マイフェアレディと言う勿れ
2024年は2年の一度のアルファロメオの車検の年!
なんだか特別感のある書き出しですが、
ご存じの通り新車をお買い召された方々以外には、
誰でも車検は2年に一度、平等にやってきます。
(かつては10年過ぎると毎年車検だったのですが、
幸いにもアルファロメオを購入する1年前に
この制度はなくなり、安心して買う事ができました。)
しかし27年目を迎えるアルファ155にとっては、
車検は一回一回が真剣勝負の場。
交換用部品が手に入るのか?どのくらいで車検から帰って来るのか?
(もとより即日車検などというのは有り得ない話でして)
銀河鉄道999では永遠の命を手に入れた機械化人に対して、
生身の人間は命に限りがあるから素晴らしい、
ということでしたが、機械だって寿命は有限なのです。
そのような心配をよそに、なんと今年は1週間未満で車検完了。
今年2月に一度点検をして、
交換が必要と判断された部品を事前に注文していたのです。
4月13日ディーラーへ入庫 完成連絡の電話を受けたのが4月19日。
『明日でもお渡し出来ます』ということだが、
生憎こちとら単身赴任中。
ゴールデンウィーク初日に引き取りに参ります。
4月26日(金)の夜に帰兵(兵庫へ帰ること)し、
翌日引き取りに向かうのであった。
4月27日
朝『11:30くらいに行きます』と電話をしてから
アルファロメオディーラーに向かう。
電車とバスを乗り継いで行かなければならないのだが、
バスへの乗り換え時、乗り継ぎが悪く
駅前のバス停へ着くと11:00のバスが発車したばかり、
次の11:15発に乗ったので、
ディーラー最寄り停留所に着くのは乗り替え案内では11:32。
実際には少し早く到着し、『こんにちは。』
とディーラのドアをくぐったのがちょうど11:30!
約束の時間に神経質な人か!
店内は何やらお客さんが多く忙しそう。
いつも座る(『座ってください』と言われる)
展示車の間にある丸テーブルは一杯で、
ディーラーの方は(ええっと、どうしようかな。)という目線で
キョロキョロした後、
奥の方の今迄座ったことの無いコーナーに案内される。
新車を買う人が商談しているようなところ。
こういうところに居る人達は良く『フェラーリはねぇ』とか
話をしたりしているのを耳にします。
店長(確認はしていないが風貌からそう呼ぶことにしよう)が現れるが
『すみません、ちょっと今、立て込んでおりまして暫くお待ちください』
と言い残し、手になにがしか携えて去っていく。
うん、やっぱり見た目だけでなく本当に忙しいのか。
待つ事暫し、というか結構な時間待つ。
そして他称“店長”が現れての一言目は。
『この間の雹害で車のボディーがボコボコになったんです。』
えっ、この間っていつ?誰の車?
さすがに『あなたの車がボコボコになったのですが、
天候なので不可抗力!ご勘弁ニャ!』とはよもや言いますまい。
もしくは“ボディーヘコム、シュウリシタ、オカネハラワレタシ“
という話?
不安が顔に出たのか
『ここは大丈夫だったんですけど、播磨町はソフトボール大の雹がふって、車全体がボコボコになったり、
フロントガラスが割れたりして廃車になった車もあったんですよ。
板金屋さんも大忙しで、
うちのお客さまにも雹でやられたという人が何人もいるんですよ。』
自宅のカーポートの屋根(透明のプラスチック板)を雹が突き破り、
駐車していた5台の車が、全滅した人もいるんだそうな。
GT-R、ベンツといったコレクションの中に
FIAT 500アバルトも含まれていたので、
アルファロメオ(&フィアット)ディーラーにお越しになったのだとか。
それで忙しくてお待たせしました。という流れの会話か。
なんだ ε-(´∀`*)ホッ、
それにしても、今までそんな事件は聞いたことがない。
(実はニュースで調べると関東ではたまに起こるみたい)
聞くも恐ろしいことが、近隣で起こっていたとは知らなかった。
もし雹害にあったのがアルファ155だと、どうなるか?
ボディーは直せるかもしれないが、
フロントガラスが割れると部品がない可能性は高い。
すでに2008年くらいの時点で、ディーラーからは
『フロントライトのカバーガラス(レンズ)が、
もう手に入りにくくなっています。
これが壊れると灯火不良ということで車検を通すことができず、
廃車になってしまうので、
運転中ライトのところをぶつけないように気を付けて』
と言われたのだ。
オフセットクラッシュは要注意だな!
