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教員のためのエッセンシャル思考
こんにちは、とっておキッズです。
本記事の読了目安は5分です。以下見通し(目次)です。
雑談
noteにはTwitterのような「つぶやき」機能があるので、最近使ってみています。記事を書くよりもハードルが低くていいですね。
「100%を目指して締め切りに間に合わないようでは本末転倒。7割でいいからとにかくどんどん出してみて。」これは大学院時代、さあ修論を書くぞ!という時に教授に言われた言葉です。教員時代にも、評価の時期にはよく言われてましたねー。どうせ書くなら、完成度の高い有益な記事を…!と、noteでもなかなか筆が進まなかったりするのですが、もっと気軽な気持ちで色々発信してみようかなと思います。
エッセンシャル思考とは
さて、その「つぶやき」機能で最近つぶやいたことなのですが、先日こんな本を読みました。
![](https://assets.st-note.com/img/1732770444-EqDtP103FLkTBMWANCmGXvOu.jpg?width=1200)
簡単に言うと「エッセンシャル思考」とは、「最少の時間で成果を最大にする」という考え方です。より具体的に言うと、「あれもこれも何でもやる!」ではなく、「本当に必要なことは何かを考え、それだけをやる」というものです。
「非エッセンシャル思考」と「エッセンシャル思考」の違いがこちら。
非エッセンシャル思考
・やらなくては
・どれも大事だ
・全部こなす方法は?
エッセンシャル思考
・これをやろう
・大事なことは少ない
・何を捨てるべきか?
エッセンシャル思考をもって仕事に取り組んだ結果、仕事がスムーズかつ快適に進み、大事なもの(家庭や健康、仕事への尊厳など)を失わずに済んだ、という事例が本の中にたくさん載っていました。逆に、非エッセンシャル思考の人たちは、時間や仕事に追われ、やりたい仕事もできず、周りのいいように使われていました。
教員時代の自分を振り返る
教員時代の私は常に仕事に追われていて、まさに「あれもこれも大事、全部やらなくては」の非エッセンシャル思考でした。放課後の流れを書き出すとこんな感じ。「よし、子どもをバスに乗せて送り出したぞ。給食あんまり食べられなかったからお腹すいたなー。コーヒー飲みながらTT*の先生と話し合いして、今日の子どもの様子振り返って、明日の教材どうするか決めよう。あ、今日職員会議あるな。1時間は取られるなー。来週の校内研修の準備も終わってない。◯日までに略案作らないとだよな。げっ、今日トイレ掃除担当の日だ、会議終わったらやるか。ああー、ていうかもうすぐ月末じゃん、学級通信作ってない…。」
*TT…Team Teaching。特支は複数人の教員で1学級を見ることが多いです。
TTの先生=同じクラスの(またはクラスは違うけど同じ教室で一緒に指導している)先生を指します。
バタコさんも裸足で逃げ出すほどのバタバタぶりです。これより忙しい先生もいることでしょう。これらの仕事をどうしたら全部こなせるか?と言うと、残業するか持ち帰るかしかありません。定時で帰れるのは、よっぽど具合が悪い日と、歯医者の予約がある日くらいです。笑
でも、みんな忙しいのが当たり前だったし、子どものことを思うと教材や授業作りに手を抜く気にもなれなかったし、そもそも仕事が楽しかったのです。楽しかったけれど、「いつか身体を壊すだろうな。定年までやる仕事ではないな」と初任の時から思っていましたし、やはり最後は身体を壊してしまいました。
学校でエッセンシャル思考は通用するか
エッセンシャル思考は、やるべき仕事(大事な仕事)を決め、それだけをやる。それ以外は勇気をもって断る。という考え方です。学校でも、もし自分にとって大事な仕事に注力できたら…。例えば、授業や教材作りだけやっていいよと言われたら、授業や教材の質は上がり、帰る時間も早くなり、自分の仕事に更にやりがいと誇りを感じるのではないでしょうか。
しかし、一教員として、一人でエッセンシャル思考を貫くというのは難しいかもしれません。だって、「自分は授業作りに全力を注ぎます。それ以外は必要と思わないからやりません。」とは言えないですよね?保護者対応も、事務作業も、部や委員会の仕事も、研修もあるんですから。
行事や部・委員会など、何かの仕事のキャップ(主任)や担当になれば、その仕事の中の不要な部分をカットすることはできます。でも、行事自体をなくそう!とは、教員の一存ではなかなか決められないですよね。
したがって、(これは辞めた立場だから堂々と好き勝手言えるのですが)、エッセンシャル思考は、上に立つ先生ほど身につけてほしい考え方だなと思っています。学校でエッセンシャル思考が通用したら、きっと仕事が今よりも楽になり、先生たちが輝く→結果的に子どもたちのためになるのではないかと思います。
管理職の先生方にお願いしたいこと
この仕事、本当にやるべきだろうか?というのを判断し、その結果を実行に移す機会は、(組織で働いている以上当たり前ですが)全職員に平等にあるわけではありません。この仕事必要ねえだろ…と思っていたとしても、若手であればあるほど言う機会もありませんし、言ったところで「伝統だから…」「毎年やってることを急に無くしたら、保護者が悲しむから…」と言われれば、反論の余地もありません。
なので、管理職の先生が主導となり、学校の中で当たり前になっている文化や行事・教員の仕事を、「試しに思い切って無くしてみたら、どうなるか?」からスタートしてみることを、僕は提案したいです。
無くした結果問題があったら次年度(または次学期)から再開すればいいし、何も問題がなかったら、それは「なくても大丈夫だったもの」ということだと思います。
例えば、運動会。
例えば、学校祭。
例えば、宿題。
例えば、2回ある校外学習のうちの1回。
例えば、連絡帳の何行もある自由記述欄。
例えば、勤務時間外の電話対応。
例えば、職員会議。
全て一気に無くすのは流石に難しいとしても、「今年(年単位で試すのが難しければ、今学期)はこれを無くしてみようか?」と少しずつチャレンジしてみるのはどうでしょうか。
(ちなみに、私が尊敬する管理職の先生は、16:45以降の電話を留守番電話にしてくれました。今はどこの学校でも当たり前なのでしょうか?また、別の先生は部長になってから部会を無くしてくれました。お二人ともめちゃくちゃかっこよかったです。)
他にも何か思いつくもの、実践していることがあれば、一言でもいいので、コメント欄に書いていただけないでしょうか?
noteを運営している学校もあり、noteで記事を書いている先生方もたくさんいます。誰かのアイデアが、たまたまこの記事のコメント欄を見た、どこかの学校の先生たち(もしかしたら、子どもたちや保護者さんたちも)を救うかもしれません。
ぜひよろしくお願いします😊