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シュペルター親父と歩む15年記 #13

コラム9:フランス旅行記 その3 青の章


今日、私達はパリから巣立って行きます。

お世話になったマイバスのおじさん、おばあさん。
  (古城ツアーの)おじさん、(ヴェルサイユ宮殿の)おばあさん!

楽しかったゴシップ話
   ゴシップ話!

ぼくたち(トト,じいさん)、わたしたち(銭,ポコ,ばあさん)
  マイバスツアーを卒業します。

     卒業しまーす。

あー、卒パリ式 終わった、終わった。
  さっ、行くか~、


今回はフランス旅行記その3ですが、旅行行程表(自作)では
行程は大きく2部に分かれていて

9月14日の第1日目~19日の第6日目までが
  Part 1”節約できるところは節約する”の部で

9月20日の第7日目以降
  Part2”宿泊、観光時の移動など重要項目には費用を掛ける”の部
となっています。

さてさて、これからどんな旅のクライマックスになるのか?

第7日目

9月20日(金) パリ リヨン駅→アヴィニョン→モナコ:モナコ泊

本日のミッションは、ズバリ!モナコへの移動。

前述の旅行行程表には次のように書かれている。

TGV6173 8:49パリリヨン駅→11:27アヴィニョン
専用車 アヴィニョン→モナコ18時到着予定
(途中リュベロン地方の村、エクス・アン・プロバンス訪問)

旅行日程表

リヨン駅でフランスの超特急TGVに乗ります。
第1日目にTGV乗り場の下見をしていますが、
果たして電車は遅れずにくるのか?(始発駅なので大丈夫と思うが)
事前にネットで手続きしたe-チケットは有効なのか?(これちょっと心配

次の関門はアヴィニョンからの移動。
専用車はネットで調べたセジュール社という旅行社で手配したもの。
小さな会社らしいが、社長さん(?)が日本語が少し出来るそうで、
私が運転してモナコまでの道中をご案内します。』と言っている。
カード決済でお金も振り込み、信じるしかない。

ただし日本を出発する少し前に、その社長さんから
『私は都合が悪くなり行けなくなりましたので、英語が(少し)
しゃべれる運転手が代わりにご案内します。』と連絡があったのです。

ちゃんとアヴィニョン駅で合流できれば良いのですが。




8時出発。朝からポコぞう『抱っこ―
もはや”おはよう”と同義語
みんなスーツケース持っているからそりゃー無理やで。

ホテルのあるバスチーユからリヨン駅までは地下鉄で一駅。
モンサンミシェルへ行く前に泊まっていたリヨン駅近くのホテルは
9月18日、19日は空室がなく、
モンサンミシェルからパリに帰った後
ホテルを移らなくてはなりませんでした。

しかし次の行程のことを考えて、リヨン駅から一駅バスチーユ
しかも駅近のホテル!とは我ながらよく考えたプラン!だったかな?
そもそもバスチーユって”昔監獄があったところ
というくらいしか知らずに予約したかもしれません。

リヨン駅にはすぐに到着。

駅の中


朝食として車中で食べるサンドイッチ、クロワッサンなどを
買ってからTGV乗り場へ。

おー、ちゃんとTGV6173来てます。
8時45分にTGVに乗り込む。

乗車前に点呼しま~す。1,2,3,4
おじいさんがいません! どこでしょう?

改札がないのでホームには自由に入れるのがかえって不安。

TGVには勝手に乗り込んで、eチケットに書かれている
指定席に座っていれば良いのだよね?ドキドキ。

座席は4人掛けの対面式で、座席の前にはテーブルもあり
とても広々としています。

ポコぞう、その隣におばあさん
対面におじいさん&銭ファーと座って、
はみ出したトトムは隣の4人掛けシートにポツンと座る。

乗客は少ないのでトトムは4人掛け席に1人だけ座ってゆったりです。

新幹線より旅情がありますが、一人で乗ると4人掛け席は辛いな。


定刻通り、TGVがリヨン駅を離れていきます。
パリの歴史的建造物も良いけれど、
近代的な工場群が背景のフランス鉄道の機関車もノスタルジック
窓ガラス越しに一枚パチリ。

バリの別の顔



ポコぞうは、お絵描きなどしながら、
おじいさん、おばあさんと機嫌よくお話し。

ポコ『サメカメはどっちが強いと思う?』
じぃ『さぁー、どっちかねー。』
ポコ『カメだよー

ここでトトムが割って入り、
『サメというのは、通常脂肪の多いアザラシなどを襲うのだが、
海底から海面を見上げたとき、泳いでいるカメシルエット
アザラシと勘違いして襲う可能性はあるだろう。』

ポコ『サメがガブっと噛みついても、カメの甲羅が硬いから
歯がボロボロになっちゃうんだよ』

再びトトム
『でもカメの甲羅もさすがにヒビが入るかもしれないね。』

ポコ『入らないよ~』

トトム、じぃ『・・・』

話題変わって
ポコ『動物にはがあって、中で赤ちゃんを育てるのがいるんだよ』
じぃ『そうねぇ?』

トトム再び割って入り
『それは有袋類といって、オーストラリア大陸の固有種だね』

ポコ『ラッコも袋があるんだよ』

ト、じぃ、ばぁ『袋あるの?』(銭ファーは知らんぷり)
ポコ『ラッコは袋の中で貝を割るんだよ』

トトム『お腹の上に石を置いて貝割りするんじゃなかたっけ?』
ポコ『違うよ!お腹の袋の中に石があってそこで貝を割るんだよ』

トトム、じぃ、ばぁ『・・・』

ポコぞう、その怪しげな知識へのゆるぎない自信はどこから来るんだろう?

しばらくすると、やってきました車掌さん。
『切符を拝見、シルブ・プレ?

車掌のセルゲイさん(仮名)

プリントアウトしたe-チケットを見せる。
ドキドキ
メるシー
よかった。
(そういえば最近は日本の新幹線で『切符を拝見』って
やらなくなりましたね。なんでかな?)

これで安心。トトムはしばらく寝させてもらいます。

11時27分アヴィニョン駅に到着。

アヴィニョン駅は思ったより小さくて、TGVが到着したホームから
スロープを降りるとすぐにコンコース。やっぱり改札はありません

降車時の点呼をしま~す。(もういいって!)

駅の出口のところで、”Mr. Totom” と書かれた札を持って立っている
セジュール社の人とすぐに合流することが出来ました。

車はベンツのSUVで、5人+5人分の荷物を載せてもゆったり快適です。

前の車との距離よ!(写真を見て今気づいた!)