今後は対向車とぶつかりそうな時でも、ビビッてハンドルを切らず、
正面からぶつかるようにするよ。
(死ぬときは村で死ぬよ。という風の谷の大ババ様的な発想)
ライトのカバーガラスが壊れただけで廃車になる
というのもなんともバカげた話だが、
事故や故障ではなく、天候の一つである雹で大切にしてきた車が廃車になるって!
気を付けようがないし、不運としかいいようがない。
これって日本の春先の恒例にならなければ良いのだけれど
車検の結果はというと
さすがに古いのでエンジンからの油漏れなど”にじみ程度”は
前からあるのですが、状態が悪化していないので経過観察。
今回車の状態から判断して車検を通すために、
ドライブシャフトカバーを変えたくらいで済みました。
その他、バッテリーの交換。
あとエアコンのファンからキュルキュル音が出て非常にうるさいので、
車検とは関係なくともリクエストして点検してもらい、
ファン用モーターを交換。
余談ですが、このファンからのキュルキュル音は、
エアコンがフル稼働する夏(エアコン自体が良く動かなくなり、
音に悩ませることは少ないですが)や冬よりも
ファンの強さが最小になるような、春、秋に起こり
また車体全体とも共振しているのか、
クラッチを繋いでアクセルを踏んだ時と
クラッチを切りブレーキを踏んでいる時で
音が出たり、出なかったり、
あるいはその関係が、路面の状態で入れ替わったりと
非常に複雑な応答をするもの。
振動工学的には大変興味深いが、だからといって
その状態を永久保存する気にはなれないほど耳障りな音なのです。
今回の車検のまとめは
走行距離 64,803㎞(あくまでメーター上)
・ドライブシャフトアウターブーツ交換
部品代 18,000円、工賃36,000円
・バッテリー交換
部品代 38,800円、工賃8,000円
・ファンモーター交換
部品代 66,000円、工賃24,000円
なおバッテリーはいつでも手に入るので
(とはいえ外車用のものは、オートバックスには在庫がありません)
車検前点検(なんだそれ?)では
ドライブシャフトアウターブーツの部品類と
ファンモーターを手配していたのです。
これに車検点検整備料、検査機器測定料 80,000円
その他油脂、消耗品交換 22,150円を加えて
合計292,950円(消費税抜き)になる。
なかなかのお値段であるが、
バッテリー交換とファンモーター交換がなければ15万円超なので、
”まぁそんなもの”なのであるが、
実は車検入庫時には重量税、自賠責保険代金、登録代という
お上に納める年貢71,950円を現金で支払う必要がるので、
結局22万円が車検時の基本的な出費。
2年に1回の車検に対して毎日積み立てするとすれば
日々300円。
2年毎に22万円というよりも、むしろ重圧に感じるのは
気のせいだろうか?
ともあれ、早々にアルファが復帰したのは喜ばしい事である。
『いや~、やっぱり事前に点検していただいて、
部品を手配しておくというやり方が良かったですね。』というと
この店長
『それでも、ギリギリ手に入ったものもありまして…』と
また人を不安にさせるような事を言うのである。
今後もこのパターンで当分いけるかと思っていたのですが…
まぁいいや、いけるところまでいきましょう。
ただ、現時点でもだいぶ塗装が劣化し始めているので、
4年後くらいにはおそらく再塗装が必要になるくらい
塗膜の劣化が進みそうなのですが、
再塗装してすぐに部品が見つからず廃車
というのは非常にもったいないので、よく考えないと。
5月3日
『ミステリと言う勿れ』で考える3つのこと。
唐突にも家族で映画『ミステリと言う勿れ』をAmazon Primeで見ました。
舞台は広島の旧家 狩集(かりあつまり)家。
主人公は我らが久能(くのう)整(ととのう)くんと
広島篇のヒロインである狩集汐路(しおじ)ちゃん。
ストーリーはこの際置いといて、
狩集家の血族である、赤峰ゆら(柴咲コウ)とゆらさんの父、
そして整くんとの会話について。
柴咲コウ扮することからもわかるように、
ゆらさんは勝気で活動的だが、結婚して娘も生まれ、
今や仕事を辞め専業主婦になっている。
そんなゆらさんに、父親が言う訳です。
ちょっと遺産相続がらみの殺人事件(?)に巻き込まれて、
娘を父に預け、帰るのが夜遅くなっただけのことで。
『おまえは仕事を辞めたんだから、
ちゃんと旦那さんの世話をしたり子供の面倒をみて、
楽に暮らせばいいじゃないか?』と
同じ反感を買うセリフを言うにしても、
“旦那さんと子供のために身を犠牲にしなさい”という流れならあるけど、
“楽しなさい”って言うかな?
