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【マグメル】海老原 天のアイドル人生は幸せだったのか?

海老原天。とんでもない子だった。

アイドルにはドラマが必要で、感情の振れ幅とドラマの密度がアイドルの価値だとさえ考えている自分にとっては最高のアイドルだった。短命で消えてしまう伝説のバンドのごとく、海老原天というアイドルは僕の前に現れて、デカい爪痕を残して消えていった。

実質1ヶ月、数回見たライブの間にどれだけ彼女の存在を感じただろうか。マグメルという、ある意味静かな優等生の中に放り込まれた異質な転校生。ただその存在は優等生に熱い魂を吹き込んだ。ライブはこうやってもいいんだというひとつの方向性をマグメルに提示した。

今日、最後のライブでふらふらになりながらも自分の存在感をしっかりと示した『海老原天』というアイドルは本当にカッコ良かったし、たとえ数ヶ月でもマグメルに無くてはならない存在だった。ファンはもちろん味方だけど、誰が何と言おうと海老原天を擁した5人の『マグメル』は無敵で、最強だった。

さてさて、前回生誕祭でもなかなか長いMCを披露してくれた彼女だけど今日のお手紙は尋常じゃなかった。ライブが始まる前にひとしきりお便りを読んで、それもなかなかの長文だったけどそんなものは序章。本編は何十分にも渡る大巨編だった。憧れのアイドルについて、そして6年間のアイドル人生、自分の人生の目標、闘病生活と諦めなければならない夢について。そして自分を愛してくれた、愛するファンについて。全てが彼女のリアルで、全てがドラマだった。

これからも色々なアイドル達の人生の節目を目にする機会があると思う。それでも今日ほどに感情を揺さぶられ、彼女に起こってしまった事が起こらなければと何度も悔やみ、涙する事はないだろう。それほどに僕にとって彼女の短いアイドル人生は強烈なインパクトを残し、そして良かった事に笑顔で幕を閉じる事が出来た。

明日からもツラい生活が続くかもしれない。でも今日だけは笑顔でアイドル『マグメル』の海老原天として最高の時が過ごせて、思い出になったなら、そして自分も彼女の思い出の景色の一部になれたならこれほど幸せな事はない。

アイドル『海老原天』。次はマグメルじゃないかもだけどまた笑顔で会おう。話したい時はいつでも長文書いていいよ。長文仲間としていつでも付き合うよ。

最後までお見送りできなくてゴメン。色々家庭の規制がありまして。ライブには規制なかったのにね。

元気でね!

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