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初めてアイドルに恋をした

初めて会った時、いや初めてライブハウスで彼女の歌声を聴いた時のことは今でも鮮明に覚えている。
衝撃が走るとはこのことかと。

でもその時から彼女を異性として見ていた訳ではなかった。
純粋に1人のアイドルとして、歌とパフォーマンスで生きていく人としての魅力を凄まじく感じた。

僕は彼女の歌声が本当に大好きだ

何を歌わせても全部自分のものにしてしまう。
初めから彼女の為に作られた曲なんじゃないかとさえ思ってしまう。
歌という存在にきっと彼女は愛されてんだ。

だからこそ、去年東京で苦しい顔をして
いつもなら何食わぬ顔して歌っているところで
声がつまって歌えなくなった時
本当に心臓がぎゅっと握りつぶされるかと思った。

大好きなはずなのに、愛されてんのに
それが出来なくなるのが
それを見るのがこんなに辛いことかと
初めて彼女の歌を聴きながら泣きそうになった

それでも気丈に振る舞う彼女に
強さと弱さの両方を感じた

分かってたはずなのにな
そう見せることは得意だけど
そんなに強くはないことを
彼女が見せるものに
安心しきってしまっていた


いつから"ガチ恋"なんて自称してたか覚えてはいない
いつから彼女を1人の女性として見ていたかは定かではない
気づいた時にはそうなっていた

そんなん幸せなる訳ない
分かってる分かってる
でもどうしようもないやん
そう思ってしまうことを否定は出来ん

でもそう思い始めた時はまだ何も分かってなくて
自分ばかりを見ていて
他人と自分を比べて
見たくないことを見せ
かけられたくない言葉をぶつけていた

彼女は俺に訴えていた
「私だけをちゃんと見て」と

俺もしんどかったけど
彼女は俺なんかよりもっともっと
悩んで苦しんでいたと思う
きっと俺も彼女を苦しめていた

でもそれは大事なことを忘れていたから
自分ばかりを見ていて
大好きで大切にしないといけない
そうしたかったはずの彼女自身を
全く見れていなかった

好きと同じくらい
ごめんと言った気がする

それに気づいた時には
もう彼女の心には限界が来ていた

好きだったはずのことがそうじゃなくなる
そんなん何よりも辛いはず
俺だったら耐えられん

大好きなのに愛されてるのに

どんな気持ちで歌っていたんだろう
どんな気持ちで笑顔を見せてくれていたんだろう

想像するだけで胸が締め付けられて死にたくなる
何食わぬ顔でへらへら話してた自分を
ぶん殴ってやりたくなる

そんな自分に向けて彼女は
「俺がいるから頑張れる」
「私の元気の源」
「好きになってくれて幸せ」
「俺には嘘をつきたくない」
そういう言葉を繰り返しかけてくれた

アイドルとしての言葉でもあるのは分かってる
でもそういう時の声はいつも落ち着いていて
俺だけに聞こえるような声で
夢を見せてくれていた

ありがとう

ずっとしんどくて
もう限界だと思って最後を迎えるなら
君のやってきたことは間違ってなかったと
こんなにも君は人を幸せにしてきたと
ここまでがんばってよかったと
少しでも思って終えてほしい

俺は君の全てを肯定しているので
君にも自分の全てを肯定して欲しい
まぁこれは俺の我儘なんだけど

俺が君の全部を肯定するのは
君に俺を肯定して欲しいからじゃない
君が君自身を全肯定して欲しいから

俺はききの見た目も性格も
俺の知らないところも
君の周りの全ても
今までもこれからも
そして今の君が大好きだ

それが俺からききへの愛と思ってる

最後はその気持ちを全部贈るので
持ち帰るの大変と思うけど許して下さい

キキリリというアイドルを好きになって
愛するってどういうことか
初めてちゃんと知ることが出来た

残された時間は限られてるので
俺がもっているもので俺に出来ることをします
落ち込んでる暇なんてない
幸いにも俺の周りには
助けてくれる人、見守ってくれる人が
たくさんいるから
みんなに助けてもらいながらがんばります

最後まで全力で君に愛と感謝を

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