いくらこの父親が”仕事に比べると家事は楽だ”
と思っている人だとしてもですよ。
まぁいいや(??ちょっと話の展開に無理があるような)
『コイツ(ゆらの父親)はなんちゅー奴っちゃ!ダメだな!』
プンプン!
おぉ横でゼニファー(トトムの奥さん)がたいそう怒っておられる!
すると整くんが横から入って来て、ゆらさんの父親に向かって
『家事や子供の世話が本当に楽なのならば、
男はもっと自分で進んでやっているはずですよ。』
そして、ゆらさんには
『こういうのは世の中の“おじさん”たちが決めた勝手な価値観なのだから、もっと自分のやりたいと思う事をやればいいんです』と言うのです。
おとうさんは、『何だコイツは!』と整くんにご立腹。
一方ゆらさんは、整くんへの好感度ちょっと上昇だけど、
整くんの発言に他意はないのである
言い方を変えると意図や志向はなく、頭の中にある考えを口にしただけ。
そういうキャラクターといえばそれまでなのですが、
整くんは友達や恋人もいないし、
自分から他人との関係を築こうとはしない人なので、
人間関係の中でそういう考え方を活かした事はないのだと思います。
一方ゆらさんの父親は、
男尊女卑というかそういう環境で生きて来て、
その考えを身に着けている。
彼の人生において裏打ちされた価値観なのですよね。
それが他から受け入れられる、受け入れられないは別としても。
本当はゆらさんのやりたいことを肯定するのと同時に
ゆらさんがお父さんとも仲良くできるようになる、
ということが望ましいんですけど、整くんのやり方では叶わないのです。
相手の背景を理解して、それを否定するのではなく、
自ら変われるよう、気付きをもたらす言い方が必要なのでは?
と思いました。
それが一つ目。
二つ目は“おじさん”の価値観ということについて
これはその通りだと思います。
なぜなら自分の人生において知る限り、
中学、高校で男子が優位とか、
女子が楽している、とかいった感覚は男子生徒自身にはない。
逆に『だから男子はダメね!』はよくあるが、
『だから女子はダメなんだ!』というのはあまり聞いたことがない。
日本の社会は男性中心ということであれば、
女性は大学の時にそれに向けてしぶしぶ適用していくのか?
それとも就職していきなり理不尽な社会の洗礼を浴びるのだろうか?
自分自身大学の時はどうだったか?
残念ながら工学部だったので女性自体いなかったのです。(一人たりとも)
一度キャンパスの駐輪場で我ら工学部クラスの一人が、
女の子と話していただけで、
そこが見える講義室の廊下にずら~っとクラス一同が並び、
遠巻きに『あいつ‼女子と話しとるばい!』と狼狽える場面があったなぁ。
日本の社会を変えるのであれば、
もう中学、高校生によって再構築してもらうのが良いのでしょうね。
三つ目
さらに整君は
『男でも家事が苦手な人もいれば、好きな人もいる。
女性でも同じなのに、どうして男女で区別して、
男はどう、女はこうというのか?』とも言ってました。
生物の分類(界、門、網、目、科、属、種で
ヒトは動物界、脊椎動物門、ほ乳網、霊長目、ヒト科、ヒト属、ヒトなのだそうです。)の次に来る大きな生物的な違いが性別なのだから、
この違いはそれなりに大きい。
同様の傾向があっても
どうしても”男だから、女だから”
という違いが最初に目につくのだと思います。
これは分類学的な考え方が正しいという教育が
行われて来たためなのだろうか?
