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畳の厚さ何mmが家庭に合う?薄い畳と厚い畳の違いと耐久性を比較

畳の厚さって、意外と気にしたことがない方も多いのではないでしょうか?でも実は、畳の厚さひとつで部屋の使いやすさや雰囲気がガラッと変わるんです!

『畳の厚さって何mmがいいの?』『薄い畳と厚い畳ってどう違うの?』『フローリングに合う畳ってどう選ぶの?』といった疑問をお持ちの方も多いはず。

この記事では、畳職人の私がこれまでの経験をもとに、家庭にぴったりの畳の厚さを選ぶコツや、薄い畳・厚い畳の違い、耐久性のポイントまでわかりやすくお伝えします。ぜひ最後まで読んで、あなたの部屋にピッタリな畳を見つけてくださいね!

この記事のポイント

  1. 畳の厚さが家庭ごとに違う理由や、一般的な厚さについて解説します。

  2. 薄い畳と厚い畳のメリット・デメリットを比較して選び方を提案します。

  3. 琉球畳やフローリング向け畳の厚さについて具体的な事例を交えて紹介します。

  4. 耐久性や価格の関係、私が手がけた事例から見る畳の厚さ選びのコツをお伝えします。



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■畳の厚さによる見た目と使い心地の違い

畳の厚さによって、部屋の雰囲気や使い心地が大きく変わります。この章では、厚い畳がもたらす伝統的な「和室らしさ」や、薄い畳が選ばれる理由について、具体例を交えながら説明します。



・厚い畳がもたらす「和室らしさ」とその理由

厚い畳は、一般的に55mmから60mm程度の厚さが主流です。なぜこれほどの厚みがあるのかというと、畳の内部には床の感触を和らげるための芯材が詰められており、それが独特の柔らかさを生み出します。この柔らかさこそが、座ったときの心地よさや歩いたときの弾力を提供し、「和室らしさ」を感じさせる要素のひとつです。

さらに、厚い畳は見た目にも部屋に重厚感を与えます。そのため、茶室や旅館のような落ち着いた雰囲気を出したい場合に最適です。私が手がけたお宅でも、「和室らしい趣を重視したい」とのご依頼で厚い畳を選ばれる方が多いです。実際に施工後の部屋を見ると、畳の厚みがあるだけで床面に力強さが生まれ、部屋全体が引き締まった印象になります。



・薄い畳が選ばれる場面/モダンな部屋との相性

一方で、薄い畳は15mmや30mm程度の厚さが一般的です。特に最近は、フローリングに合わせるために薄い畳が人気です。その理由は、薄い畳は高さが低いため、段差を作らずに敷くことができるからです。これによりバリアフリーな環境を作りやすくなります。また、軽量なので持ち運びや設置が簡単という利点もあります。

薄い畳はモダンなインテリアとも相性が良く、シンプルなデザインの部屋に合わせやすいです。具体例として、あるお客様がリビングの一部に置き畳を導入した際、「畳なのにフローリングと違和感なく馴染む!」と感動されていました。このように、薄い畳は伝統的な和室よりも、現代的なライフスタイルにマッチします。


・実際に施工した畳での視覚的な変化とお客様の感想

私が担当した施工の中で印象的だったのは、和室からリビングへと用途を変更するために薄い畳を選んだ事例です。お客様は「伝統的な雰囲気を少し残しながらも、現代的な空間を作りたい」というご希望でした。結果的に、薄い畳の採用により部屋全体が明るく開放的になり、来客用のスペースとしても好評だったと聞いています。

また、逆に厚い畳に変えた事例では「寝転んだときの快適さが全然違う!」という感想をいただきました。このように、畳の厚さを変えるだけで、部屋の印象や使い勝手が大きく変わります。畳はただの床材ではなく、住まいの雰囲気を形作る重要な要素なのです。

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■畳の厚さによる価格と耐久性の違い

畳の厚さは価格や耐久性にも影響を与えます。この章では、薄い畳と厚い畳のコスパや長持ちするポイントを詳しく解説します。さらに、私が手がけた事例を交えて、どのような選択が最適なのかをお伝えします。


・厚い畳の価格と耐久性/長期的にお得な理由

厚い畳は、一般的に内部に使われる素材の量が多いため、薄い畳に比べて初期費用が高くなる傾向にあります。しかし、その分耐久性が高く、10年以上使えることも珍しくありません。その理由は、厚い芯材が長期間の使用にも耐えられる構造を持っているからです。

