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2022年8月12日
歩き出すようになって、
一番もどかしく感じる瞬間は、
きれいだなぁ、と思った花の、
名前を知らないこと。
曇天に咲く、夏の終わりのこの花の
名前を、僕は知らない。
ただ、その色鮮やかさと、
寄り集まって咲いているような咲き方に、
きれいな花だな、可憐な咲き方だなと感じ入る。
その美しさに足が止まったとき、
その花の名前が出てこないもどかしさは、
何とも言えない、歯がゆさで、
こうして人は瞬間の感動をきっかけに、
何かをもっと知りたいと思う気持ちの、
スイッチを入れるのかもしれないと、
そんなことをふと思ってしまった。