同じように泳いでいても『クジラは魚類ではない』とか、
同じようには飛んでいても『蝙蝠は鳥じゃないんだよ。』とか
如何にもそれが何より価値のある情報のように語ってしまうのである。
蝙蝠でも果物や花の蜜を食べるものもいれば、
昆虫を捕食したりするもの、ごく一部に吸血するものなどがいて、
食性一つとっても生態は異なるのです。
これは鳥も同様(吸血鳥はいないと思うけど、
えっ!いるの?ハシボソガラパゴスフィンチだそうです。)
生態系の中では住む環境や食性が似たものどうしが、
お互い影響しあうことが多く、
そういう分け方で考えるほうが、確かに
“今そこにあるモノをあるがままに捉える学問“だと思うのだが、
蝙蝠と鳥を一緒に語ることを笑うということは
”蝙蝠は鳥よりもラクダとのほうが関係が深い”と
主張するのに他ならないのである。
5月4日
ゼニファー実家へ行く
次の日は広島の宮浜温泉に行き一泊の家族会。
ゼニファー母様もお連れして、まずは広島トトム実家へ行き、
トトム母親をピックアップしてお宿へ行くのである。
ゼニファー実家は山陽自動車道のインターチェンジ近くでもあるので、
本日は前夜祭としてゼニファー実家にお泊りです。
その前に久しぶりに三木ホースランドパークへ行き、
ホーストレッキングに挑戦。
昨年11月に乗馬教室を卒業して以来、6カ月ぶりの乗馬。
ホーストレッキングは乗馬教室に所属していなくても、
乗馬経験に応じて、初心者(常足)、経験者(速足、駈足)と
技量に合ったコースを予約できるのです。
ニコニコ現金払いで。
あっ、今回は速足コースにしました。
予約の時に、顔見知りのホーストレックの受付に人に
『駈足コースでなくていいんですか?』と聞かれましたが、
『半年ぶりなので、駈足怖いです。まずは速足から』と迷わず速足。
ポコぞうをゼニファー実家に置いてから、
三木ホースランドパークに向かいつつ、
(そういえば馬に跨る時、手はどこを掴むのだったっけ?)
頭で考えるとすっかり忘れているが、
いざ馬を前にすると体が覚えているだろうか?
不安が増す。
しかも、乗馬教室は平坦な馬場を周回していたのですが、
トレッキングは起伏のある森林コース。
ちょっとドキドキです。
馬場で軽く練習。
跨っただけで、股関節に違和感。
そう、乗馬は股関節がやわらかくないといけないのですが、
すっかり固まっている。おしりもゴツゴツして痛い。
速足は四分の一周くらい回っただけで、
インストラクターが問題ないと思ったのか
すぐにトレッキングコースへ向かう。
トレーナーについて、ポクポクと森の入り口までは並足。
ゴールデンウィークの真っ最中で家族連れも多く、
ホースランドパーク前とはいえ公道を歩いていると、
『馬~、おおきい!』とやたらと老若男女の注目を集めるのである。
結果的には基本的な騎乗は体が覚えていたということで、
1時間のあいだ、並足と速足を繰り返して無事戻ってまいりました。
股関節・お尻痛を除いては。
その後、ゼニファー実家へおじゃまし、
午後にアルファロメオの洗車(やっとアルファロメオ再登場)
洗車というか、前から気になっているボンネットの塗装劣化の処理
洗車をして汚れを取った後、粗目のコンパウンドで磨く、磨く
よく見ると塗膜内部から空孔が発生していて、
劣化しているのは表面のみでない。
まぁ、それでも磨く、磨く
ボンネット表面は熱々ではないが
それなりに天気が良いのでコンパウンドは結構早く乾き気味になり
拭き取りに苦労するが、水洗いすれば落ちました。
粗目のコンパウンドなので磨き疵はバッチリ付く、気にしない
最終兵器があるのです。
X-MAL1!
汚れを落とし、疵も消えてワックス保護効果。
科学の勝利か!
研磨剤入りで新車には絶対使わないが、
劣化した塗装には表面の劣化層剥がしと
その後の保護・劣化抑制に有効なのではと期待。
実は以前使ってみて、さすがに単なる疵ではなく塗膜自体が劣化して
光沢が落ちた表面には効果がイマイチだったのです。
今回は粗目のコンパウンドで表面を磨いた後でやってみます。
おっ、おー!疵はみるみる目立たなくなります(完全に消えはしないが)
パチパチパチ👏
艶もかなり復活しましたが、塗膜内部の空孔は当然ながら残存しており、
対症療法のようなもの、よく見るとボンネットだけでなく、
フロントグリルやドアミラーなども空孔や局所的な白化が進んできている。
やはり塗装の寿命は近いな。
それでも、手入れを終え、
汗をかいて働いた成果に満足しつつ家の中に入ると
ポコぞう、ゼニファー、ゼニファー母様でテレビを見ている。
いきなり、男の友情はいいぞ~、女はいかん~♪ 的な歌と踊り
そのあと急に工事現場でおじさんの歌と踊り
なんじゃこりゃ?
