【コハーン&金子三勇士 デュオ・リサイタル 】感想
都内から関西への引越しが決まり、「東京でやり残したことはないかなぁ」と思いを巡らせたところ、一番に浮かんだのが
「コハーンの生演奏聞いてない!!!」
ということで、2021年3月8日【コハーン&金子三勇士 デュオ・リサイタル】聞きに行ってきました。
ちなみに私は…
クラリネット歴10年くらい。
でも音楽を専攻したわけでもなく、テンションだけで書く駄文です。
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当日、開演時間になり、ピアノの金子三勇士さんが拍手を浴びながらステージへ。コハーンが出てくる前にピアノ演奏が始まりキョトンとしていると、上手からのしのしコハーンが出てきて、ドシンと仁王立ちのドヤ顔。会場からは笑い声(管楽器の演奏会は何回か行ったことあるけどこんなの初めてで驚く私)
キリッとした表情のままステージ中央へ向かい、流れるよう演奏開始。
か、かっこいい~~~~そして可愛い~~~~~~👏👏笑
生で音聞くと思ったより音は素朴、表現力は限界突破していました👼
一粒一粒、音符を再現するを出す <<< 奏者が歌う
で、表現のために犠牲になる音がいても、聞いてる方はなんら違和感なく、のびのびと気持ち良い世界。うまく言えない…。
The ソリスト!のキンキラした音色なのかと思いきや、本人から円状にふわーっと音が広がる印象でした。上にも下にも前にも後ろにも響いて、クラリネットらしい素朴な音で、美しかったー…。
いつも、なんとなく楽譜を想像しながら、それをどう再現・表現しているんだろうか、ここにはどういう記号が、どういう指示があって演奏しているんだろうか、と演奏を聴いていたのですが、
コハーンが気持ちよく歌う姿を見て、「見えない楽譜を想像しなくて良いんだ」と思うと、楽にその歌に浸ることができました。
楽譜や楽器をツールに、ぐいぐいコハーンワールドに飲み込まれてしまって、私がこれまで目の前の音符の再現に奔走していたクラリネット人生が根本的に覆された気がしました。なんというか、作者と楽曲を研究して、リスペクトする感じ。そのうえで奏者も一緒に楽しむ、感性をブレンドする。こ、これが音楽かァ~~~~~!!!!ってなりました。
一曲一曲、クラリネットの音色が全然違うのに、曲に合わせようと無茶している音でも無く。なんだこのポテンシャル…。「プロはこれぐらいできて当たり前」とかそういうボーダーラインもわからないので、一つひとつの刺激が強すぎる!
ピアノの金子さんがクラに繊細に応えてくれていて、2人のコンタクトもすごく自然で…。ソロのコンサートではなく、「デュオ・リサイタル」と銘打つだけにピアノも際立っていました。ユニゾンじゃない部分でも、ピアノとクラリネットが一つの楽器みたいに音が調和しててキレイだった~…。
唯一のピアノソロ、「夢のあとに/フォーレ」
初めて聞いた曲なんですが、情景や色が浮かんでくる。
気持ちいい音楽でした。あああああ(語彙が無くて辛い)
~休憩~
ここ数年、生演奏といえばロックバンドのライブばっかり行っていたので、前半と後半の間に10分~15分の休憩があるのが懐かしい…演者にも聞き手にも優しいですね…
~後半~
後半の曲目はハンガリーづくし!!!待ってました!
ステージの二人はハンガリーの中学校で同じ学び舎に通っていたんだそう。なるほど阿吽の呼吸なわけだな~。
ルーマニア民族舞曲はずーっと美しくて楽しくて!!!
コハーンオリジナル曲でブチ上がり、ラストハンガリー舞曲は編曲者(コハーン)のせいでコハーン節炸裂。
ピアノの編曲は原曲より難しくしたんだそうな。
そしてアンコール、なんの曲かさっぱり分からなかった(泣)
クラシックの演奏会はぜひアンコール曲も曲名を教えていただきたい…初心者に手を差し伸べてほしい…
激しい曲では決してないんだけど、複雑な和音と多彩なメロディ。自分の昔の思い出の鱗片が浮かんでは消え、浮かんでは消えの連続で、想像力を掻き立てられすぎて私も一曲作りたいって気持ちになる演奏でした。文字に起こすとアホらしいけど、聞いている間中ずっと一曲作ってみたい!!この感情を形にしないといけない!!!!!!!!!って思うぐらい、強く心揺さぶられていました(笑)
普段音楽いっぱい聞いてたり勉強したりしてたらいっぱい言葉が浮かんでくるのかもしれないけど、これが限界です…ゼェゼェ…
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クラリネットを吹かなくなって10年近く。こんな私にクラリネットのコンサートを聞いて動く感性はあるのかなぁって思ってたけどこりゃすごい。ハートがっつり鷲掴み。ハンガリーの音と一緒に踊り出したかった。
名演だ・・・・・・と思って、コハーンのyoutubeに動画がアップされるのを待ってるんですが、無さそうなのが残念なところ。
ライブやコンサートって行けば行くほど良いですね、ほんとに、とってもとっても楽しかった。
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