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嬉しそうな顔を思い出して。

今はいけしゃーしゃーと「介護職は、異常のある爪は切れません!」とか言っていますが…

10数年前の私は無知でした。

厚い爪の利用者さまの爪をなんとかしてあげたいと、あの手この手で切ってあげた事があったのです。※何度も言いますが本来はダメですよ。

その時、言われた言葉が

「もうどうにもならないと思ってた、ありがとう」

普段から爪切りは好きで、入浴介助後に爪切りをしていました。1人始めると、俺も私もと声がかかり、爪切りタイム。

ちょっと考えて欲しいのですが、

今いきなり「足見せて!」って言われたらだせますか?

ほとんどの人が、「汚ないから」とか「臭いから」とか色々言って出さないと思うんです。

これは高齢者も同じなんですよ。だから風呂あがりがベストタイミングな訳ですが…

時々、頑なに足を見せない女性利用者とか居ませんか?

これはなぜか?

見せたくない爪を抱えている事が多いんです。これは私は何度も遭遇しています。


そしてその爪を綺麗にして差し上げると。

皆さん言ってくれる言葉が

「もうどうにもならないと思っていた」

「足が軽い」

「ありがとう」

あの日と同じ言葉なんです。

感謝されたいとかでないですが、あんな風に喜んでもらえて、ハッピーじゃないわけがありません。

私のフットケアの原点は、介護職としては褒められた事ではなかったけれど、何とかしたい、その一心で行った厚い爪のケアでした。

そして、フットケアを学び、爪を切って綺麗になるだけではなく、フットケアは高齢者にとって転倒予防にもなり、自立した生活に欠かせない「足」を守る介護職が実施するべき(ここはあえてべきと言わせてくださいね)ケアだと思ったのです。

フットケアは利用者様の、ADLのみならずQOLの向上にもつながります。

自分の援助で利用者さまがハッピーになってくれたら介護する側もハッピーですよね。

フットケアを通してハッピーな利用者様と介護職が増えてくれたら嬉しい。これが私の思いです。

そして、フットケアを通して介護職になってみたいと思ってくれる人も増えたらもっと嬉しいという新たな気持ちも湧いてきました。

これからは、この思いを大切に高齢者のフットケアについて書いていきますので、ぜひ皆さんも足好きになってくれたら嬉しいです!

ではでは、次からはまたフットケアに戻りますね。

読んでくれてありがとうございます!

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