実際に私が厚い畳を施工したお客様から、「子どもが走り回るので耐久性を重視したい」との声をいただいたことがあります。数年後に再訪した際も畳の表面はきれいで、「少し高くても厚い畳を選んでよかった」と喜ばれていました。このように、厚い畳は短期的なコストを抑えるよりも、長く使えるという視点で選ばれることが多いです。


・薄い畳の価格と耐久性/お手頃価格で手軽に導入

薄い畳は、厚い畳に比べて価格が安く、手軽に導入できる点が魅力です。15mmや30mm程度の薄い畳は、置き畳タイプであれば1枚あたり数千円で購入可能なものもあります。ただし、耐久性は厚い畳に劣るため、使用頻度や設置場所を考慮することが大切です。

例えば、私が薄い畳を提案した事例では、趣味の部屋に一時的に畳スペースを作りたいというご要望がありました。このケースでは、軽量で簡単に取り外しができる薄い畳が最適でした。コストを抑えつつ、必要な機能をしっかり満たす選択だったと感じています。


・価格と耐久性のバランスをどう取るか?

畳の厚さを選ぶ際、価格だけでなく、使う場所や目的を考慮することが重要です。具体的には、リビングや寝室のように毎日使う場所には耐久性の高い厚い畳がおすすめです。一方、趣味の部屋や季節限定のスペースには薄い畳で十分な場合があります。


あるお客様が、「一度に全部の部屋を変えるのは難しいけれど、少しずつ畳を入れ替えたい」と相談してくれました。その際、予算や使用頻度に応じて厚さを変えた提案を行い、大変満足していただけました。このように、厚さの選び方次第で予算を調整することも可能です。

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■琉球畳の厚さは何mm?デザイン性と実用性を両立する選び方

琉球畳は、見た目の美しさと機能性が特徴の畳です。この章では、琉球畳の一般的な厚さや、選び方のポイントを詳しく解説します。また、私が実際に施工した事例を交え、具体的な活用法をお伝えします。


・琉球畳の厚さの平均値/薄い畳との違い

琉球畳は縁(ヘリ)がないため、すっきりとしたデザインが特徴です。一般的な厚さは55mmから60mm程度ですが、置き畳タイプでは15mmから30mmのものがよく使われます。薄い琉球畳は、軽量でフローリングの上に敷くだけで簡単に設置できるため、モダンな住宅や賃貸でも人気です。

例えば、リビングの一角に琉球畳を取り入れたお客様からは、「和の雰囲気がありながらも部屋が広く見える」と好評でした。薄い畳であっても耐久性を重視した素材を使うことで、長期間使用可能な点も魅力です。


・私の工房で作った琉球畳の事例/お客様の声から分かったこと

私の工房では、琉球畳を希望される方の多くが、「部屋をおしゃれに見せたい」という目的を持っています。特に、リビングや子ども部屋に明るい色味の琉球畳を取り入れる方が多いです。

具体的な例として、若いご夫婦から「和モダンな空間を作りたい」と依頼を受けた際には、厚さ30mmの置き畳タイプを提案しました。子どもが遊ぶスペースとしても安心感があり、耐久性も十分。設置後に「部屋全体がやわらかな雰囲気になり、来客にも褒められます」と喜ばれました。

また、和室を完全にリフォームする際には55mm以上の厚さの琉球畳を使うことが多いです。この場合、しっかりと床を支える構造になるため、重厚感があり、高級感も引き立ちます。ただしこの辺は私の考え方も多少入っています。職人さんにより意見が違う事もご留意ください。

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■フローリングに合わせる畳の厚さは何mmが最適?

フローリングの上に畳を敷く場合、厚さが重要なポイントになります。この章では、フローリングに最適な畳の厚さや、設置時の注意点について解説します。また、私が実際に施工した際の事例を交えながら、最適な選び方をご紹介します。


・畳の厚さが変わると何が変わる?快適性と施工のポイント

フローリングに畳を敷く場合、厚さ15mmから30mmの薄い畳が一般的です。この厚さは段差を作らず、フローリングの美観を損なわないため、リビングやダイニングでも違和感なく馴染みます。また、軽量で持ち運びや設置がしやすい点もメリットです。

一方で、厚い畳を選ぶと、フローリングに直接敷く場合に段差が気になることがあります。そのため、厚い畳を使用する場合は専用の敷台を設置することが多いです。具体的には、厚さ55mmの畳をフローリングに敷いた例では、家具の配置を調整して快適に使用できるように工夫しました。


