逆噴射小説大賞ライナーノーツ2021_やはりチンチラありき
はじめに
逆噴射小説大賞!!すばらしいパルプの祭りです。参加しましたか??わたしはしました!!
脳の中から800字の良いものを絞り出せ!文章にしろ!!
2021年に出した3本のライナーノーツ書きました。わりと最近書いたはずなのに2020年の5本よりぼやけているの何でかな。
チンヂラ対デスヤマビスカーチャ
チンチラの可愛さはもう皆さんご存じかと思います。チンチラはもちもちとした毛並みの良いねずみです。短い前足で器用にチモシーなどをつかんで口に運びます。本当にかわいい!もっちりした見た目からは予想がつかないような稲妻のような素早さも魅力です。
こちらは参考のチンチラ砂浴び動画です。わたしのお気に入りです。みて。
さてチンチラのことを思うと、つい創作物の中にも登場させたくなりますね?その時チンチラを巨大にしてしまいたくなりませんか。わたしはなります。脳内に浮かぶ想像のチンチラ……たとえば……人ぐらいの背丈があるチンチラ船長が楽しい新天地をもとめて宇宙を旅するはなし……など考えました。なぜかチンチラを大きくしてしまう。
大は小を兼ねるという雑な考えは捨てなくてはならない。
現実においても確かに900g以上ある大柄なチンチラはかわいい。しかしチンチラは大きければ大きいほど素晴らしいわけではない!そのような内省からこの物語は生まれました。主人公は故あってチンチラと暮らせない男です。チンチラと暮らしたいあまり、精神の力で自分だけのチンチラを生み出しました。そして舞台となる墨田区にもう一人、精神のチンチラを生み出そうとする人間がいることに気が付きます。スカイツリーをもてあそぶ巨大チンチラ。巨大であろうと人の強い願いが生み出そうとチンチラはチンチラ、自由に振舞います。自由がゆえに人間の生活をめちゃくちゃにすれば巨大チンチラは人から攻撃されるでしょう。主人公は巨大なチンチラを助けるために力を振り絞ります。
チーチ:主人公の精神が生み出したオスのスタンダードグレーのチンチラ。チモシーをよく食べる良きねずみ。主人公のカイカイを拒否し、抱っこはもってのほかで血が出るまで主人公の指を噛む。一歳。
主人公:チンチラと暮らしたい男。月をみてチンチラを思い、風の中にチンチラを感じるうちに脳の処理能力のほぼすべてを使うことで幻想のチンチラを実体化させることができることに気が付く。もう一年寝ていない。
おぼろ丸:スカイツリーをかじることが楽しいパイドカラーのチンチラ。大きい。
ヤマビス師:何らかの宗教を信仰しマチュピチュで厳しい修行を積んでいた僧侶。そこで目にしたウサギにも似た大きいねずみに心を奪われ、信仰と己の名前を捨てヤマビス道を歩むことととした男。
ヤマビス師はこの動画をみて思いつきました。BGMが最高。
悪魔をはねても物損事故
最初は主要人物が女子でしたが気が付いたら兄弟になっていました。この世界での悪魔の存在感と活動域は、ほぼこちらの世界のタヌキと一緒です。魔界からやってきた怠惰で丈夫な生き物です。悪魔は人間のことをめんどうな奴らだと思っているのであまり近寄ってきませんが、油物をあたえると家に居ついたり魂と引き換えに願いを叶えてくれたりします。普段は瓦屋根の上で月光浴をしたり、空き地で踊ったりする生き物です。
吉野弟:吉野製作所の弟。手先がびっくりするほど不器用なので事務作業や客先回りを主に行う。兄を恐れつつも慕っている。
吉野兄:吉野製作所の兄。工場長兼取締役社長。神のような旋盤さばき。短納期高精度で依頼をこなすが目は虚ろ。
悪魔:魔界から出てきたばかりで道路や車のことをよくわかっていなかった。路上でくつろいでいるところを吉野弟の軽トラにはねられ片角を失う。
ヌル岡:吉野兄の後輩という縁で吉野製作所で働いていた。今は吉野製作所の冷蔵庫の中にいる。
あと800字内で出せなかったピンクデビルという地獄の炎を吐くと続いてゲロを吐いてしまう消化器官が弱い魔人もいる、こちらはなんとか続きを書いて出したいです。弟は同級生ヌル岡の死をどう飲み込むんですかね。
大変驚いた。Coolな絵を書いていただき。私は大変驚いた。じぶんが書いたものに挿絵がつくとは大変驚いた。ありがとうございます。吉野兄の目が特に理想通りです。
そしてなんと完結しました。冷蔵庫に詰められたヌル岡あらためNull岡はどうなるのか?ピンクサタンとは?吉野兄の願いとは?どうか見届けてほしいです。
月面コンビニ事故物件
これについてはなんで思いついたか全然覚えていない。ただキャラクターについては実写化するなら誰かな~みたいな恐れ多い観点で考えていたと思う。
コウジ:わからないことがあったらWikipediaを調べる男。霊感があるのでバイト中に余計なものを見てしまうが時給がいいので辞める気はない。
キイチ:極根明かつイケメンの上にセンスがいいDJなので超々モテる男。物事をあまり深く考えていないところがある。コウジは色んなことを知っているのでガチリスペクト。
ポリミテ星人の霊:一応コンビニの裏に慰霊碑がある。しかし地球人はポリミテの文化を知らないので普通に僧侶が経を上げた。
おわりに
逆噴射小説大賞という場をお借りして、脳内にあるものを整理して出させて頂いております。とてもスッキリする。そしてほめられるとうれしい。現状は出しっぱなしなので、ちゃんとオチをつけることを覚えたいです。読んでくださる方には感謝しかないです。ありがとうございます。ではよいお年をお迎えください。来年もパーフェクトねずみイヤーです。