人が良さそうな運転手さんですが、
”英語を少し話せます。”というよりも、”少ししか英語を話せません。”
といったほうが正しいですね。

複雑なコミュニケーションはあきらめましょう。
こちらも英語がそれほど堪能なわけではないので逆に気が楽です。

事前のセジュール社とのメールでは
アヴィニョン駅からモナコのホテルに到着するまでの道中も
適当に観光ポイントを見繕っていただけるということでしたが
トトムからはエクス・アン・プロバンスに立ち寄ることを
リスエストしています。

ここは画家のポール・セザンヌの生誕地
セザンヌが描いた、サント・ビクトワール山石切り場
見てみたいものです。

山茶花、静岡茶、スザンヌ、セザンヌ。(セザンヌ上四段活用)

それ以外には”リュベロン地方の村をご案内”というご提案でしたが、
それはどこなのか?があるのか?全然調べてません

日本語が話せるならその場所で聞こうと思っていたのですが
コミュニケ―ションができないので、
完全にブラックボックス! 運転手さんにお任せです。


では!モナコに向けていざ、しゅっぱーつ

キキッ!車が駐車場に停まりました。
出発して約10分後。 ここは?
アヴィニョンです。

へー?リュベロン地方とやらにも
アヴィニョンという同じ名前のがあったんだね?
などとボケをかましても仕方ない
駅を出発してから全然市街地を出ていないんですもの。

いや~恥ずかしながら、実は知らなかったんですが、
アヴィニョンもフランスに33ある世界遺産の1つだったのですね。
その名も”アヴィニョン歴史地区
さすがにアヴィニヨンに来て、城郭都市である旧市街を見ないのは
石清水八幡宮を見逃した仁和寺の法師どころの話ではない。

駐車場のすぐそばには、あの有名なアヴィニョン橋!
(貴様、本当に知っていたのか?と言われると、
その橋のお姿を拝見するとおぼろげには…という程度です)
の見える公園があり、橋をバックに記念撮影。

第五の世界遺産獲ったどー!


では早速旧市街地へ行こう、と言うと
ポコぞう、この公園で遊ぶといい、
しばらく四つ葉のクローバーを探したり、花を摘んだり

於アヴィニヨンという証拠が一切ない写真

あまりののんびりさに、多少焦りを覚え、運転手さんに、
『アヴィニョンにはどのくらいの時間滞在しますか?』と質問すると

『あなたが居たいだけいくらでもどうぞ』

いや、自由だな‼

とはいえ公園というよりもただの広い芝生
15分も遊べば十分満足した様子。

それでは城門を通って旧市街へ行きましょう。

12時も過ぎたことだし、
ついでにお昼ご飯をアヴィニョンで食べていこう。

アヴィニョン橋を見てかばかりと心得て帰らず、城門くぐりたる。


南フランスの空は青いね。と空を見上げると彩雲が。良いことあるかな?

彩雲。これはライカオールドレンズのフレアではなく、肉眼でも同じように見えました。


とりあえず一番にぎやかそうな法王庁広場になんとなく向かって
通りをそぞろ歩く。
建築様式とかはよくわからないけど、あまり飾り気のない建物
パリの街とはまた違った生活感が感じられます。

アヴィニヨン旧市街のフツーの街並み。

法王庁広場のカフェでお昼ご飯にいたしましょう。

法王庁広場
強い陽射しの元ではパラソルの下が何よりの憩いの場。

このお店がよさそうかな?ってどのお店かわからないけど、
ともかくパラソルの下のテーブルにつくと注文を取りに来てくれます。

チョコバナナクレープ、スパゲッティボロネーゼやサンドイッチなどを
注文して、パラソルの日陰で一休憩。

『”アヴィニョン橋”って世界遺産だけど有名なんだっけ?』
があるよね。』
『うーん、あんまり知らん
料理が来るまでの間、銭ファーに”アヴィニョン橋の上”でを歌ってもらう。

あ~、わかりました、”カメラのサエダの曲”ですね。

『・・・サエダ?』

カメラのサエダって調べてみると、広島超ローカルなんですね。
広島本店、東広島店、福山店の3店舗しかない。

信じていた父ちゃんが”世界最強のプロボクサーではなかった”ことを知った
5歳堀口元気のような気持ちですが、ともあれ
料理が来ました、いただきます。

法王庁は入場にはガイドが必要で、
時間が1時間ほどかかるということなので
Je n'ai pas le temps.(時間がありません。)とやめておく。

写真をチェックするおじいさん。
少しピンボケですがライカでよい雰囲気の写真が撮れました。

じゃあそろそろ行きますか?

車に戻ると時間はなんと13時45分。
お昼ご飯を食べたとはいえ、2時間もブラブラしていたのか。
こんなにゆっくりしちゃってよかったのだろうか


1時間ほど車で移動してから、見晴らしの良い峠道に停車。
どうみても街とか村ではない。トイレ休憩にしては早いな?

『あちらをご覧ください』的な身振りで運転手さんが
指さした先には、のようなお城のようなものが見えますが、
それが何なのか皆目見当はつかず
遺跡?廃墟?

後でデジャブーになるよ!


我々だけではなく、他の外国人観光客も、わざわざ車を停めて
写真を撮っているので、きっとなんらかの観光ポイントなのであろう。

この写真を眺めていると
トローバ作曲の『トリーハ』という曲を思い出しました。

まぁトリーハというのは『スペインの城』の曲で、
フランスのお隣の国なんですけど。

ギター曲で好きなのが、
この『トリーハ』と『アルハンブラ宮殿の思い出』。

スペイン用にはもう『アルハンブラ宮殿の思い出』があるので、
トリーハ』は今回のフランス旅行に譲ってもらうとしよう。

この峠道を超えて少し進むと再び車が停止。
シンプルに言語の問題なのですが、このフリーツアー、
何が待っているのか、皆目予想がつきません

今度は何だろう。
ラベンダー畑のある教会で休憩のようです。

観光地っぽくない真面目に教会のようだったので中には入らず

残念ながらラベンダーは既に収穫されていましたが
せっかくなので併設の土産物屋さんで、
何かラベンダー製品を買っていこう。

あっ、ナンコタン

このお店の看板猫かな?結構人に慣れています。

銭ファーは猫と会話ができるので、ダッコも可能。ポコぞうにもヨシヨシさせてくれる。


また40分くらい車に乗り、の見えるどこかの村休憩っぽい観光。
もはや場所目的超アバウト
プロヴァンスの風に身を任せます。

崖の写真を載せるべきか、いや村の建物にしておこう。

ポコぞうは真っ先に、アイスクリーム屋さんを見つけ
『アイス食べたい!』
お昼ご飯の時も食べたけど、
南フランスご当地スイーツみたいなノリのラベンダーアイスもあり、
(北海道のハスカップアイスみたいな)トトムもやっぱり食べたい

ラベンダーアイス ポコぞうと銭ファーで半分ごっこ
レモンアイス トトム(レモン好き)
カシスアイス おじいさん(しゃれている!)
おばあさんは何か白いアイス

みんなでを見ながらアイスを食べる。
崖ねぇ…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
Colmn 6 やっぱり気になる!ここはどこ?

