パンはバターの香りか、マーガリンの香りか
雪印北海道バターめぐり悪質デマが拡散 SNSで不安の声、メーカーは完全否定「対応を検討中」(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース
バターは料理に使うもの。マーガリンはパンに塗るもの…そう信じていた。だから我が家の冷蔵庫の一番上の左端(が定位置だった)にはいつも両方があった。
ある日、パンを食べようとしてマーガリンが無いことに気が付いた。
「あ、マーガリンが無いよ」
「じゃあ、バターを使えばいいじゃない。バターはあるでしょ」と母。
「パンにバター!?嫌だよ。パンにはマーガリンでしょ」
「あんた、何言ってるのよ。バターが本物というか…バターの方が高級なのよ」
こうして僕の勘違いは訂正されたのであった。中学生の時だったか…。
以来、僕は、パンにマーガリンを塗ることはほぼ無い。チーズやツナマヨなどの具を乗せることも多いし、ジャムなどの甘いものも好きだから、マーガリンの出番がもとから多くはなかったし、バターは固いからパンに塗りにくいこともあって、バターの登場頻度も高くはないのであった。マーガリンにしろ、バターにしろ、使うことは多くはないということだ。
そして、よくよく考えてみれば、マーガリンの外箱に「バター風味」などと表示されているのも実に奇妙な話なのである(笑)。
高校生の時、友人が、ヤマザキ(山崎製パン)の「コッペパンつぶあん&マーガリン」を食べているのを見て驚いた。
「そんなの売ってるのーー!?」
「え?知らない?これ、美味しいんだよ」
というわけで、僕は一時期、このパンにハマっていた。マーガリンだろうがバターだろうが関係ない。美味しいものは美味しい。
高校でのパンの思い出と言えば、チョコチップスナックという、細長いパンが何本か(6本?8本?)入ったヤツがあった。検索するとやはりヤマザキがヒットするのだが、まぁ似たような商品は他メーカーからも出ているだろうから、僕の記憶にあるそれが、どこの商品だったかちょっと定かでないがとにかく、しょっちゅうこのパンを食べている女子がいた。
バトミントン部で、ショートカットの活発な女の子だった。
「あんな菓子パンをいつも食べているけれど、それでも全然太らないのはやっぱり運動しているからだろうなぁ。偉いなぁ」と怠惰な僕は考えていたのだが、ある時、彼女が体調不良で早退することになった。
「私、もう帰るからさ。具合悪くて。これ、あげるよ」と言って、僕に渡してきたのは他ならぬチョコチップスナックであった。
「え、なんで僕に?」
「だって好きでしょ、このパン」と半ば強引に押し付けるような形で渡してきた。
体調不良であること、なぜか僕にくれるということ、なぜか僕がこのパンが好きだと思われていること、未開封のそれを丸ごと受け取るという罪悪感。
これらの感情が脳内を巡り、受け取ることを躊躇ったのだが、具合の悪そうな彼女をこんなことで引き留めておくのも気が引けたので、素直にもらっておいた(笑)
彼女の顔はよく覚えているのだが、名前は全く思い出せない。
楽しい高校だった。変わった生徒が多くて(←その中の1人が自分であることに今気が付く)。駅から徒歩20分の立地だったけれども。
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