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男はつらいよ、か?
大阪は日本橋にある鶏料理屋。創業明治の老舗だけど、手頃なお値段の名店。
今日はそこで久しぶりにお昼に親子どんぶりとから揚げセットを頂いた。
「海外からの観光客も戻ってきて、忙しなったんとちゃいますか?」
とカウンター越しに、ずっと板場を守っている板長さんに尋ねたら、
「そうですねん。せやけどわたしらには、なんもええことないから、ほんま、かないまへんわ。店入ってきて、そこ座って、焼き鳥1本とか、平気で頼みますねんで。」
(ベタな大阪弁なので翻訳しておくと「そうなんです。けど私たちには何もメリットはないので、本当に困っているんです。店に入ってきて、席に座って、焼き鳥1本ください、と平然と注文するんですよ」となります)
異国の味を色んな店で色々味わいたい観光客と、頭では解っていても昔気質を変えれない職人さんと。
「ふんふん」「へえ〜」と、次々と口を突いて出てくる愚痴話を聞いている最中に、大人4人、子ども3人の中国人家族が入ってきた。
中国語表記のメニューを、すっと手に取って、腹の中では何と思っていようと、丁寧に対応している姿に、老舗のプライドを感じたのでした。