自分が何処にいたのか?見たものは何だったのか
旅行から10年が経っても全く分かっていなかったのですが、
noteにまとめるこの機会を利用して調べてみました。

基本、後からインターネット等で調べた客観的情報を含まない
主観旅行記ですが、その主観すら”無い”となっては仕方ない。

Colmnだけの特別編。『あの時私はどこにいた?』
写真に写っている情報を手掛かりに調べて見ます。

訪問場所の看板は読まずとも、撮っておくのが習慣


まず最初に峠から眺めた”トリーハ”の街

これは看板等も見当たらなかったので、文字情報は写真に写っていない。
調査は後回し

次に行ったラベンターの教会

これはもう、
ナンコタン教会”ということで良いのではないかと思いますが、
看板が映ってました。①

SENANQUE?地名か?
これはインターネットで一発で出ました。
”Sénanque Abbey” セナンク修道院
セナンクは地名ではないのかな?所在地はヴォクリューズ県の”ゴルド”か。

それでは!と”ゴルド”で調べると!
こんなん出ました~(下のインターネットの写真)

はい!デジャブ


って!
♪この街~は~、いつか見たま~ち~、あーあー、そうだよ~♪
あの峠から見た”トリーハ”です。

どうりでトローバの ”トリーハ” の最初のフレーズは、
山田耕筰の ”この道” に似てるわけだ。

いや問題は、そう言う事ではなくて、
峠から見たこの街を通り過ぎ、別の街を訪れて
ナンコタン教会、いやセナンク修道院を見たのだと思っていたら、
通り過ぎたと思い込んでいた街の中にあったのだ!
まるでお釈迦様の手の上の孫悟空です。

落書きはしてません。

それにしてもナンコタン教会
『天空の城』感を微塵も感じなかったのだが。

もう少しゴルドについて調べよう、
”リュベロン地域圏自然公園の中で、最も訪問者が多い場所である。”
フムフム。

”崖にへばりつくように広がる家々が遠方から見ると
まるで宙に浮いているように見え、『鷲の巣村』とも呼ばれる。
フランスの最も美しい村」に選ばれている。”

なるほど、村か
鷹の巣村ならば、自動車で行けるのは崖のふもとくらいまでで、
もし崖の上の村に上がるならば、
それなりに時間がかかることを覚悟しないといけない訳だ。

モナコへの道中少し足を止めて観光するのならば、
遠くから村全体を眺め、ふもとのナンコタン教会に立ち寄るくらいで
良しとするしかないといわけだ。(今頃、残念な気持ちが!)

しかし!『鷹の巣村』ならば、
モナコの後の最終宿泊地エズ村も同じく”鷹の巣村!”
ゴルドの村の中に行けなくても悔しくなんかないぞー!

最後は”崖を食べたアイスクリーム
いや”崖を見ながらアイスクリームを食べたところ”

村から崖を見る時、村も崖から見られることになる。


看板に村の地図があり、タイトルはROUSSILLON ②
これはちょっと検索で苦労しました。
候補がたくさんあるのです。
読みは全てルシロンではなくルシヨン

まずヒットしたのは
ルシヨン(ピレネー=オリアンタル県)

場所を調べるとなんとスペインとの国境の街、これは違う。
(それにしても、このColmn、スペインとは縁があるな)

次は
ラングドック=ルシヨン地域圏

地図で見るとさっき見たピレネー=オリアンタル県を含む
フランス西南部5県
範囲広!でもプロバンスが含まれていない。

気を取り直して
ルシヨン (ヴォクリューズ県)

”そそり立つ黄土の岩肌の上に村がある風景で知られているフランスの最も美しい村の一つ
ルシヨンはゴルドの次に、リュベロン山地で2番目の『フランスの最も美しい村』に選ばれた。”とある。

間違いねぇ、これだ!

なるほど、見た全ての何処なのかわからない所”は、
予告のあった”リュベロン地方の村”だったのですね。

なぜに、あんなにもちょくちょく車を停めて見せてくれたのか
今になって初めて理解

モナコまで全然遠いところでうろうろしていたわけだ

まぁ”学園のミスコン1位と2位が我がクラスにいるんです”って
紹介されて、1位の娘は『鷹の巣』だけにお高くとまってたけど、
2位の娘とは少しだけお話したって感じかな。

例えがずいぶん不適切だな。検索で疲れて頭が働かないから仕方ない。

うん、今日はもう寝よう!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

そんなことをしていると、もう17時前
ところでモナコまであとどのくらいですか?と聞くと
『まっすぐ行くと、あと3時間半くらいです。』
えっ?まだそんなにかかるの? じゃあ到着は20時過ぎ?

エクス・アン・プロヴァンスはモナコへ向かう経路上にありますが、
幹線道路からは一旦離れるので、もう少し到着が遅くなるらしい。

トトム リクエストのエクス・アン・プロヴァンスでしたが
実はそれほどセザンヌに思い入れがある訳でもないので
この際、もうスキップしてモナコに直行しちゃいましょう。

セジュール社からもらったスケジュールには
18時モナコ到着予定と書かれていましたが、
明らかに我々がアヴィニョンでタラタラした影響に違いありません。

20時15分 モナコ着。

セジュール社の運転手さんがどこにお住まいなのかは知りませんが、
少なくともモナコではなかろう。

我々を送り届けた後の帰宅は何時になるのだろう?
かなりの残業にもかかわらず、
律儀に観光ポイントを守り、出発を急かしもしないとは
やっぱり社長から、
『ジャポンのお客様に私自ら案内すると言っていたのに、
都合が悪くなってしまった。
お前、くれぐれもしっかりおもてなしするんだぞ!』とか
ハッパ掛けれらていたのだろうか?と気の毒になる。

運転手さん。ありがとう。Bonne nuit.