場面が切り替わって、オードリーヘップバーンが
アーとかイーとか耳障りな声で怪しげな装置に向かって発声している。
うっわー、オードリーいけてねぇ~
Amazon Primeの映画『マイ・フェア・レディ―』か?
そいうえば、ゼニ母様と見るんだっていってたな。
最初のうちは、ポコぞうから尋ねられた数学の宿題、
(三角関数の二次方程式)を解きつつ、斜め読みならぬ斜め観。
-π≦θ<πにおいて
2cos2θ+√3sinθ+1=0を解け
さらり、さらさら
ん? sinにおける二次方程式の解の一つは
sinθ=-√3/2を成り立たせるθで、-π/3、-2π/3なのだが、
sinθ=√3を成り立たせるθってどうやって求めるんだっけ?
三角関数表や計算機を使わずにsinθが求められるθは
π/6(30°)の1/2、π/4(45°)の1/√2、π/3(60°)の√3/2
だけなのである。
まぁいいや、
途中からは、ついつい引き込まれる。(数学にではなく映画にです)
アー、とかエーという発声をグラフに記録しているのが
何の実験かと思ったら、オードリー扮するイライザの訛りを治すのが目的。
ネイティブでない人にとって間違えやすい
ai=”エイ” が ”アイ”になるという
ローマ字読み症候群は英語の本場イギリスでもアルアルなのかな?
さぁ、発音してみよう!
The rain in Spain stays mainly in the plain.
それにしてもイライザに英語を教えている
ヒギンズ教授は偏屈だな。
『女は頭の中が混乱していて、感情的で。』と繰り返し、
自分の家のお手伝い頭の女性に、『どうしてなんだ?教えてくれ。』
うっわ、めっちゃ失礼。
(大丈夫です。このヒギンズさん自分で言いますが、
“誰にでも失礼な奴”という設定なので
映画自体がそういうテーマではないのです。)
初視聴にして途中から観て、しかも斜め観なので
全国30億人のマイ・フェア・レディ―ファンの方には怒られそうですが、
どうやらこんなお話かな?
育ちの悪い(貴族ではない)花売り娘のイライザを
女王陛下御前での舞踏会に参加させるのが目標らしくて、
ヒギンズ教授とその友人のピカリング大佐とが
”出来る、出来ない”の賭けをしている。
出来ない方に掛けているピカリング大佐もイライザの特訓を
手伝ってくれるのだから男の友情は不可解である。
イライザが正しい発音や作法を身に着けた段階で、
試しとばかりに貴族の趣味たる競馬鑑賞に参加。
優雅な所作で田舎娘の時の話題をそのまま話すところが
一番の笑ポイント。
しかしついレース展開に興奮して『ケツをブッ叩け―』と叫び、
馬脚を現すと、『私、まだまだです。』としょんぼり
舞踏会まであと2週間で大丈夫なのか?
その後特訓の様子は映画では省略され、いよいよ舞踏会当日。
会話の発音で田舎貴族を見破るという言語学者が登場し、
イライザはマークされる。
そんな逆境で見事に女王陛下と話し、
あまつさえ女王陛下御指名で王子と踊ることに成功。
言語学者が言うには、
『イギリスの貴族というのは大嘘です。
あんな完璧な英語をイギリス人は話せるわけがない
優雅な所作からいっても、ハンガリーの王族に違いありません。』
と高評価。
たーしーかーにー、昔、こんな話を取引先の人から聞いたことがあります。
『この日本語の音声アナウンスって韓国人が録音しているんですよ。』
『へー、なんでわざわざ韓国の人が?』
『日本人って必ずいずれかの地方の方言の影響を受けていて、
完全な標準語のイントネーションで話せる人がいないんです。
だから日本語の教育を受けた外国人のほうが標準語が上手なんですよ。』
『なるほど~。』
とにかく、舞踏会は大成功で
みんな意気揚々と引き上げるが、ここからがイケない。
イライザをほったらかしにして、
やったなさすがヒギンズ、お前こそピカリングお前の手柄だ、
とお互いを褒め合う男二人。これはいけませんね。
後ろで面白くなさそうな顔をしているイライザが画面に映らなくとも、
雲行き怪しいのがわかります。
こういうのはみんなで讃え合わねば!
