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今日も子どもを許せなかったママへ。〈子育てエッセイ#26〉
この文章は1900文字です。3分お時間ください。
お母さんとは残酷なもの。
だって
“子育てをすることは当たり前”
だと世間は思ってるんだから。
歯磨きをする。
ご飯を食べる。
お風呂に入る。
そんな当たり前の行動と同じように
子育ては扱われてる。
もし日常で
お風呂に入らなかったら
周りから変な目で見られる。
お風呂に入るのは当たり前だから。
電車で子どもが泣いてしまったら
「親がちゃんとしろよ」という目で
周りから睨まれる。
子育てすることは当たり前だから。
子どもが勉強できなかったら
「親がやらせないから...」
という雰囲気を感じる。
子育てすることは当たり前だから。
子どもの服装、ご飯、あいさつ...
いろんなことをちゃんとしていないと
ママ友や両親の目線が気になる。
子育てすることは当たり前だから。
子育ては想像以上に軽く見られている。
世間からそう思われるのは悔しい。
本当は子育てって偉大なものでしょ?
お母さんって偉大でしょ?
でもね実は一番の問題はそこじゃない。
少しドキっとするかもしれない。
本当の問題は、
お母さん自身が
自分の子育てを軽くみていること。
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昨日のエッセイを読んで
僕の元へいくつかのDMが届いた。
(DMありがとうございます🙇♂️)
昨日のエッセイ▽
『お父さんはホメホメの実の能力者』
「子どもを褒めることが
出来なくてしんどいです」
「褒めたくても
イライラしてしまうんです」
みんなそんな悩みだった。
褒められない。
イライラしてしまう。
これには明確な理由がある。
それは
『自分自身を許せていないこと』
人を許すためには
まず自分を許さないといけない。
“自分を許せていないこと”は
同じ行動をしている人を許せない。
だからまず
自分を許して、もっと自分を褒める。
子どもの褒めるコツは
そこから始まるんです。
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僕の場合の話を
少しだけ聞いて欲しい。
こんな僕も塾講師一年目、
とてもイライラしていた。
毎回宿題をやってこない生徒に。
「宿題やることって当たり前じゃん!
なんで出来ないの?」
当時の僕はそう思っていた。
とある日から
そのイライラがなくなった。
きっかけは
当たり前のことが出来ない自分を
許したことだった。
僕はお店の店員さんに
緊張して話しかけることが出来ない。
もしこれを周りから
「なんでそんな当たり前のこと
出来ないの?」と言われたら...
うん。とても心がしんどい。
そんなこと言わないでって思う。
そこで気付けた。
あ、そうか。
“自分にとって当たり前”でも
“人にとっては当たり前じゃない”
ことってあるんだ。
宿題は僕にとっては当たり前。
その生徒にとっては当たり前じゃなかったんだ。
僕はまず
当たり前をできない自分を許した。
店員さんに話しかけられない自分を
許すようにした。
“人の当たり前”
をできないときもある。
そう許した。
そしたら
宿題をやらない生徒を
許せるようになった。
次の授業のときも
その子は宿題を忘れた。
僕はこう声をかけた。
「一緒に宿題やれる方法考えよっか」
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お母さんは偉大なんです。
声を大にして言いたい。
でもそのことに
お母さん自身が気づいていない。
それどころかお母さん自身が
自分を、そして
自分の子育てを軽く見ている。
DMのひとつに
「自分は子どもに優しくできていない」
「子どもが話しかけても、“うん”しか返せない」
「虐待しているようでしんどい」
そんな内容があった。
けど話を聞くと
全然そんなことはなかった。
毎日ご飯を食べさせてる。
毎日お風呂に入れてる。
毎日お布団で寝かせてる。
すでに素晴らしい子育てをしていた。
話を聞いたあと
「自分をもっと褒めてあげて」
と送った。
すると返信が来て
その最後にこんなメッセージが書いてあった。
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今日の朝ごはん食べさせました。
食パン焼いて、小さく切って、
子どもの要望を聞いてバターとジャムを塗って。
自分エラいと褒めたいと思います😂
このメッセージで
僕も大切なことに気づかせて
もらった。
このお母さんが
😂←この絵文字使ったのは
そんなことで自分を褒めていいのかな?
と思ってのことだと思う。
でも冷静になって考えた。
もし自分のために誰かが
食パン焼いてくれて、
食べやすいように切ってくれて
その上で要望通りにバターとジャムも
塗ってくれたら...
神さま!!
そんな人優しすぎない!?
泣いちゃうよ!
あ、そっか。
お母さんはそんな優しすぎる行動を
いつも当たり前のようにしてるんだ。
でも気づいていない。
お母さんたちは自分がどんだけ
優しい行動をしているのか。
あなたのやっていることは
当たり前じゃないよ。
めちゃくちゃすごいこと。
めちゃくちゃ優しいこと。
周りの目は気にしないで。
と言いたいところだけど気にしちゃうよね。
でもまず自分から。
自分を許してあげて。褒めてあげて。
自分はすごい。優しいって。
十分頑張ってる。今のままでも最高だって。
そうしたら僕が生徒を許せたように
子どもを許せるようになるから。
まずは自分を許す。
自分が一番のファンになってね。