チップを渡したかどうか、忘れてしまった。



ホテルにチェックイン。今日のホテルは”オテル・ド・パリ”です。

”どうも移動に時間がかかると思ったら、間違えてパリに帰っていた。”
というわけではありません。
正真正銘モナコのデラックスホテル

高級リゾート地モナコに宿泊するからには、
毒を食らわば皿まで”、”薬を飲むならオブラードまで”とわるノリして、
モナコの最も華やかなスポットである”家事の広場”いや”カジノ広場
に面した五つ星の最高級ホテルを予約してみたのです。

あとひと踏ん張り、頑張ってチェックインの手続きを終わらせて部屋へ。

チェックイン手続き中のトトムとお疲れの面々
いやこの写真を撮った人は元気だな。



眺めは予約通りオーシャンビューですが、部屋は意外と小さくシンプル
豪華絢爛でないところがセンスが良いというのか?
いや、伝統的というか、豪華さのセンスがちょっと古いというべきなのかも。

アジアの高級リゾートのほうが、お得感で抜きん出ていると思えます。
頑張れヨーロッパ
(スイートルームなどは、超豪華なのでしょうが、
この部屋でもオーシャンビュー料金くらいは上乗せされている。
シンプルなミドルクラスの部屋こそセンスを発揮していただきたい。)

ただおじいさんの部屋とつながったコネクティングルーム
用意してくれています。
予約時点でリスエストはしていましたが、
確約はされていなかったので、これは高評価

コネクティングドアを開け放しにすれば、部屋の行き来が楽々です。


第8日目

9月21日(土) モナコ観光:モナコ連泊

さわやかな朝
窓からの景色、
昨晩は夜景でしたが、今は朝日に照らされたモナコ港が一望できます。

うーみよー!俺のうーみよー♪

ポコぞうは7時前に起きて、欧米流泡立てたお風呂に入浴。

風呂上りは、頭タオルにバスローブ姿優雅に景色を眺める。
6歳児のくせに、なんとも一丁前!

BGMはシャンソンなどいかがでしょうか?

『おはようございま~す』
おじいさんの部屋に様子を見に行くと、既に写真撮影の真っ最中

景色だけよりも、バルコニーに立つおじいさんのシルエットのほうが絵になるよ!


港とサイズ感がバグってますが、豪華客船も入港してきます。

どけどけ~とばかりに入港中


さて今日のモナコ観光はどうするかな?
地球の歩き方に載っている観光スポットは意外と少ないのです。
・大公宮殿
・カジノ・ド・モンテカルロ
・海洋博物館と水族館
・熱帯公園
・グレース妃のバラ園

地理的には
カジノがある高級リゾート・モンテカルロ地区の海側
それから大公宮殿がある、小高い丘の上のモナコヴィル地区が見どころ。

だがカジノは論外だ。
博打要素がある”というか、要はハラハラするゲーム好きではないのだ。

幼稚園児の頃、
お遊戯の時間に『イス取りゲームをしますよ~』と言われると
”うっ!高ストレス職場”と思いながら我慢してやっていたのです。

ではモンテカルロ地区からカジノを引いたら何が残るのだろう。
うーん、地図を見ても何も発見できない。
強いて言えば海の景色か

モンテカルロ地区は後回しにして、大公宮殿という
明確な訪問ポイントがあるモナコヴィル地区をまずは攻めるべきであろう。

さすがに昨日の移動でみんなお疲れなので、
朝はゆっくりして9時30分にホテルを出発!
その前にホテルのレストラン”Le Louis XV”(ルイ15世?)
の今晩の予約を試みるが、
『予約で一杯です。』とピシャリ!
仕方ない、後でどこかホテル近くのレストランを探そう。

とてつもなく高そうなレストランLe Louis XV。写真を撮ったらOK



バスでモナコヴィル地区へ移動。
モナコ主要地区は全体でも2㎞程度の幅でとても小さく、
たかだか10分くらいで到着です。

まずはレストランを見つけて朝食をとろう。

ダウンタウンへ行ってみる。

お店の中だけではなく、狭い路地にもテーブルとイスを並べている
あのお店はレストランかな?
Pizzeria ともCAFEとも書かれているのだが、その万能ぶりを見込んで
ここにしようかな? 

何と呼ばれようと構わないレストラン SERGIO

しかしなぜか、二の足を踏んでしまう。
店の前の歩道にテーブルを並べているのはパリでも珍しくはなく
アヴィニョンでは実際に広場のパラソルの下でお昼ご飯を食べたのだけど、この違和感の正体は何だろう⁉

あっそうか! パリではテーブルは歩道に堂々を置かれながらも
その上に店の(ひさし)(ビニールのはオーニングテントと言う)
が張り出して、”ここはこのお店の陣地です”と主張されているのです。
アヴィニョンのパラソルもおんなじ効果。

EEZ効果

このお店は、特に通りの奥の方などは、
テーブルの上空にチンマリしたが付いているだけ。

これだけで人間は心許ない気持ちになるのですね。
まぁ、さすがに店の正面なら間違いはあるまい。

思い切って『Bonjour!』とのれんをくぐる。
あっ、くぐるのれんもないんだった。

牛肉カルパッチョ、クリームパスタ、ポモドーロなど注文

下町のガッツが感じられる。


見た目も迫力満点おいしそうです。いや実際においしかった
5人で49.3ユーロは朝ごはんにしては高い?
うーん。モナコならリーズナブルかな?


お腹も満たされたし、第一のポイントモナコ大聖堂へ行ってみよう。
ここにはモナコ大公レーニエ3世に嫁いだグレース・ケリーの
お墓があります。

霊廟で写真を撮ったらダメなんだろうけど、やはり観光客の皆さん
撮りまくってます
司祭様に怒られる様子もないので、では不肖私も

本名はグラティア・パトリシア

これがグレース・ケリーのお墓か!

意外にお墓は作りは質素、献花も清楚で、
慎ましく大公一族のお墓の一つとして並んでいます。
さすがクール・ビューティー

ちなみにモナコ大聖堂の入口は重厚な雰囲気ですが
出口にはディスコ的な発光する祭壇がしつらえられていました。
日本で言えば現代仏壇みたいなもの?
意外とインスタ映えを意識しているのかな。

モナコ大聖堂自己紹介




次はモナコヴィル地区最大の観光ポイント、大公宮殿へ向かう。
11時55分の衛兵交代式に間に合うように行かねば。
既に宮殿前の広場は観光客でいっぱいです。

衛兵が現われるのをしばらく待つ。
だだっ広い広場(狭い広場というのは、きっと無いに違いない)
には日陰もなく、すでに9月下旬に入っているのですが
南フランス(ではなく独立国モナコですが)は暑い!

最大の観光ポイントにして、正直な感想
”早く衛兵交代終わらせてくれーい!”

で、撮れた写真がコレ

向こうに衛兵さん達が見えますかね?

・トトムはハンディーカムを構えつつ、左手でカメラの二刀流
・銭ファーはポコぞうの抱っこで写真どころではない。
・おじいさんは、というとさすがの元気者も暑さにやられて日陰で休憩

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
Colmn 7 華麗なる大公一族への華麗なる挑戦

モナコ公国の大公家 家系図大公開
そして王族といえば、”マイバスガイドさん直伝”ゴシップ話

繁栄しすぎの家系図

ちょっと奥様
モナコのカロリーヌ公女ったら、3度目の結婚でやっと王族出身の
旦那様を見つけたんですってね。

最初の旦那様はフランスの銀行家
再婚のお相手はイタリアのモーターボート選手ステファノ・カシラギ様で
これまで、散々浮名を流してこられましたもの。
今度で、やっと落ち着かれるのでしょうよ。

カロリーヌ様も確かにお美しいけれど、
お母さまのグレース・ケリー妃ほどではないと思いませんこと!

