我流cEDH構築論とかカッコいいこと言いたい系メモ
駄文・散文失礼。
9月に発生した次元の混乱は様々な統率者に影響を与え、デッキのみならずプレイヤーの理論にも大きな変革が必要となりました。
そこで今回は例の禁止推奨改定からこっち2ヶ月程度で私の感じた・考えた構築論について書き散らして行ければなと思います。
①統率者の『コスト』について
・前環境以上に”軽い”ことが強みに
これは多くのプレイヤーと一致する考えと思いますが、第10期では最多となった《眷者の神童、キナン》や、挑戦者決定戦に進出した《厚顔の無法者、マグダ》など、2マナのジェネラルはそれだけで優位性があると考えています。
2マナ以下の統率者は唱えるために《吸血の教示者》等のチューターでマナ加速をサーチする必要なく絶対に2t目には戦場に送り出すことが可能です。
つまり、統率者を唱えるためにチューターで《太陽の指輪》を探す必要があるデッキに比べて、キープ基準が緩くなり、チューターを持たない色であっても色格差がなくなることになります。また、初手のチューターを勝利のためのキーパーツを探すことに自由に使えるのも優秀な点です。
「前環境でもそれは変わっていないのでは?」と思われるかもしれませんが、前環境ではチューターで《魔力の墓所》を探すこと自体が非常に強力なアクションでした。これに関しては覚えてたら別の項目で記載します。
3マナ以上の統率者は全て”重い”
過激な書き出しですが、誇張表現です。
《鋭い目の航海士、マルコム》はその中でも軽い部類ですが、やはり前環境と比べればその体重増加の影響は免れません。
マルコムに限らず《魔力の墓所》《宝石の睡蓮》がどれほど影響力があったかと言う話ですね。
更に4マナ以上となるとその影響は甚大です。今までは1t目のチューターから《魔力の墓所》をサーチし+2枚の土地で、もしくは1t目から《宝石の睡蓮》+土地で唱えていたものが出来なくなりました。
デッキ全体が統率者に依存したデッキは、統率者の早期キャストを再現するためにデッキ全体のパワーが落ちたり、統率者への依存度と共にスピードを落としたり、それぞれの形で対応することになったと思います。
②具体的にはどうしたの?統率者の紹介と調整方針の紹介
これを書かなきゃ意味がないって書きながら思い出しました。
軽量統率者の構築
まずは順当に2マナの軽い統率者を構築しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1733458562-pHwJtREmdn93yKsYSubxihBc.png)
《バシム・イブン・イスハーク》です。固有色UB 2マナ2/2の人間という扱いやすいカタログスペックを持ち、毎ターンのドローとサイズアップ、更にアンブロまで付いてくるジェネラルです。
遅くとも2t目に戦場に送り出し、0マナファクトや伝説のクリーチャーを手札を減らさずに展開し縦引きでプランを集める統率者です。
青と黒の強力なピッチスペルを引き込めに行けることも合わさり環境的には勝ち組の統率者だと思います。
何名かにリストの共有もさせて頂いたので後々芽が出てくると嬉しいですね。
早期キャストの再現
これに関してはしもっちさんが解説されたNoteがアプローチなど非常に素晴らしく参考になると思いますので是非。
![](https://assets.st-note.com/img/1733459141-hHcyv5QGkw4Ut6aLj0OY13ZT.png)
さて、私の調整録の主役は、第10期統率者神挑戦者決定戦でも3人が使用したり、関西でも度々ユーザーが確認されている《囚われの黒幕、オブ・ニクシリス》になります。
改定前は2t以内に安定した統率者キャストが出来るカラーだったこともあり、統率者を唱えるための枠を除いた残りのスロットは『誘発源』『コンボパーツ』『チェインコンボパーツ』『妨害』で組み上げることが出来ました。
しかしながら、改定により安定キャストのルートが取れなくなり統率者に依存した構築で1t以上の減速、マリガン基準の悪化に伴う悪循環が問題となりました。
特に《オブ・ニクシリス》の場合は『誘発源』のカードパワーの低さが、《魔力の墓所》の禁止によって浮き彫りになりました。
そのため、私が取った構築アプローチはサクリファイスの導入になります。
《オブ・ニクシリス》はチェインの特性上、クリーチャーが一部のパワーカードを除いて相性を重視したカードが多く、《悪魔の意図》などの強力なサーチカードも採用していない状態でした。
そして目をつけたのが《暗黒の儀式の達人》《スランの医師、ヨーグモス》と《ポクス・ウォーカー》の3枚です。
これにより『早期キャストの再現』『統率者依存の軽減』を行いつつ、軸の変更による『デッキパワーの維持』を目指したアプローチが出来ました。
リストなどは気が向いたときに改めて記事にしようと思います。