一通り大騒ぎした後に、
じゃあ夜も遅いし、疲れたんで寝まーす。
とみんなが去り、泣き出すイライザ。
やっぱり。
結局、一言も頑張りを褒められませんでした。
そしてヒギンズの家を飛び出し、あちらこちら彷徨うイライザ。
結局”ルージュの伝言”の如く、ママに叱ってもらうとヒギンズさんの実家へ
そこへヒギンズが探しにきて、
ママ抜きで二人がサシで話すものの
ちぐはぐな会話が続く(主にヒギンズのせいで。)
もう少し、私の努力も認めてよ。
俺は君だけではなく、女性に対しては誰にでも平等に失礼なんだよ。
望み通りキレイな言葉遣いも上品な動作も身に付いたんだから
いいじゃないか、なにが不満なんだ?
もう自分の実験に満足いったから、私を追い出すつもり?
私はこれからどうしたらいいの?
もうあなたには頼りません!自分でやっていきます。
いいね、それこそ私が好みとするところの女性だ。
バカ、プンプン
いや~、このヒギンズという男はなかなか我が道を行くというか、
筋金入りの唐変木だな。
昨日『ミステリと言う勿れ』で
ゆらさんの父親を罵倒していたゼニファーは沈黙。
一応名作映画ですし、男の偏屈もここまで来ると
コメントのしようがないか!
とはいいながら最後のシーンで、
イライザがいなくなって寂しいヒギンズ
発音実験での最初の録音を聞く(トトムが見ていないシーンのセリフ)
『2ペンスでキレイな言葉を教えて』
おしかけてきたのはイライザの方から。
『花売りではなく、花屋で仕事がしたいから、
きれいな言葉がしゃべれるようになりたいの。』
あぁ!そういう始まりなんですね。
それは確かにイライザの都合で
たった2ペンスで住み込みまでさせてもらって
高額の投資(ピカリングが賭けで負けていろいろと払った)まで
してもらい、完璧な言葉遣いが身に付いたのだから、
イライザはヒギンズに感謝こそすれ、
ヒギンズがイライザを労う必要はないのです。理屈上は。
しかし、途中でその事情は変わっています。
イライザは、風変りで失礼だが、
一生懸命教えてくれるヒギンズに好意を抱き、
途中からはおそらくヒギンズを賭けで勝たせるため、
いやヒギンズの取り組みを成功させるために
がんばっちゃったんだと思います。
ヒギンズもそんなイライザを憎からず思うようになるのだが、
最初のスタンスを貫きとうそうとしている。でも最後は・・・
この映画において女性に対して大変失礼なセリフが散々出つつ、
また階級や職業の差別的要素を盛り込みつつも変わらぬ名作なのは、
そういう時代の作品であったから、というわけではなく、
ましてやオードリーヘップバーンを始め名優の演技が光っている
というだけでもなく、
『人は変われる』ということを示しているからではないだろうか?
ちなみに映画が終わってから数学の答え合わせをしたのですが、
sinθ=√3を満たすθは無いのでこちらは無視なのだそうです。
あっ、√3って1.732なので1を超えている。
sinθが1を超えることはないのをうっかり見落としていました。
ところでアルファロメオ。
これがフェアレディ―Zであればオチとして良いのでしょうが
アルファロメオのアルファ155です。
せめて名前がジュリエッタなら、名作繋がりになるのだが。
いずれ全塗装するのであれば、
今の自分好みの色に塗り替える手もあるが
自分がアルファを買った27歳の頃は絶対にアルファ・レッド推しだし、
現実に人気が高く、ほとんどのアルファロメオ車を占めるのがこの色
しかし今はもうすこし渋い色でも良いのかも。
ブラック?ヌヴォラブルー?
どの色も、それぞれ特徴があり、選び難く、どれが一番と決めるのは、
ちょっと・・・
レッドです!
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