でもステファノ・カシラギ様との間にもうけた
2人の王子って、大変な美形らしいんですの。

まぁ、やっぱり隔世遺伝って本当ですのね?


遺伝子Go!



ゴシップ話の通り、モナコ王子は兄弟二人とも超美形なんですが、
なるほどグレイス・ケリーの血が流れているんですね。

実は今回のモナコ公国訪問には、極秘ミッション有り!

なかなか大変なサラリーマン生活。日本の年金制度では定年後も不安です。
将来モナコで左うちわの生活が出来るよう、
ここいらでモナコ大公家の外戚入りを狙って種を蒔いておこう

がんばれポコぞう
観光中にモナコ大公一族の年頃の男の子との縁が生まれることも
きっとあるだろう。

気分を盛り上げるために、ポコぞうに二人の王子の写真を見せて、
『どっちと結婚したい?』

兄アンドレア:『このは嫌い!』
 兄は服がスーツでないのでダメらしい。(写真次第やん)

弟ピエール(こちらはスーツの写真):『男の子にしては髪が長すぎる!』
 (えー?こういうプリンスっぽいの好きじゃないの?)

プリンス→プリンス風ブルー→サラリーマン風の男

ポコぞう、風紀委員のように身だしなみに厳しい。
旅行出発前から華麗なる挑戦は挫けたのでした。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

衛兵交代式が終わった後、
大公宮殿の近くに、日陰ベンチのある公園を見つける。

いやパリの街角にあるような、おしゃれな公園ではなく、
すべり台とかが設置されている、いわゆる児童公園です。

おじいさん、おばあさんは日陰でベンチに座って休んでいただこう

日陰最高

ポコぞうは!さっきまで銭ファーに抱っこされてたのに元気やん!
スベリ台で遊んだり、鉄棒でクルンと回ったり。

モナコには熱帯公園という、サボテンや亜熱帯植物がみられる植物園
グレース妃のバラ園があるのだが、
熱帯公園はモネゲッティ地区、バラ園はフォンヴィエイユ地区
ここモナコヴィル地区から少し離れている
同じ公園だし、ここからの眺めも悪くないので、
もうこの児童公園で良くねぇ!

フォンヴィエイユ地区を見下ろす

どこで楽しもうが自由なのだ。

ポコぞうから『トトも一緒に遊ぼう』と呼ばれて、
ジャングルジムのスベリ台で大の大人が思いっきり遊ぶ。

大人の遊び振り

この遊び自体は自宅付近の公園と同じだな、
もうモナコも我が家の近所のようなもの。


モナコといえば、カジノ以外にも皆が熱狂するものがあります。
そうF1モナコグランプリ
マカオのようなグランプリミュージアムはなさそうですが、
モナコグランプリの市街地サーキットのコースを走ってみたい。
しかもトトムのその私利私欲目立たせない形で。

実現する方法
1.カジノ広場に停めているフェラーリの持ち主と友達になる。
2.タクシーに乗る
3.プチトランに乗る。

1.はさすがに実現が難しそうです。
2.は出来ると言えば出来ますが、タクシーを停めて
『お客さん、どちらまで?』
ここまで』
『んんっ?』
『F1グランプリのコースを一周回ってここに戻ってきてください』
などと言うと
『お客さん、こっちは忙しいんですからね!』と言われてしまいそう。

そこで3.プチトラン(petit train)です。
ちゃんと地球の歩き方にも
F1コースと同じルートをかわいらしいプチトランで走ってみては?”
と書いてある。

これまで、”市内の観光名所をくるりと見て回ります”的な観光は
あまりしたことがなかったのですが、
この暑さの中、オープンデッキで風を受けながら、
ゆっくりと走るのは気持ちが良さそう。

そして個人的には訪問ポイントがなさそうなモンテカルロ地区の海辺。
わざわざ行くか、どうしようかと思っていたところ海を眺めながら
くるりと回るのはちょうど良い。

ガタゴト、ガタゴト ポッポ―

そして何よりF1コース(逆回りですが)
シケイントンネルヘアピンカーブ
ズビビ。(よだれの音)結局それか!

説明のヘッドホンが各座席についているのですが、
ポコぞうやおばあさんまでヘッドホンを付けているのが
写真に写っているところを見ると、
日本語の説明もあったのかな?憶えていないや

F1に興味のない女子チーム女子チームで楽しんでいただき
トトムはおじいさんに真の目的を説明
『ここからはF-1のコースになっている』
  『あーそうか?
『ここがF-1のシケインのポイント』
  『ほー
と微妙に”わかっていない的”なおじいさんの生返事

そしてとうとう
『ところで、どこをF-1が走るんかの?』とおじいさんがポツリ。
『どこ、というか、我々が今走っている道がF-1コースです』
『あぁ、そういうことか!わしゃあ(儂は)、さっきから
”F-1専用のコースが どこに見えるんかのぉ?”と思っとったんじゃ』

ビルの窓に映ったプチトラン

ポコぞうは心地よい揺れのせいか途中で寝てしまうが、
もう時差ボケはないようで、
1周まわって終点につくとまたパチリと目を覚ます。



プチトラン終着点の目の前には海洋博物館水族館があるので
ここにも行っておこう。

老人子供同行でもあり、
モナコといえど気取った観光をすることはないのである。
いや児童公園1時間近くも遊び、
プチトランに乗っておいて今更言うまでもないか?

博物館の建物の前には黄色い潜水艦が展示してある。
ビートルズのイエローサブマリンのような愛嬌のある形だが、
本当に潜水に使われたもののようである。

We all live in a yellow submarine!狭いな!

まずは水族館

何を見たっけ?
記憶の中ではあっと言う間に出口に到着してしまっている。
出口の前で、浅い水槽に泳いでいるサメを触ることが出来た事は
覚えている。

はからずもTGVでサメの脅威についておじいさんと語り合っていたポコぞうもビクビクしながら、サメさんの背中に触ってご挨拶。

銭ファーに聞いても、水族館についての記憶はおんなじ、
『サメに触ったよね?』
  『それ以外は?』
『・・・』

おかげでモナコ水族館が、
水槽の底の砂の茶色灰色っぽいサメの背中という
えらく地味な色イメージで記憶に焼き付いているのだが、
実際どうだったのか?改めてハンディーカムの映像を見て見よう。

PLAY・・・
色とりどりの魚が水槽で泳ぎまわり、
みんなめっちゃはしゃいでいるじゃないですか!
『この緑の魚みてー!』
 『ポコぞうはどのお魚が好き?』 『やっぱり虹色のやつ?』
STOP

こんなに一生懸命見たお魚さんが、一匹たりとも記憶に残っておらず
最後に触ったサメが水族館代表になっているなんて、
人間の記憶というのは一体どうなっているのだろう。

続けて同じ建物内にある海洋博物館
クジライルカ骨格標本などなかなか迫力のある展示である。

NHKかBBCの特番のような映像

クジラは一見魚そっくりの形をしていますが、骨格は全然違っていて
特に頭部なんか哺乳類なんだなと続くづ思う。
シーモンチーのようにも見えますが。

懐かし企画

どっちがクジラかわかるかな?