③統率者の色について
統率者本人で色に求める役割は大きく変わると思いますが、色の印象を漠然と語っていきたいと思います。
白:サポートカラーとしての相対的な強化
重めの置物、特に《息詰まる徴税》はゲームに対する影響が非常に大きく、チューター経由で探す場合も《魔力の櫃》は低リスクで2t目に設置が可能なことが魅力です。
《セヴィンの再利用》がランパンとしても扱えるため安定的にリソースを伸ばすことが出来るとサポートカラーとしての地位を上げたと思います。
《悟りの教示者》は黒と並んで初手で《太陽の指輪》を序盤にサーチ出来、《リスティックの研究》を代表とした他色の3マナのパワーカードに繋げることで、サブカラーとしては存在感が増したカラーです。
青:以前としたカラーパイの王者
《リスティックの研究》と《神秘的負荷》のカードパワーは相変わらずですが、《魔力の墓所》の影響はキチンと受けました。初手のキャストと維持が難しくなったのです。
それでも第10期統率者神の決勝では猛威を振るい、依然としてこれらを中心としたゲーム展開が予想されますね。
また、上述した青を含む2マナ統率者は《激情の後見》という強力な武器があります。速度が低下したメタゲームを追い風に、リソース札を展開しようとする後続を蹴落とすプレイも見られるようになると思います。
黒:脅威度の低下と相対的な立ち位置の良化
《魔力の墓所》を中心として持論を語って来ましたが、《太陽の指輪》はとんでもないパワーカードであり、このカードが環境の基準となるカードです。《魔力の墓所》を失った以上、このレベルのカードがデッキ内に1枚だけとなってしまいました。それを最も安定してサーチできる、更には代替品最強クラスの瞬間加速である《暗黒の儀式》を持つのが黒の強みです。
また、改定以前猛威を振るっていた《むかつき》が安定性を落としたことで、クリーチャーを中心としたアプローチを取るデッキが増え、《致命的なはしゃぎ周り》や《毒の濁流》がより強力になりました。《むかつき》の弱体化と除去やマナ加速による相対的な立ち位置の良化を活かしていきたいですね。
赤:優秀な統率者は多いが、デッキの中身は……
《波止場の恐喝者》を失ったことが非常に厳しく、カラーパイ的にも手札を増やしにくく、安定したマナベースを作りにくいと環境にマッチしていない立ち位置に。
手前味噌かもしれませんが赤を含む統率者は魅力的なものが多いと思います。与えられたカラーパイが弱い反面、《顔壊しのプロ》のような複合クリーチャーや、マルチカラーの統率者では軸になる部分を担うことも多く、青に対するカウンターカラーとしての側面も統率者戦では優秀で、多くはサブやタッチとしての採用が多いですが、やり込み甲斐のあるカラーになったのではないでしょうか。
緑:相対的な勝ち組。軸としてもサポートとしても評価↑
《魔力の墓所》の弱体化で最も評価が上がった色。1マナのマナエルフは勿論、無限マナ製造機の《献身のドルイド》や、優秀な《花を手入れするもの》を筆頭とした複数マナを生み出せるマナクリ。《森の知恵》、《花びらの絨毯》と言った継続的なリソースカード、《六番》のような質の高いクリーチャーによって相対的に立ち位置が向上しました。また、統率者の頭としてもパーツとしても優秀な《森の轟き、ルムラ》が登場し、結果を残しました。
④デッキを組むこと
はいトーテムさんが静かになるまで3,500文字がかかりました。
統率者について書くだけでこれだけ書くことがあるんですね(まだ書き足りないけど言語化に失敗する音)
まずはどの統率者にする?
話が戻った!ウエーン
統率者のデッキを組む上での取っ掛かりは非常に多く、またデッキに芯を通すためにもしっかりと決めたいところです。私自身も色々なデッキを組みますが、組んだきっかけはどれもバラバラです。
私が過去に経験した導入は
・統率者への一目惚れ
・コンボルートの発見
・ギミックの思いつき
・コンボからの逆算
・カードからの逆算 などがあります。
統率者に一目惚れをすると構築は難産を極めますね、実際にデッキにするのはコンボやギミックを発見・思いついてからになることが多いです、その際はデッキの中核部分(30枚~50枚)程度の束にしてカードのつながりを確認するという手法も取ります。
逆にコンボルートやギミックから統率者に至った場合、まずデッキを100枚の形にします。そこから一人回しを繰り返しブラッシュアップの作業を行います。
デッキの中身の配分は?
そんなモノ気にしてんじゃねえぞ!!!!!!!!!!!!!!
私の場合、デッキの配分で気にするのは土地の枚数のみになります。30枚程度あればいいっしょ……それすらも統率者次第で変わり、その時の気分でも増減するものなので頭でっかちにして「EDHのデッキはこう組む!!」とするのは少しもったいないかなと思います。
「経験者の驕りだよそれは」経験者の経験や知識を語る記事だろうが!!!!!!!