・実際にフローリングに敷いた薄い畳の事例/私の体験談

先日、フローリングのリビングに畳を敷きたいというご依頼を受けました。お客様は「洋室に和の要素を加えたいが、完全に和室にするのは難しい」と悩んでいました。そこで厚さ15mmの置き畳タイプを提案。施工後は、段差もなくスムーズに移動できる仕上がりとなり、「フローリングと畳が一体感を持って馴染んでいる」と大変喜ばれました。

また、バリアフリーを意識しているご家庭では、薄い畳を使用することで安全性を確保しつつ、畳特有の柔らかさもプラス。軽量なので掃除や模様替えの際も便利です。このように、フローリングに合わせた薄い畳は、機能性とデザイン性の両立が可能です。


実際に畳の厚さを測る畳の道具『くわい』



この様にして横にスライドして軽く動くくらいの厚さが畳の厚み


■畳の厚さを測る方法と確認ポイント

畳の厚さを正確に知ることは、適切な選び方や設置の際の参考になります。この章では、畳の厚さを測る簡単な方法や、確認時に注意すべきポイントについてご紹介します。また、職人としての経験から、現場で役立つコツもお伝えします。


・畳の厚さを測る簡単な手順/家庭でもできる方法を解説

畳の厚さを測るのは意外と簡単です。一般的にはメジャーやスケールを使って測定できます。畳の表面から裏面までを直線的に測るだけなので、道具さえあれば誰でも確認可能です。

測定する際には、畳の縁に近い部分ではなく、中心付近で測るのがおすすめです。なぜなら、縁部分は構造上、若干薄く作られている場合があるからです。具体的には、厚さ55mmの畳を測った際、縁では約53mm、中心で54.8mmと微妙な差が出ることが多いです。


・私が現場で使う厚さ測定のコツとチェックリスト

職人として現場で畳の厚さを測るときは、正確な測定のために以下の手順を意識しています。

  1. 畳を持ち上げてみる
     まず、目視と手触りで畳の状態を確認します。特に、古い畳は経年変化で厚さが変わっていることがあるため、この段階で柔らかさや反り具合もチェックします。

  2. 定規や専用のスケールを使う
     職人用のスケールを使用することで、ミリ単位で正確な厚さが分かります。自宅で測る場合は、スチール製のメジャーでも十分です。

  3. 複数箇所を測定する
     一箇所だけではなく、畳の中央・四隅を測ることで全体の平均厚さを把握できます。特に、フローリングと組み合わせる場合は段差を防ぐため、この方法が役立ちます。

私が過去に手がけた施工では、厚さ55mmの畳を再確認したところ、長年の使用で厚さが50mmまで減っていたケースがありました。これにより、厚みの調整を施した畳に張り替えることができ、「見た目も使い心地も新品同様」と大変喜ばれました。

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■畳の厚さが15mmのメリットと選び方のコツ

近年、薄型の畳が注目されています。その中でも、厚さ15mmの畳は使いやすさとデザイン性で人気を集めています。この章では、厚さ15mmの畳の具体的なメリットや、どんなシーンで最適なのかを解説します。


・薄い畳で15mmを選ぶ理由/軽量で便利な点を紹介

厚さ15mmの畳は、置き畳やフローリングとの組み合わせで特に活躍します。その理由は、何といっても軽量で扱いやすい点です。例えば、畳1枚の重さが軽いため、掃除や模様替えが簡単です。また、部屋の雰囲気を手軽に変えられる点も魅力的です。

さらに、厚さ15mmの畳はフローリングに直接敷けるため、床の傷を防ぎつつクッション性も追加できます。実際に、私の工房でお客様に提案した際、「一部屋だけ和の雰囲気を楽しみたい」というご要望に応えられました。結果、薄型であることがフレキシブルな使い方を可能にし、大変満足いただきました。


・私が提案した15mmの畳で喜ばれたお客様のエピソード

あるご家庭では、リビングの一角を子どもの遊びスペースにしたいとの相談を受けました。この場合、高い段差を作りたくないという条件がありましたので、厚さ15mmの畳を提案しました。子どもが安全に遊べるだけでなく、移動が簡単で掃除も楽になり、「見た目もスッキリしていてとても満足しています」と嬉しい感想をいただきました。

また、別の事例では、季節ごとに部屋のインテリアを変えたいという方に薄型畳を提案しました。夏場は涼しげな雰囲気、冬場は暖かみを演出することで、同じ空間でも異なる季節感を楽しんでいただけました。厚さ15mmという選択肢があったからこそ実現できた事例です。


この章では、厚さ15mmの畳の魅力や具体的な活用事例を紹介しました。手軽に取り入れやすく、使い方次第で大きな満足感を得られる薄型畳。生活スタイルに合わせた選び方で、和の空間をより楽しく活用してみてはいかがでしょうか!

