歴史的大敗の記録
2023年6月4日(日)
世田谷区代表チームの世田谷アンビシャスは第9回東京都女子中学軟式野球大会(エリエールトーナメント)に挑んだ。
対戦相手は過去8回大会で7度の優勝を誇る優勝候補の三鷹W(三鷹市代表)。全国大会常連の強豪チームだ。
一方の世田谷アンビシャスは4年目の出場で、この大会ではまだ1勝もした事がない。
世田谷区軟式野球連盟が運営していた世田谷フラワーズ時代から数えてもまだ勝ち星はない。
選手の人数もギリギリで、世田谷の中学野球部に所属する女子選手たちにも声をかけ登録していたので、この日がチーム初合流の選手もいた。
長い守備の時間
試合に出ている9人中6人が1年生というチーム状況の中、選手たちは意外と緊張する素振りもなく試合が始まった。
何なら、「私たち勝てるわよ。」といった雰囲気さえ醸し出していた(大物の予感w)。
ん?
んんっ?!
3回は0点に抑える(画像なし)。
んんんっ?!!
色々とどーなってんだ?!
感情が追いつかなかった(汗)
懸命に打球を追っている選手たちを見て、「何とかアウトを取ってくれ」と願う事しかできない自分がもどかしかった。
男子の甲子園予選で122−0という試合があったのは覚えているだろうか。
これに匹敵する試合だったのではないか。
これは、経験した者にしか分からない感覚だけど、「終わりが見えない」とはこの事だなと。
ポジションを替えまくったけど、どこにどう置いてもアウトが取れない。
一つのアウトを取るのがこんなにも難しいのかと。
強い気持ちを感じた
実は試合前ミーティングで一つだけ決め事を作っていた。
「どんな展開になっても絶対に最後まで諦めずに戦おう!」
試合中、選手たちは誰一人として下を向く者はいなかった。
「みんなで声を出していこう!」
「相手に向かっていこう!」
最後まで選手たちを鼓舞し続けた。
試合が終わった時に、『こんな試合をして恥ずかしい』という気持ちは一切なかった。
むしろ、よく最後まで前を向いて戦ってくれたなと。
世田谷を背負って戦ってくれた選手たちが誇らしかった。
本当は選手たちが一番悔しいだろうし辛かっただろう。
「よく最後まで頑張った!」
と選手たちに伝えた。
そして、「必ず来年リベンジするぞ!」
と選手たちと誓い合った。
「このままではダメだから、本気で練習を頑張ろう!」
「辛かったり大変なことも多いけど、1年通して頑張り続けること。
そうしたら結果も付いてくるから、みんなで頑張ろう!」
こうした経験をした時が成長する時。
1年生主体の肝が座った選手が多いチーム。
なぜか、『この選手たちならやってくれる。』そう思えた。
不思議な感覚
試合が終わって泣き崩れている選手もいたけど、それ以上に、満足そうな顔をしている選手が多かった事に驚いた。
特に、中学野球部から初参加してくれた3名は、女子だけでやる野球が初めてで、「すっごく楽しかったです!!」と笑顔で伝えてくれた。
その内2人の3年生は、「高校でも野球を続けたいと思いました!」とまで言ってくれて、こんな大差で負けて本当なら野球が嫌いになっちゃうんじゃないかと心配していたけど、意外すぎる言葉に逆に救われた。
女子野球の普及の観点で見ると、こうして一人でも多くの選手が野球を続けられる環境を作るというのも俺の使命だなと。
ただチームを強くしていけば良いわけではなく、野球するのが大好きな選手を世田谷からたくさん輩出していきたい。
過去と未来と
実は世田谷は中学チームの強化が遅れていて、今までも大会に出ては散々悔しい思いをしてきた。
だけど、まずは出続けることが大事。
悔しい思いをしても絶対に逃げない。
必ず明るい未来は来る。
それまでコツコツと頑張るしかない。
解決策は分かっていたので、昨年から世田谷の女子学童チームもアンビシャスに任せてもらった。
世田谷区軟式野球連盟のバックアップもあり、昨年の6年生から中学チームに5人上がってきた。
ジュニアの選手たちもみんなアンビシャスが好きでいてくれる。
来年もたくさん上がってきてくれると確信している。
世田谷の女子野球環境は本当に良いので、人数が揃ってくればもっと良い活動ができ、チームもさらに強化できる。
あと少しの辛抱。
あと少しの我慢。
他の区のチームとしっかり戦えるチームを作る!!
最後に
大差が付いてもなお、手を緩めず全力で最後まで対戦してくださった三鷹Wさん。本当にありがとうございました。
とても良いチームでした。
「世田谷なにしてんだ!」
「もっと頑張れよ!」
そんな愛のあるメッセージだと受け取りました。
一刻も早くチームを立て直します。
もう少しお付き合いください!
世田谷も東京都を代表するチームまで育てます!!!
世田谷アンビシャスの動きにこれからもご注目ください。
チームHP↓↓
https://tokyo-ambitious.spo-sta.com/