NIKE ZOOM FLY 6 試し履き
まえがき
ナイキのトレーニング/レースシューズとして定番のズームフライ。
しばらくモデルチェンジしていなかった(5の登場が2022年夏)だったが、いよいよ新型のZOOM FLY 6がリリースされた。
すでに一部店舗では先行発売されているが、今回はSTEP SPORTS TOKYO FLAGSHIP STOREさんのイベントで試し履きする機会を頂けたのでレビューしていこうと思う。
詳しいスペックとかは公式サイトや各販売店、インフルエンサーの方がとっくに書いてくださっているので割愛。。
筆者の情報(2024年10月時点)
34歳男性 身長172㎝ 体重57㎏
フルマラソンの自己ベストは2時間43分
故障明けであまり走れていない
ZOOM FLYシリーズは3と5を使用したことがある
参加したイベントについて
STEP SPORTS TOKYO FLAGSHIP STOREさんが最近TKD PROJECTのよしきさんとコラボして"TKDプロジェクト よしきさんと一緒に、フルマラソンベスト更新しよう!"というランニングイベントを開催している。
よしきさんとは年齢もマラソンのベストも近いので、いい練習になりそうだと思って都合のつくときは参加することにしている。
日によっては最新のシューズのサンプル貸し出しをしてもらえることもあり、そしてなんと無料。
今回は最新も最新、何ならステップさんでは発売前のZOOM FLY 6を借りられるということで、以前使用していたZOOM FLY 3(以下、3)や今使用しているZOOM FLY 5(以下、5)との違いを確かめようと参加したのだ。
本編
ご対面、足入れ
約束の時間に店舗に行くと、渡されたのはなんと新品の箱。開けてみるとピカピカの靴、タグまで付いている。
まさかまさか、本当の新品を貸してもらえることになった。いいんでしょうか。
早速履いてみる。サイズ感はほかの靴と同じで大丈夫(大抵のシューズは27.0㎝で今回も27.0cm)。幅も極端に広いとか狭いとかはなく、標準的。
アッパーは前作よりソフトなメッシュになっている。表面はVaporweaveみたいな素材で覆われた二重構造で、3に近い感触。シュータンは薄い素材にちょっとだけクッションが入っている。本当のレーシングシューズよりも足への当たりは柔らかいと思う。優しいとも緩いとも言える。
靴紐はちょっと滑る素材なので結び方には気を付けた方がよさそう。
歩く、ジョグをする
立ち上がって歩いてみると、クッションの厚さと柔らかさが結構強く主張してくる。ここは5とあまり変わらないように感じた。あと、5で気になっていた平滑な床で中足部の窪みが吸盤みたいになる現象は無くなっていた(5ユーザーに伝われ)。
かなりワイドな接地面を持っていた5と比べると、特に踵側のソール幅や接地面積が狭くなっている。でも特に気になるほどではない。3は全体にソールが狭くて不安定に感じるほどだったが、その間のいいバランスをとってきたなと感じる。
スタート前に集合写真を撮って、まずは皇居までゆっくりジョグ。ガチのレーシングシューズはゆっくり走るとぐらついてしまうものも多いが、さすがそこはミドルグレードということでキロ6ペースでも特に問題はない。サブフォー狙いぐらいのランナーでも普通に履けると思うが、これである必要があるかと言えば…?。
カーボンプレートが入っていてソールがほとんど曲がらないので、タイム問わずこういうシューズの走らせ方は練習しておく必要がありそう・・・
本メニュー
体操やワークで可動域をしっかり広げてから班分けをしてメニューに入る。
今回の本メニューは「ファルトレク」と説明されたが、簡単に言えば秒数指定でのインターバルトレーニング。
80秒ファスト+60秒スローを8セット行う。私が入った速い設定の班はファストの部分で400m前後(キロ3分20ぐらい)を目指す。故障明けでスピード練習自体が久々だが、恐らく余裕を持ってこなせるはずの内容なのでシューズレビューにはうってつけだ。
1本目は少しゆっくり目に入ったので、できるだけダッシュではなく長距離の動きで走れるよう意識する。ペースを上げたときは5と比較すると明らかに足が回しやすい。5は正直このペースで走るのはあまり気が進まなかったので、これは大きな変化だと思う。シューズ自体の軽さと接地面の狭さの相乗効果か?
クッションの柔らかさから反発も少し鈍いのでは?と思っていたが、全然そんなことはなく最近の厚底レーシングシューズに慣れている人ならほとんど同じような感覚で走れるはず。ちょっと前のアシックスみたいな固めのソールが好きだと多少違和感があるかも。
間の60秒スローはキロ6分半程度の本当にスロー。アップの時にも感じたが、正直このペースならもっと適したシューズがあると思う。インフィニティランとかもっと接地面の広いやつ。ずっとゆっくり走るならこのシューズじゃない。
2本目以降もリラックスを心がけながらいろいろと接地を試してみる。踵後端のソールが切り上げられているおかげか、ヒールから入っても引っかかる感触はないのであまりフォームは選ばなそう。私はレースペースでは中足部から、ジョグだともう少し踵寄りで接地している、はず。
ただし(厚底シューズ全般そうだけど)、速いペースのまま急コーナーを曲がるときにはさすがにヨレるので要注意。私の場合、急コーナーは必ず前足部から接地して足首に負担がいかないように意識している(裸足で走っている時のイメージ)。
そのまま安定して8本目まで完遂してメニュー終了。多分あと8本ぐらい行けそうな余裕度で終えられたのはきっとシューズのおかげ。
クールダウン
帰りもゆっくり喋りながらダウンジョグ。
厚みのわりには安定しているので、そこまで緊張感を持たなくても走れる。
が、別にこのペースならもっと適し(略)
こういう練習会に遠方から参加することを考えると、本メニューとアップ・ダウン全部一足でこなせるのは単純に便利だと思う。
お店では他のシューズも見比べながらしばし談笑。
スタッフさんやよしきさん、他の参加者さんと交流して解散した。
まとめ
良かった点
5より大幅に軽い
クッションが柔らかい、気持ちいい
適度な接地面の広さ
性能のわりに安い(定価18,700円)
気になった点
アッパーや靴紐のホールド感が少し弱い
公認外の厚み(踵部42mm?)
(今のところ)幅が選べない
コメント
自分がレースで使うか?と言われると微妙だが、速いペースでのロングランや長めのインターバルなどではかなり使い勝手が良さそう。レースシューズより安くて耐久性が高いし、それでいてプレート入りの厚いフォームを潰して走る練習はしっかりできる。
自分にとっては厚底レーシングシューズを持っていることが前提でのトレーニングシューズだと思う。
恐らくサブ3.5前後の人にとっては純粋なレーシングシューズに、サブ4狙いの人だと"短めの距離からチャレンジしてみる"という感覚になりそう。
今のところワイドバージョンが無いので、幅広の人にとってはどうだろうか。そのうちワイドバージョンも発売されるのかな。
あと、多分ものすごい数が売れるはずなので、どんどん新色を出してもらわないと練習会とかレースで被りまくりそう(今アシックス・マジックスピード4のイエローカラーで起きている現象)。
2万円弱の厚底カーボンシューズという激戦区、どのくらいのシェアを取ってくるのか楽しみだ。
履いたよ!買ったよ!という方の感想もぜひ読んでみたい。
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