ハラアレ的エルドレインの森プレビュー 裏広報誌Vol.2
本発売も来週に迫ったエルドレインの森。
《鏡に願いを》などのパワーカードに加えて、味のあるカードも非常に多く、楽しみなセットになっています。
ハラアレ的には一番注目のギミックは”役割”でしょう。
1マナ未満のマナレシオで、小さいながらも修正とおまけ能力を付与してくれます。
ハラアレを永続的に強化しつつ、改善も達成するため西の樹の木霊がニコニコしています。怪物役割でトランプルを持つと《ミンスクとブー》もニコニコします。
前置きはここまでにしてカードごとにチェックしていきましょう!
エルドレインの森へレリゴー
《かじりつく大合唱》
3マナで全体2/0修正になるインスタントでタフネスこそ上がらないものの、相打ちになればネズミが湧き出す2段構え。
コンバットトリックよりも、ハラアレの誘発前にプレイして全体の修正を更に大きくする用途で使えそう。
また、インスタントのため相手の全除去に合わせるバックアップとしての使い方も楽しげな1枚。
《がめつい巨人》
宝物を生成するインスタントの出来事と、3マナで盤面をドローに変換する起動能力を持つ巨人。
3t目のハラアレを補助しつつ4t目に追放領域から唱え直せる。コモンとしては破格の能力だが、やはりコモンでこいつに2t食わせるのは少し勿体なさがあるか。
《エンバレスの古参兵》
1マナ2/1と高めのスタッツに、1マナと自身の生贄で他のクリーチャーに若き英雄の役割を貼り付けられる。ハラアレ的には若き英雄がかなり弱めなので手軽に役割をつけられるカードという点以外ではいまいち。せめて伝説ならなぁ
《トロッコの向こう見ず》
《リムロックの騎士》のリメイクであり上位種。本体のほうは3マナ4/2と高いスタッツを誇るが、その分出来事は少し控えめ。2マナならトランプルぐらいは欲しかった。
《トーテンタンズの歌》
Xマナ分のネズミトークンを生み出すソーサリー呪文。X=0で唱えることで全体に速攻を付与するスペルとしても機能する。
無限マナの吐き先、《エント最後の進軍》や《雷足のベイロス》といったフィニッシャーと一緒に使いたい。
《双頭の狩人》
2マナインスタントで二段攻撃を付与する出来事を持った巨人。
クリーチャー本体はおまけだが、2マナで2段攻撃が付与できるスペルについてくるおまけとしてはなかなか嬉しいところ。
しかしあまりにも絵柄が汚い。
《境界地のレインジャー》
戦闘開始時に条件を満たしていれば手札の入れ替えができる2マナ2/2の人間。
能力の誘発条件がわずかに噛み合わずハラアレとこいつの2枚のみでは1発目に誘発しないため注意。
それでも2マナで継続的に手札を整えられるのは魅力で、人間なのも非常に使い勝手が良い1枚。
キーワード能力やなにか一つあれば最優先で試したかった。
《巨怪の怒り》
度々登場する赤い《巨大化》のバリエーション。瞬間的な2/0修正に加えて、怪物役割を付与するため継続的な1/1修正とトランプルまで得られる。ハラアレでは瞬間的な強化を+1カウンターの形で盤面に残せるためすべての能力がありがたい1枚。
《怒り狂う戦闘ネズミ》
限定的なマナ・コスト軽減能力と祝祭による戦闘補助能力を持つハツカネズミ。
ハラアレに修正を乗せつつハラアレで戦闘ネズミを強化というように回したい。
それぞれの能力はきっちり扱えれば非常にありがたい能力だが、使いたいように条件を満たすのは難しいため使い勝手を確かめたいところ。
《特注の戦闘装束》
2/0修正と祝祭による無料装備能力を持った装備品。トランプルがないため、装備付け替えを行うメリットがあまりなく、扱い的にはX枚目の怨恨と言ったところ。ハラアレがつけた状態から祝祭を誘発させられれば2重で強化を乗せられるのがおもしろポイント。
《魅力的な悪漢》
《魅力的な王子》のオマージュでやはりチャーミングな能力を持つ2マナの人間。ハラアレ学会最注目カードの1枚。
自前で速攻を持っており取り回しが良い上に、能力も優秀で3t目のハラアレキャストを援護できる宝物の生成。
中~後半では早急に必要なカードを探せるルーティング。
