戸を閉めて
怒ってもいないし、うるさくもない。
でも、下でご飯の用意をしている旦那さんはそのままにして、二階にあがって部屋に入った。
散らかってる(にもほどがある)けど、ベッドも机もある部屋。
限界がきて、ぶつかったりしたときに、逃げ込んで戸を閉めたこともある部屋。
最近は、そんな殊勝なことはせずに、嫌になったら、やめて!という。それで終わり。温和な人なのだ。思ったこと言っても、相手をコントロールしようとか思ってなかったら、そうなの?と言う。それだけ。
それが寂しくもあり、ステキなところ。
だからこそ、の、彼の中のなんとはなしの、寂しさめいたものがチラチラしたら、、したとわたしが思っちゃったら、、
世話を焼いた。世話を焼く、というほどの構い方でなく、単に、食事をつくったり、掃除をしたりすること。
彼がのんびりダラダラを楽しんでいる様は、わたしを満足させる。
そんなことは、これまでの人生の暮らしのなかで、なかっただろうな、と推測するから。子どもの頃から、とか。
そして、やり過ぎた。その状態を作り出したいから、少し超えちゃった。
最近のわたしは、ひとりで集中したい。仕事のこと、企画のこと、ほんとにやりたい創りだすこと。
そのために、仕事で家をでたときにカフェに行った。出張でホテルに泊まる時間が、集中の時だった。
すべてパーフェクト。全部それでよかったよ。
でも、家で集中したくなってきたの。
彼の心の中の子どもは、少しずつ満たされてきている。彼の大人が、それを認め出してる。
わたしが彼の子どもとアクセスすることで、わたしと彼は繋がった。彼は、なぜわたしと居たか、わからない、と言うの。そのことを、とても悲しいことのように思ったりもしたけど、
とても悲しいことのように思いたかったのは、わたし。
愛されない、と最後の許可を出さないのだ。
やめた。こだわるのをやめた。アホらし。
彼はちょっとも嘘はつかない。嫌じゃないから一緒にいる、って、すごくステキなことなんだよ。
彼が足りてない、と自分の幸せを棚に上げてしまっているのはわたし。
もういいかな。
戸を閉めて。好きなことして。思いついたときにしないと、なくなっちゃうのよ。
ご飯たべないのー??と下から彼が呼んだ。はーっ、食べないよー、と思ったけど、ちゃんと愛されよう、と、戸を開けて。
ありがとう!(声かけてくれて、ってこと)もう少ししたら食べる。
ふーん。(この、ふーん、にいつも、つい折れてそばに行きたくなってた。)
いま、やりかけてることあるから。終わったら行く。
キリッとした空気。あー、わたし、幸せになるよ。自分を大事にするんだ。
枠にはまりきらない言葉をここでは紡いでいます。実はわたしのオリジナルはここにあるかな、とも思ってます。サポートしていただけたら、より自由に羽ばたきます。ちょっとした出会いに、わたしから産まれるものを手渡せたら、幸いです。