とりあえずの目安ですが、まずは30~31枚を目指して構築していきます。
これは低レベル帯でも高レベル帯でも共通で、3tの間追加ドローなしで土地をプレイ可能な枚数として目安にしています。
小枚数調整をした《バシム・イブン・イスハーク》の場合、土地の枚数は26~27枚にしています。ある程度初手~2t目までに統率者をキャスト出来る枚数であり、それ以降はバシムの誘発やキャントリップ、《師範の占い独楽》で探しに行くなど、軽めのアクションを中心にしているためです。
コルヴォルドの方は土地を多めに調整しています。統率者の特性上、フェッチランドを使い回す行為が強力なため基本土地を採用していたり、《踏査》や《クローサの旅人》を採用して、土地を多く引くことが強力な手札があるためです。
また、《魔力の墓所》は土地の枚数調整にも影響を与えており、土地を引けない場合も《魔力の墓所》をサーチすれば安定してカードをプレイ出来ていました。そのため改定前からマナが詰まる事故が多いなと感じる場合、そのスロットを土地に置き換えることも見直してみると良いと思います。
さて、上述していたことの伏線回収を徐々にしていきたいと思います。忘れてたらゴメンな……
コルヴォルドの場合
緑を含む重めの統率者である《フェイに呪われた王、コルヴォルド》は高マナ域にジャンプしやすいマナファクトを多数採用しているため、マナクリーチャーは最低限しか採用していません。5枚程度の採用のうち1枚引けていれば他のカードを組み合わせて統率者や他のアクションに辿り着けるからです。初手に複数でなく1枚だけあり、後引きが許容できるラインを考えた枚数としました。実際は一人回しでのブラッシュアップによる調整です。
また、今回の構築は『純粋なリソースカード』の枚数を減らしています。具体的に言えば《闇市の人脈》を採用していません。《魔力の墓所》がないことも一因ですが、マナクリが少なく、3マナのアクションをアドバンテージが稼げてチェインパーツでもある《復活した精霊信者、ニッサ》や《不屈の補給兵》を採用したためです。
また、コルヴォルド自身が強力なドローソースであり、受け性能が低いカラーであるため、ターン経過によってのみ手札を増やせるカードは重要性が低いと判断しました。
バシムの場合
バシムは本体がドローソースですが、コルヴォルドよりドローソースを多めに採用しています。理由としては受け側のデッキであり、ジェネラル単体だとドローが間に合わないという点。あとは青黒のカラーパイ的にドローが一番強い行動だからです。勝ち筋が『縦引きで受けて勝ち札を探す』ことのため、統率者を誘発させつつドローしていけるカードをチョイスしています。
また、統率者が2マナと早い段階で唱えやすく、急激な仕掛けに対して対応できるピッチスペルを構えたタップアウトがしやすいこともドローソースを展開しやすい理由になっています。
ちなみに、土地を探しに行きたい場面が多いため《リスティックの研究》や《神秘的負荷》はあまり設置するタイミングがないです。Willの餌。
統率者以外を唱えること
現環境の高レベル帯EDHは、統率者を唱えることが前提のゲームになっています。
統率者に何かしら重要な要素を依存して構築することが最も効率が良いのです。また、ゲームスピードが低下したとはいえ、実践値で最速3Killを目指せるデッキが跋扈していることに変わりはありません。そのために統率者を出すまでは準備の段階になることが多いと感じています。
前環境では《魔力の墓所》が準備段階の大部分を支えていましたが、改定後はそこが難しくなりました。
《魔力の墓所》が統率者を唱えることに大きく寄与する他、自由に使えるマナシンボルが多くなるため準備ターンの段階で強力なアクションを行えていましたが、準備段階のカードがプレイできるターンは1ターン分減ったと考えています。
短期決戦を狙うなら出来る限り統率者とシナジーが強いものを、ロングゲームを考えるなら効率がいいものをチョイスしましょう。
最後の自分語り
私が好む統率者は
・アドバンテージが獲得できる
・+1カウンターを用いる 特徴を持つことが多いです。
EDHのデッキを組む上で重要な要素として、
・ドローソース ・コンボパーツ ・リアクション ・マナソース
が挙げられると思います。
統率者がそれらの役割を担えるかということも意識しています。
私が使う《フェイに呪われた王、コルヴォルド》や《囚われの黒幕、オブ・ニクシリス》、《バシム・イブン・イスハーク》はいずれも統率者が主のドローソースになり、サブプランとしてのコンバット性能を持っています。
更に統率者毎に担える役割にも程度があります。そのためデッキ全体で役割を更に寄せるのか、デッキ内のスロットを他に割くのかを考えて構築しています。
余談ですが+1カウンターの個数はそれまでにどれぐらい統率者を活用したかが見える形で残るのが好きということに気づきました。
⑤終わり
書いているうちに思考が散らばってしまい、文章途中で矛盾するところがあると思いますがなんとなく補正してください。EDHのデッキ構築と一緒です。
私が普段利用しているリモートサーバー飲酒EDH(通称:飲酒鯖)もよろしくお願いします。通話雑談で駄弁っていることも多いので、ぜひともサーバー参加やデッキ相談などお気軽にお声がけ頂けると嬉しいです。
EDH専用のdiscordサーバー、飲酒EDH(飲酒鯖)がありがたいことに2500人を超えました。
— さいとう (@chainersaito) October 31, 2024
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