ハラアレを強化できるひねくれ者の付与。
序盤中盤終盤いつ引いても嬉しい能力を持っている。
《魔女の印》
《苦しめる声》のソーサリー上位互換。2マナで手札入れ替えを行いながら盤面の強化ができる。
ハラアレを強化しながら手札を入れ替えられる上に、苦しめる声と違って、打ち消された場合に手札を捨てる必要がないのは墓地利用がないデッキとしてはありがたいポイント。
《僻境からの帰還》
《彼方地のエルフ》の上位互換にあたるソーサリー呪文。エルフじゃないとか白いとか単色デッキでは問題になるポイントはあるが、カジュアル帯で遊ぶ分には非常にありがたい良カード。
《凶暴な人狐》
2マナで怪物を付与するインスタント出来事に本体は4マナ4/3トランプルと及第点のスペックを持っている。地味にエルフなのも偉いところ。
《失われし伝承の歩哨》
相手の出来事や墓地利用を妨害しつつ、自分の出来事を回収できる3マナのエルフ。ピッチコストや墓地追放に巻き込まれた出来事呪文を回収できるのはなかなか面白い1枚。
忍耐に目を取られがちだが、貴重な墓地対策でもあるので出来事を使う場合は優先的にこちらを使うのもありかもしれない。
《木苺の使い魔》
2マナのマナクリーチャーに7マナと非常に重たい出来事を持ったエレメンタル・アライグマ。
マナクリーチャーとしての性能はいまいちだが、セルフバウンス能力と合わせてマナさえあれば何度でも使い回せる能力であり強烈。
ハラアレの3t目キャストに寄与しつつ、後半に引いても腐らない能力とかなりありがたい性能をしている。
《狩人の贖罪》
3マナ3/3ビーストから盤面を犠牲に任意の生物をサーチ、最後はミニオーバーランと英雄譚らしい能力もりもりカード。
1章2章3章どれも優秀だが、2章は餌を要求されるためその後の3章との噛み合いが悪いなど雑に使って強いカードというわけには行かない。
ただ、英雄譚の誘発はメインフェイズなため、1tマナエルフ→2t英雄譚→3tハラアレの動きを阻害せず4t目の動きを持ってこれるのはありがたい。6マナヴォリンクレックスと合わせることで3マナの生物サーチとして使用することもできるので、動きをイメージしながら採用したい。
《王のもてなし》
《レインジャーの悪知恵》のリメイクは王族役割の付与。ターン中の呪禁を得ながら継続的な強化と護法①を得られるかなり強力な性能になっている。
イラストやフレーバーも面白いため採用できるなら是非したい1枚。
《荒々しい三つ子》
6マナ3/3トランプルが3体湧いてくる不思議なサテュロス。死亡時に他の兄弟へ自身のパワーを託す能力を持つ。
未強化ハラアレと組み合わせると5/5長男と3/3の次男三男、長男が死亡すると8/8の次男長男となる。
ハラアレの強化を引き継ぎつつ増大させることができる。
あまり使用されないが、生贄ギミックや墓地回収と合わせることでパワーがどんどん上がっていくのでハラアレと関係ないところで遊ぶかもしれない。
《豆の木を登れ》
最低でも2マナ1ドローを保証してくれ、後続で5マナの呪文を唱えることで繰り返しのドローをもたらすエンチャント。
ランプ戦術との噛み合いもよく、生物以外にも反応するためX呪文やガルタや《グレートヘンジ》などのコスト軽減とも相性がいい。
《赤歯の系図学者》
王族役割を付与する3マナのエルフ。ハラアレを雑に強化できる生き物としてはなかなか優秀な1枚。ただ、役割は基本的にハラアレに付与するという前提からあまり枚数を増やしても仕方がないため他のカードを重視したい。
エルフの優先度次第ではもしかしたら
《野生との遭遇》
擬似的な生物ドローと除去を併せたソーサリー呪文。5枚を見て手札に入れるのではなく、このターンのみプレイ可能な追放。戦闘開始時に遅延誘発による除去とかなり珍しい挙動の詰め合わせ。
メイン1に動くことの多いハラアレとしては後者の除去能力はハラアレの強化を載せられるという点ではありがたいが、逆に戦闘中に引いたこのカードは除去として使えないことになるので注意。
《開花の亀》
