みのようにも見える顔。
なにかが欠損しているけど、だからこそ完璧なもの。
「マーク・マンダースの不在」。
鑑賞するというより、ちがう世界線を旅した感覚。
廊下一面に飾られたドローイングが、アーティストの頭の中が「向こう側」と紙一重な感じがザワザワしておもしろかった。
紙一重というより、本当は同じ場所なのかもしれないな。
■ 小松ゆり子 official web site
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