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■畳の厚さを選ぶポイント/薄い畳と厚い畳を比較した総括

畳の厚さを選ぶ際には、それぞれの特徴をしっかり理解することが大切です。この章では、薄い畳と厚い畳の違いを振り返りつつ、最適な選択肢を見つけるポイントをお伝えします。最後に、私の職人としての視点から、畳選びのアドバイスもまとめました。


・畳の厚さによる快適性と用途の違いを振り返り

厚い畳は、耐久性や断熱性に優れ、重厚感のある和室を演出したい場合に最適です。一方、薄い畳は軽量で扱いやすく、フローリングとの相性も良いため、現代的な空間づくりに向いています。

具体的には、日常的に使用する和室や、座敷としての使用を目的とする場合には厚い畳が適しています。一方、リビングや子ども部屋の一部に和の雰囲気を取り入れたい場合には、薄い畳が便利です。このように、使い方や目的によって選び方が変わるのが畳の面白いところです。


・あなたの家庭に合う最適な厚さの畳とは?

家庭ごとに求める用途やデザインは異なります。たとえば、小さなお子さんがいる家庭では薄い畳のクッション性や軽さが喜ばれるでしょう。一方で、伝統的な和室を維持したいという方には、厚い畳の重厚感がピッタリです。

私の経験では、フローリングと畳を組み合わせたいという相談が年々増えています。その際には、置き畳のような薄い畳を提案し、手軽に和の雰囲気を楽しんでいただくことが多いです。一方で、床の高さや隣接する部屋との調整が必要な場合には厚い畳を選び、違和感のない仕上がりを目指します。


・職人としての視点からおすすめしたい選び方と最後のアドバイス

職人として大切だと感じるのは、「家族の生活スタイルや部屋の用途を考えること」です。畳は見た目だけでなく、使い心地や耐久性に大きく影響します。畳の厚さによって得られる効果をしっかり理解し、必要に応じて専門家の意見を取り入れるのがおすすめです。

最後に、畳を選ぶ際には、デザイン性だけでなく実用性も重視してください。畳の厚さによる違いを知り、あなたの家庭に合った最適な一枚を選ぶことで、より快適で素敵な空間を作ることができます!

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■畳の厚さ何mmが家庭に合う?薄い畳と厚い畳の違いと耐久性を比較の総括

✅ 畳の厚さは、家庭の用途や生活スタイルによって最適な選択が変わる。
✅ 厚い畳は和室らしい雰囲気と耐久性を兼ね備え、伝統的な部屋に最適。
✅ 薄い畳はモダンな部屋やフローリングとの相性が良く、現代的な用途に便利。
✅ 一般的な畳の厚さは55mmから60mmだが、薄い畳は15mmから30mmも選ばれる。
✅ 琉球畳はデザイン性が高く、縁なしで部屋を広く見せる効果がある。
✅ 畳の厚さを変えるだけで、部屋全体の雰囲気が大きく変わる。
✅ フローリングには薄い畳が段差を作らず安全性も高い。
✅ 畳の厚さが薄いと軽量で取り扱いやすいが、耐久性はやや劣る。
✅ 厚い畳は断熱性や防音性に優れ、快適な使い心地を提供する。
✅ 15mmの薄い畳は置き畳としてフローリングにも最適。
✅ 畳の厚さを測る際は複数箇所で測定し、正確な数値を把握する。
✅ 家族構成や生活環境を考慮した厚さの選び方が満足度を高める。
✅ 畳の価格と耐久性は厚さに影響されるため、バランスを考えるのが大切。
✅ 専門家の意見を参考にすることで、最適な畳選びが可能になる。
✅ 畳の厚さによって、和の空間づくりの可能性が広がる。



【執筆者】前田畳店 代表 前田昌俊 ・岩手県盛岡市で60年以上続き地元の皆様に愛され続けている 前田畳店の二代目店主 ・畳、襖、障子、壁紙、網戸の張り替えと襖紙販売店『和紙屋』代表 ・現在登録者6000人の襖系Youtuber ・畳技能士資格、畳職人指導員資格と壁装技能資格を保有 ・『お客様への真心』が仕事の原点。これからもその信念を大切に貫く51歳


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