流れる汗が今日も止まらない
大学生の頃、友人数名と京都旅行をした。７月だったか８月だったか、とにかく僕のTシャツは「あれ？水浴びした？」というくらいの汗をかいていたので、暑い季節だったはず。
さすが京都。偶然、テレビドラマの撮影現場に出くわした。友人の１人が、ミーハーというか、そういうのが大好きで、数時間もその場で（不本意ながら）撮影の見学をすることになったのだが、驚いたのは、女優・俳優たち出演者が夏の京都の炎天下、汗をかいていないことだった。微動だにせず突っ立っているだけの僕がダラダラ汗を流しているのに…。
その一方で、ある時テレビで、ファッションモデル出身の美人タレントが映っていて、彼女の脇に汗染みがあった。しかもかなりしっかり大きく。「あぁ、この人も同じ人間だ…」と安心した記憶がある。
「リア突WEST」というジャニーズWESTの番組を見ていたら、桐山照史・濵田崇裕の両氏が、自転車で横浜市内の人気パン屋を巡る、という企画をやっていた。収録日は８月中旬で気温28度（というテロップが表示されていた）だったそうで、ふたりは長袖・長ズボンの衣装を着ていたのに、額に汗が流れる程度で大した汗をかいていなかった。
８月、長袖・長ズボン。しかもご時世柄のマスク。僕ならそれだけで大汗だ。背中や胸のあたりも大きな汗染みができている。
せめてもの救いは、彼らが少しは汗をかいていたことで「あぁ、やっぱり同じ人間だ…」と安堵した。
頼むから、みんな、生きているんだから、汗くらいかいてくれ……。