水族館のショップで、またぬいぐるみを買う。
なんとピンクのイルカちゃん。
ポコぞう、トトムとレジにならんで、初めてのお買い物
ボンジューる』といって自分で3.9ユーロ払う。

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Colmn 8 観光スポットがなければ、つくればいいじゃない

9月20日、21日はモナコ連泊
モナコではパリのようにオプショナルツアーもなく
9月21日は朝から晩まで完全フリーの一日

まさに”今日一日、何をしてもあなたの自由です。”という日なのですが

南の島のリゾートならば
一日中ホテルでほけーっと過ごすのも良いのですが、
オテル・ド・パリの部屋ではそういう訳にも行かないし、
ロビーは逆に格調が高すぎて少し居づらい!

人居ないっすね。

やはり外へ出かけよう。
だが観光ポイントがパリほどない!
ほとんどない!
なければ作ればよい

トトムプロデュースによる観光地土産のお菓子

・モナコの児童公園のジャングルジムで遊んできました
・プチトランでモナコF-1コースを走ってきました
・モナコでサメに触ってきました。

お菓子あるところに観光あり!

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海洋博物館から出る。そろそろ16時だ。
一旦ホテルへ帰って、しばらく部屋で休んでから、
ディナーに出かけるとしよう。
あっ、まずは良さげなレストランを見つけて予約をしないと。

モンテカルロ地区へ帰って来て
バス停からホテルまでの間に
公園でを追いかけ、
ショッピングセンターのショーウインドーを冷やかし、
カジノ広場に駐車しているスーパーカーを眺める。

エサをやっていないのに集まってくるハト

ホテルでお風呂に入ったりして一休み

18時55分再びホテルを出る。
ホテルの周りをうろうろしてレストランを探す。

ホテルの南側はテラス状になっていて海の眺めが良さそう。
じゃあ、ちょっとあっちに行ってみよう。

みんなでぞろそろと移動。
おじいさんも撮影する気満々でカメラを構えて、
後ろからついて来ているようだ。
(だいたいおじいさんは撮影に熱中して、移動が皆より遅れる)

その時、うしろでドタリ!という音が、
振り返るとおじいさんが腹這いになってカメラを構えている
(何をパパラッチしているのだ!)

いや転んだみたいだ。
大丈夫⁉ 元気と言ってもお年寄り、骨でも折れていたら大変!
あわてて助けに向かおうとすると、
その前に、近くにいた親切な外国人男性二人(いやモナコにいる日本人の我々こそ外国人なのだが)に助け起こしてもらいました。

足元不注意で段差に躓いたようだが、バランスを崩しながらも
カメラだけは地面にぶつけてなるものか、と手を離さなかったため
戦場カメラマンのような姿になったようである。

ロバート・キャパ的な!

笑いごとではないが、幸い腕や膝小僧(いや膝おじい)などに
擦り傷もなく、無事に済みました。
それ以降おじいさんは戦場カメラマンと呼ばれるようになりました。

テラスの方から眼下に海岸沿いの道が見えるが、
直接降りていけそうな階段はなさそうなので、
かなり遠回りになりそうだ。

では今まで行っていない、東側へ行ってみよう。

カジノ広場から少し外れたところに良さげなレストランを発見。
席があるか聞いてみると、
7時30分からであればOKということで、予約を入れてあと20分くらい
ホテルの周りで時間をつぶす。

トトムです。5人です。

夕暮れが近づき、カジノ広場にも着飾った紳士・淑女が出没
なんとなく浮ついた雰囲気が漂い始める。

オテル・ド・パリの昼と夜

やはりオテル・ド・パリのエントランス撮影スポットのようで、
貴婦人たちもパートナーが撮る写真に納まっている。
これをチャンスと戦場カメラマンもパチリ

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Colmn 9 モナココレクション

観光とはまた違ったモナコの魅力を写真で!

その1 売っている時計がとてつもなく高級
フランク・ミュラー: コンプリカシオン 宝飾付など
ブレゲ:ブレゲ自体めったに見ないが、グランコンプリカシオンもあり
ウブロ:派手系のロイヤルオークはすべて限定品?
ブライトリング:すべてブライトリング ” for ベントレー”である

もちろん『値札』などという”卑しいもの”はありません。
(付いてるけど見えないように隠している)

値段を見なくても価値がわかる人か、
お買い物するのに値段を見る必要のない人のみいらっしゃいませ
という事なのでしょう。

ぱっと見一番安いのでも300万円しそう。
もしかすると超限定の複雑時計は一億円くらいするかも。

ハインリッヒの法則を使って写真に写っている61個のの時計の合計金額を
計算すると、おおよそ4億円!くらいでしょうかね。

その2 カジノ広場といえばスーパーカー
『人がゴミのようだ! byムスカ大佐』ではなく
『フェラーリがカローラのようだ!』

ここで最も目立つのはフェラーリではない。
ランボルギーニ? アストンマーチン? 全然!
いやクラシックなジャガーEタイプかな? まだまだ
意表をついてカウル付き自転車かな? 惜しい
ランボルギーニと競争中? カーズのベビーカーがチャンピオン 

その3 貴婦人たちも美しさを競う?
何度でも撮りたいオテル・ド・パリの外観!
”たまたま”背景に映り込んでいる貴婦人たちを
文字通り、クローズアップしてみました。

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予約したレストランは”RAMPOLDI”という名前
雰囲気は高級感親しみやすいの中間といったところか。

エスカルゴ、オニオンスープ、ミネストローネ、
パスタのひらべったいやつ、トリュフ入りリゾットを注文。

おいしい料理をいただきながら、おじいさんの戦場カメラマンとしての
これまでの功績をたたえる。
地下鉄の駅、電車の中、デパートやスーパーマーケット、お土産物屋さん
などこのnoteで紹介した”記念写真っぽくないもの”は
ほとんどがおじいさんの撮影なのである。

転んだことも含めてモナコの良い思い出になるだろう。

さっきから親切に対応してくれているウエイターさんが近くにやってくる。
ここで満を持してフランス語学習で仕込んできたやつ、いってみようか!

 Priez vous nous prendre une photo?(写真を写してくれますか?)
今でも記憶している数少ないフランス語のフレーズ

ウエイターさんにこの写真を撮ってもらった後に想定外の事態が!