4マナ生物のETBと攻撃誘発で墓地と土地を伸ばすミニ緑タイタン……と言いたいところだが能力が他に2つあり、実質4つの能力を持った海亀さん。
《モスファイアの谷》などのマナが減らないフィルター能力をマナ加速にしたり、《作戦室》などの強力な起動能力土地を軽減できる2番めの能力は非常にありがたい。
また、土地クリーチャーを強化する能力は、自身で土地クリーチャーを生み出せないためインクのシミになりがちだが《野生の魂、アシャヤ》と組み合わせると全体1/1修正になる。アシャヤで土地にしたクリーチャーは起動も軽くなるためさらに相性も良し。カジュアル~競技でもよく見かけるカードになるかもしれない。
《ピクニック荒らし》
本体赤の緑出来事は4マナソーサリーで+1カウンターのバラマキ、本体は条件達成による2段攻撃。ハラアレとの相互作用だけでハラアレ5/6にピクニック荒らし2マナ7/7+2段攻撃。アドバンテージこそ取れないものの出来事でハラアレを楽しむには最高の1枚かもしれない。
《勇敢な追跡者、ルビー》
2マナ1/2速攻を持ったマナクリーチャー、マナクリーチャーとしての役目が終わればメインアタッカーと共に戦場を駆け抜ける。
実質1マナ生物のため祝祭誘発の2アクションを行いやすく、状況次第ではサムトと複数ドローしたり、《バードクラス》でマナ加速になったりできる。
総じて取り回しがいいカードではあるがマナクリーチャーとしてみたときは少し中途半端さが残るか。
《探索するドルイド》
《クウィリーオンのドライアド》にインスタントの衝動的ドローを内蔵している。ただし次の終了ステップまでという特殊なテキストのため、自分のメインで唱えた場合に次のターンはプレイできない。本体性能は《クウィリーオンのドライアド》の上位互換(人間のため)にあたるが、ハラアレのメインパーツは緑になるため100%は発揮できなさそうなのがネック。
それでもドローの進む出来事に自分で成長する生物本体の組み合わせはありがたい。
《穢れの大釜、アガサ》
2マナ1/1と赤緑と思えない貧弱なスタッツだが、小さいオーバーランと速攻を自身の起動にもち、なおかつパワー分起動コストを軽減する能力を持った伝説のクリーチャー。ハラアレで強化することで1回目で起動が③軽くなるため、①赤緑でミニオーバーランしつつ以降は赤緑起動で+1修正をどんどん上乗せできる。
《歩行バリスタ》と組み合わせると①コストで1点の火力となり、《囁かれる希望の神》と合わせれば①=2点火力にもなる。
全体速攻付与もありがたく、大きな収穫になりそうな1枚。
《アイレンクラッグ》
無色を加える伝説のマナファクトで、伝説のクリーチャーを唱えると装備品に変化する少し変わったカード。
マナファクトとしても装備品としても中途半端なカードではあるが、3tハラアレに寄与しつつ、ゲーム後半にも役割があるカードとしてはなかなか面白いだろう。
《アガサの魂の大釜》
起動コストを任意の色マナに変える能力と、起動で墓地対策兼クリーチャーの強化兼自分の+1カウンターが乗ったクリーチャーに起動能力を付与する効果を持つ神話アーティファクト。
ハラアレにおいては、+1カウンターをばら撒く能力も墓地対策も強力で、墓地に落ちた《鷺刃の精鋭》などの強力な起動効果を再利用できる。
本体が2マナと非常に軽いのもありがたい。
反面、自分の鷺刃など強力な起動効果を持った生物を相手に奪われると一気に劣勢になりうる。特にバリスタは強烈なため気をつけよう。
おわり
凄い枚数のカードが候補に上がりました。凄い。
実際にこの中から本採用になるカードも3~5枚程度出てきそうな感じなので、本当に恩恵のあるセットになったと思います。
しかしアガサの大釜はもうちょっとなんとかなりませんかね?せめて2000円とか……
まあまあ様子見していれば値下がると思いますので改めてその時買おうかな?と思います。そして霊柩車へそれでは9/8の発売日にあいましょう!アディオス
ハラアレ学会もよろしくお願いします。
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