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ガチキング決定戦から環境を分析する

ルール別・4部門に分かれて行われたガチキング決定戦ですが、決勝トーナメントに出場したプレイヤーの使用武器から環境を分析してみようと試みました。

対抗戦環境であること、ステージ制限の影響があること、各部門上位8チームのみの集計であること、別に筆者は強くないことに留意してください。

集計方法:
まずは4部門別に『プレイヤーごとの武器の使用率』を集計します。例えばアサリのちょこぺろさんは5試合出場したうちボトルを4試合・プライムを1試合に出したので、ボトル80%・プライム20%とします。
それらを武器ごとに全員分合算したのちに、チーム数で割ることによって計算した『1チームあたりの採用率』を%で表記します。

※勝ち進んで出場試合数が増えても使用率は上がりません

総合集計

エリアでの偏り

■鉛筆(R-PEN) - 36%
鉛筆といえばリッターに次いで2番目に長い射程・強力な塗り・エナスタ持ちという性能で『Splatoon3の根幹を担う武器』のイメージでした。実際にエリアにおいては脅威の使用率78%を誇り、これは1試合あたり各チームに8割弱くらいは鉛筆が編成されていたということを意味します。
一方エリア以外では決してずば抜けて高い使用率とは言えない結果でした。

■バケツ - 32%
エリアでのバケツ使用率は異常です。エリアに限っては77%と鉛筆と同じぐらい編成されていましたが、他ルールではそこそこの使用率に留まります。スシコラがエリアでのみ2名に使われていたことから、エリアでは特にトルネードが重要視された可能性が考えられます。

■黒ZAP - 41%
エリア以外で使用率が高かったのは黒ZAPです。ヤグラ55%・ホコ60%・アサリ49%と各ルールでの使用率1位を席巻する結果となりました。その一方でエリアでは黒ZAPの使用者は0名という極端な結果となりました。

■ボトルガイザー - 27%
ボトルも黒ZAPと同様のパターンです。ヤグラ42%・ホコ38%・アサリ27%とそれぞれ2位-2位-3位の使用率でしたが、エリアでは使用者0名でした。


  • エリアでは鉛筆とバケツの使用率が77%以上と極端に高く、逆に他ルールで使用率の高い黒ZAPとボトルは0%と大きな偏りが見られました。

  • スプラトゥーンの環境をエリア前提で語るのはだいぶ偏った話になって良くないかもしれません。



スペシャル別

■エナジースタンド - 108%
エナスタの採用率は脅威の108%を誇り、これは1チーム1枚以上エナスタが入っていることを意味します。実際に全試合を通してエナスタ抜きの編成は1つもありませんでした。同時に、エナスタ2枚編成は少なめだったこともわかります。

  • イグザミナー - 27%
    イグザミナーは鉛筆同様にエナスタ持ちの長射程という点で存在感がありました。エリアにおいては鉛筆なしチームの全てでイグザミナーがその枠を担い(22%)、他はヤグラ21%・ホコ33%(3位)・アサリ33%(2位)と高い位置につけました。

  • エナスタ枠は鉛筆と黒ZAP、イグザミナーの三強状態でした。

■ウルトラショット - 55%
中身はほとんどボトルとスシ(20%)で、残りはカロデコ(4%)スクネオ(4%)キャンソレ(2%)がいました。ウルショは全ルール平均して5~6割は採用されていました。
スシはヤグラとアサリでは7%台・ホコとエリアでは21%/43%と、メイン強化アプデの前後で大きく使用率が変化していました。

■カニタンク - 48.2%
中身はシャーカーが最も多く(20%)、次点でマニュ(15%)ジムヒュー(10%)プライム(2%)でした。
カニはホコでは少し使用率が低め(28%)でしたが、他ルールではウルショ同様に5~6割程度採用される環境SPでした。

■キューインキ - 25.2%
全体で見れば突出した数字ではありませんが(Xマッチよりは圧倒的に使用率高いけど)、ホコに限れば使用率50%とエナスタ・ウルショに次ぐ位置につけました。実際に試合内でもキューインキでホコを進める場面が何度か見られました。


  • エナスタは必須枠ではあるものの2枚積みすることは少なく、次いでウルショとカニの2大巨頭といった様相でした。

  • ルール特化型ではエリアのトルネード・ホコのキューインキが目立ちました。エリアでのバリア・ヤグラやアサリでのメガホンも多めでした。

  • ガチキング4部門のトーナメントを通して『デコイチラシ・ウルトラチャクチ・マルチミサイル』は一度も使用されませんでした。



その他

マイチェン合算
(片側しか使われなかった武器は武器名そのまま)

■ラピエリ/エリデコ - 16.0%/12.3%
■ジムワイパー/ジムヒュー - 13.3%/10.9%

どちらも全ルールでマイチェンの両方がバランスよく使われており、マイチェンを合算した際の総合使用率では4位と7位につけています。
特にヤグラでのラピエリ系統合計60%でヤグラ内1位でした。

■フルイドV/フルイドVカスタム - 4.7%/2.1%
こちらは3名のプレイヤーがホコでのみ使用していました。マイチェン合算時のホコでの使用率は27%となりホコ内4番目です。3名中1名は対物ギア・2名はステジャンを採用していました。



今回はガチキング4部門・全69試合の編成を集計し分析しました。特にエリアでの採用武器の偏りが印象的で、対抗戦環境におけるエリアというルールの特異性を感じられました。

長射程武器の配分という観点ではエリアは鉛筆が圧倒的に多く、他ルールではエナスタ枠をZAPに任せてラピエリやジム・ボトル辺りが担う編成が多い印象でした。またザミナーも全ルールで安定した使用率があり印象的でした。

攻撃の観点で見るとウルショ・カニは明確に多めの環境で、これらのメタであるバリアの使用率を大きく上回っていました。ウルショに関してはスシ強化アプデの影響も大きかった気がしますが、カニはメインの選択肢も広く安定して強かったイメージです。
一方で編成が完全に一色に染まっているわけでもなく、使用率1桁台の武器が31種類・これらの使用率を合計すると89%(各チーム1枚程度これらの武器が入る計算)になるなど各チームの特色も十分に感じられる環境でした。

最後に改めて、この集計はガチキング決定戦の決勝トーナメントという最上位・対抗戦環境・ステージ等さまざまな影響がある中での集計結果ということに留意するようお願いします。


追記

グランドファイナルについては上記とは別個で集計しました。

黄色で示している武器は各部門戦から通して初登場となった武器です。かめちゃん選手のデュアカスによってSPのデコイチラシは初めて使用されました。
他の選手においても各部門戦ではピックされなかった武器を使用しているシーンが数多く見られました。グランドファイナル出場者のうち各部門戦から使用武器が1種類のみであった選手はのぶなが選手(鉛筆)・シューマ選手(シャーカー)の2名だけでした。

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