ウエイターのおじさん、快く写真を撮ってくれた後に、
英語で銭ファーに話しかける。
『私はイタリアから働きに来ています。
あなたはイタリア語を話せますか?』

観光旅行でフランスに来ていて、短いフレーズのフランス語を話すのが
やっとの日本人にした質問が”イタリア語を話せますか?”
とはさすが自分が基準のイタリア人。質問が自由だな!

銭ファーは急に英語で話かけられて、慌てたこともあり
Ta ke yi他 可以=He can)speak Italian.』と
中国暮らしの後遺症を引きづりつつ、トトムを指差して答える。

指差されたトトムはといえば
銭ファーの答えに中国語が混ざっている事をフォローすれば良いのか、
急にこっちに振ってきたキラーパスに対応すればよいのか、
混乱しつつ考える。

そんな都合良くイタリア語なんてしゃべれるわけ…ありました。
(少しだけ)
1年前、南イタリア旅行にいくために3か月くらい勉強して、
ホテルのレセプションに、
”大きめのスーツケースが2個乗せられるサイズのタクシー手配を
時刻を指定して願いできる”くらいには話せるようになっていたのです。

それにしても、その後1年間は何も勉強していないのでもう自信はない
せめて、『少し話せます』と”a little”でも”一点点”でもよいから
少し”くらいは付けていただきたかった。

プレッシャーに押しつぶされそうになりながら
『えー、本日は晴天なり。』じゃなかった。
イタリア語で『私の名前は・・・』、『日本から来ました。
などの定型フレーズをしゃべっていると、
そうそう、だんだんと思い出してきました。

そうなるとフランス語よりイタリア語のほうが話しやすいので
それ以降はそのウエイターさんが近くにいる時は
イタリア語でいろいろと伝えます。

コーヒーをください。
お勘定お願いします。
カードで支払います。

いやいや、今日一日”何をしようか”と悩んだ割には、
いろいろと楽しんだな。

既に夢の中

明日はお昼前にチェックアウトして、鷹の巣村 エズ村へ向かいます。


第9日目

9月22日(日) モナコ→エズ村: エズ村泊

オテル・ド・パリのチェックアウト時刻は12時。

特にレイトチェックアウトプランにしたわけではなかったと思いますが、
何故かチェックアウト時間は旅行者にやさしいオテル・ド・パリ。

エズ村への移動は本日泊まるエズ村のホテル、シャトー・エズ
送迎の車を頼みました。

チェックアウトまで朝食がてらホテル近くを散策。
ショッピングモールのフードコートででも何か食べようかと
思っていたのだが、どの店も開いていない
 もう10時30分回ってますよ!

結局かろうじて開いていたパン屋さんでパンを買い、
昨日鳩と遊んだ公園のベンチで食べることになりました。
ピクニックというよりも、一家揃ってリストラされた人みたい。

今思うとこの辺りに宿泊する人って、夜更けまでカジノ遊んでいて
昼前に起き出すパターンなのではないだろうか?

それならばホテルのチェックアウト時間フツーに12時なのも納得

ともあれ、少し早めにチェックアウトしてロビーで迎えの車を待つ。

来ないな
チックタック、チックタック
まだ来ないな~
チックタック、チックタック

12時30分を回りました。
オテル・ド・パリのホテル名とチェックアウトの時間を連絡しているので
ロビーで待っていれば、ドライバーさんが現れるはずなのだが。

オテル・ド・パリのレセプションに頼んで確認の電話をしてもらうおうかと
思っているとドアマン
『Mr.Totomいますか?迎えの車が待っていますよ~。』
と教えてくれる。

待ってたのはこっちの方なのだが。

正面のエントランスとは別に、裏の方に小さな出入口があり、
そこに車を停めている。

さすがにスーパーカーが並ぶ玄関前に横づけするのは気が引けるにしても、到着したなら一言声をかけてくれれば良いのに。
あるいは車を手配した人はそこで待つのが普通なのか、
今となってはわからないですが、

まぁ、会えてよかった。”Or、 good to see you!” である。

オテル・ド・パリの皆さん、お騒がせ致しましたお達者で
特にサービスが素晴らしかったとも言えない オテル・ド・××(ホテルの名誉のため実名を伏せています)を後にする。


ハプニングで出発が遅れた割には、
特に急ぐ様子もないシャトー・エズの運転手さん。

ほっとして、車の中で気が緩んでいたのであまりはっきりと
認識していなかったのですが、
モナコからエズ村までずいぶんと早く到着したようです。
写真で見ると
12:24 オテル・ド・パリで迎えの車と合流
12:45 シャトー・エズのレセプションでチェックイン

ん?ドアtoドアでたったの21分
うーん、こんなに近かったのか?知らなかった。

オテル・ド・パリ出発から到着までの様子を簡単に書くと

1.車に荷物を載せて、全員搭乗
2.トンネルを抜けてモナコ市街地を後にする。
3・しばらく車で走る
4・高い岩山のようなところのふもと(4合目くらい)で車は停車。
5.車を降りて荷物をホテルの人に預ける。
6.ホテルまでは細い通りを歩いて登る。
7.シャトー・エズ到着しレセプションへ

めまぐるしく変わる情景

1で2分、4,5で2分、6は10分くらいか? そして7は1分と考えると
車で走った時間は2と3なので21-(2+2+10+1)=6分

そんなに短かったか?
地図でモナコとエズ村の距離を確認すると直線距離で5㎞弱
平均速度50㎞/hで走ったとすれば、確かに6分くらいの距離ですね。

ところで華やかなるモナコを後にし、おそらく知名度
極めて低いであろうエズ村こそがフランス旅行最終宿泊地

エズ村とはいかなる所なのか?

こういうのがモンサンミシェルのColmnでやりたかった!

エズ
ーーー海と空の間に浮かぶ村---
高い丘の孤立した頂上に城壁を巡らして敵の侵入を防いだこの地方特有の”鷹の巣村”と呼ばれる要塞村がそのまま保存されている。

地球の歩き方'12~’13 フランス

ホテルまで上ってきた狭い石畳みの通りと石造りの家々の並ぶ村の様子や
高台からの美しい景色が人気で、知る人ぞ知るリゾート地だそうです。

そう!”リゾート地
良いですねモナコ高級リゾートではあるけれど、
観光や、人によってはカジノという”目的無しだと物足らない。

最後はただそこに滞在するだけを楽しむ、
シン・リゾートに泊まりたかったのです。

シャトー・エズのレセプションではお美しき女性スタッフが
丁寧な態度で対応してくれるので、トトムも少し緊張
(すかさず写真とったの誰~?)

ふつつか者ですが、よろしくお願いします。

ただ、12時45分ではさすがにチェックインには早すぎる
しばらくお待ちください
オフコース。心得ております。

待つ間にホテルのバルコニーへ案内してもらいウェルカムドリンク
喉を潤しながら、素晴らしい海の景色を眺める。

いや~、このために生きてるわー。の一杯

おー、これだけでも満足できるレベルじゃないでしょうかね。
部屋や事前予約済の本日のディナーも大いに期待できます。

しばらくバルコニーで休んで元気になり、
部屋の準備ができるのが15時くらいとまだまだ時間もあるので
(いや、我々が早すぎたんだ)
部屋に通されてからゆっくりできるようにと、
その前に村の散策をすませておこう。

先ほど登ってきた細い村の道を通る。
いや~、手ぶらで登るだけでもくたびれるこの道を、
あの重いスーツケースを持って上がるのは、
屈強な白人男性スタッフでも大変だろうね。
きっと荷物用のエレベーター昇降機があるんじゃないかな
などと話していたところ。

村の目抜き通り

先ほど我々が荷物を預けたホテルのスタッフが、
我々のスーツケースを引っ張りながら
我々も上ってきた坂やら階段やらある細い道を、
エンやらエンやら登ってくるのに遭遇。
あっ、荷物用のエレベーターなど無かったんだ!と判明。

すれ違いざまに(重いの持たせてスミマセン)の顔を向けると
(まったく重いのなんのって何が入ってるんですか?)
とでも言いたげな恨めし気な目線を返される。
いやー色々と

一通り村の散策をするが、まだだいぶ時間があるので、
岩山の頂上にあるサボテン園に入ってみる。

サボテンはともかく、ここからの眺めは本当にすばらしい。
これで鷹の巣村は制覇だな。

地球スゲー

15時過ぎにレセプションに戻り、部屋に案内してもらう。
びっくりしたのは”部屋”というよりも、村の石造りの建物そのものを
内装を改装して客室にしてあり
一部屋家一軒に泊まることになります。

トトム一家の家とおじいさん、おばあさんの家で合わせて
2軒の家を借りるわけです。これは贅沢

おじいさん、おばあさんのお部屋と我々一家のお部屋は
通りを挟んで離れています。

我々の部屋の内装は趣のあるいかにもフランスのお屋敷風で、
すごくリッチな感じもあり最高

トトム家ご紹介

いつもチェックイン後すぐにおじいさんのところへ行って
部屋の使い方説明をするのだが、ちょっとこの部屋素晴らしすぎ
少しここでゆっくりしたいので、おじいさんもうちょっと待っててね

しばらく部屋でくつろいだ後に、ポコぞうといっしょに
おじいさんの部屋を目指して、我が家の玄関を出る。

路地へ出ると、道に出したイスに座っている
いかにもフランス的なおばあさん
(うちのおばあさんではありません。ホテルの近所の住人?)
Elle sont Jolies!
(彼女はきれいです:直訳→娘さんとっても可愛いね。:意訳)と
声を掛けてくれました。

Merci beaucoup!

ポール・デルヴォー『人魚の村』を借用。
荒俣宏著『世界の恐怖怪談』で紹介されていた。



見た目が日本美人的赴きのあるポコぞうは世界各国高評価を受けます。
(我が娘の事とて手前みそで恐縮ですが)
ポコぞうがいると、セレブ的な場所でもトトムも気遅れせずに済む
セレブパスポートポコぞうなのです。

さっき玄関で別れたおじいさんの部屋はここだったよな?
外見が似た家が並んでいるのでちょっと不安を覚えつつ
玄関の呼び鈴をならす。

おじいさんが誰が来たのかビクビクしながら不安そうに顔を出しました。

よかった!部屋間違えてなかった。

家の中に入ると我々の部屋とはまた違った趣向で
シュノンソー城の黒の部屋のような、重厚な作り。
こちらも素晴らしいの一言

おじいさん宅ご紹介

1泊しかない貴重な時間。
部屋でゆっくりするか村を散策するかで、非常に悩むのですが
さきほどは5人全員で村を散策したので
今度は銭ファーと土産物屋さん巡りもしながらもう一度散策

ガラス細工のたくさん置いてあるお店の奥の棚に
ポツンとあったエナメル仕上げの猫の飾りが付いたリングケース
気に入って買いました。
これで60ユーロは今回一番の高額お土産。

この旅行で初めて熱くお土産物屋さんを冷やかす


ナンコタン

19時30分ディナー
これはちゃんと事前に予約をいれてまして、
メールで以下のようなドレスコードの連絡あり

Please note that we require an elegant dress code, Evening jackets and ties are always welcome,but mandatory. No jeans, t-shirts,shorts or tennis shoes please.

オッケー、了解です。
せっかくのフランス旅行最後のディナー
みんな、せいぜいおめかしして行きましょう。
(この旅行で最終日に初めて着るようなスーツなど持ってきているから
スーツケースが重くなるんですね。)

まずはオープンテラスの少し小さめのテーブルに通されて
ゆっくり景色を楽しみながら、アピタイザーお酒をいただく。

少し暗くなってきましたし、料理を食べるには少しテーブルが狭いですね。

と思っていると、それではディナーの場所にご案内します。
レストランの建物の中に通される。
こうやってアピタイザーとディナーで場所を変えるのが
セレブ的なのかしら? よくわかりませんが良い感じ。

当然ディナーの場所も窓からの夜景がとてもきれいである。
料理はフルコースなので、ゆったりとしたペースです。

ポコぞうは残念ながら、デザートの前に撃沈。ZZZ

値段も立派ですが、サービスもとても感じ良く、
なにより料理は大変おいしゅうございました。


今日も夢の中


さぁ、一休みしたら、明日の帰国の準備をしなくては。
帰国のフライトはニース空港 9時45分発パリ行きで、
ホテルチェックアウトは7時40分
荷物を送迎車駐車場まで運ぶのは、また大変なので
荷物引き取りはチェックアウトに先駆けて7時と、とても早いのである。

最後にインタビュー
『トトムさん、ツアーコンダクターとしてこのフランス旅行はいかがでしたか』

独占インタビュー

『そうですね。
最初に切符詐欺に遭った時はどうなることかと思いましたが、
フリーでの旅行ならではの醍醐味を皆さん感じていただけたと思います。
しかし、遠足は家につくまでが遠足。
フランス旅行は、おじいさん、おばあさんにポコぞうが
さよならの(*´ε`*)チュッ をするまでが旅行です。
最後まで気を緩めずに帰りましょう。』


帰途


9月23日(月) エズ村→ニース空港→シャルルドゴール空港:機中泊

トトムの旅はまだ終わらない
関空への道はまだ遠く
困難はつづくにちがいない
けれども
その物語は
また別の話として
語られるべきであろう

おしまい


関空でのお別れのチュウ。ここまでがフランス旅行です。
家までの移動も気を付けてね。


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