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僕と同じ身長の蛸と戦う
本土は、水産庁漁業取締船や取締航空機がうざい。
自然を自分のモノだと主張するって、どうなの⁉
土地の様に、その領海を買ったのかい!?!
って言う、漁業権と言うおごり高ぶった権利は置いといて、
沖縄はいいよ。
漁業権までも空気と人同様、ゆるやかで優しい。
自分で獲って食べるぐらい構わないさぁ
というスタンス。
何なら、漁師と仲良くなって一緒に漁もさせてくれる。
まぁ、追い込み漁で、犬のように使われるんだけどねww
ボートでカツオドリの群れを追いかけて、その下にいるカツオを一本釣りして、船の上でさばいて食べるのは最高だった(*´∀`)つ
僕の通った民宿は、その辺りで一番大きかった網元だ。
宿泊客へのサービスイベントとして、タコ漁を始め、スキンダイビングやナイトダイビングに連れて行ってくれる。
基本、漁がメインだw
先ずはサザエから。
素人は、目の前にいるサザエが見えない。
指で指しても分からない。
サザエ目になれ!と言われる。(僕もそうだった)
慣れると、3メートル下のサザエも分かるようになる。
海人レベル2は、タコ。
日中に獲れるからだ。
比較的、簡単。
見つけられるかどうかが鍵になる。
レベル3は、伊勢海老だ。
昔は1メートルを越える大物がいたらしい。
僕が見たのは、最大で50センチだった。
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そして素人が達成できる高難度レベル4ステージが、イカだ。
大きな甲イカに銛をぶち込むには、かなりの精度が必要だ。
何しろ、甲が硬いのなんのって。
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と、海人レベルの話はいいとして、タコ漁の話。
「おい、行くぞ!」
と、民宿のオヤジに連れて行かれたところが、引き潮の時だけ現れる円形珊瑚群。
もうね、海のお花畑やぁ🌸(*´∀`)つ
と、見とれてはいられない。
「タコが獲れなかったら、今晩は、晩飯は抜きさぁ」
と、言われてるから(ノД`)
先ず、タコの巣を見つける。
タコは、巣に猫の額ほどの庭を持っており、そこに、食べかすである貝殻などが捨てられている。
先ず庭を見つけたら、横の穴を覗く。
浅い穴なら、タコと目が合うはずだ。
このタコと目が合うという表現は、大袈裟や比喩ではなく、本当に合うのだ。
そのことについては、後程、体験談を書くつもりだ。
タコを見れなかったら、手にもっている銛で穴の奥をひっかいてみる。
もしいれば、タコが嫌がって出てくる。
滅茶苦茶突いたらタコが傷だらけになるので、下からこそばすようにコチョコチョとやるw
タコは嫌がって、笑いながら出てくる。(これは嘘w)
出てきたら、目と目の真ん中を一発で仕留める。
脳の位置が、大体そこにあるはずだから。
慣れてくると、銛は追い出すように使うだけで、あとは素手で捕まえる。
ただし、もたもたしていると、吸い付かれて、腕や身体にタコの吸盤の跡が残る(゚Д゚;)
獲り方は、こうだ。
先ず素早くタコのエラに、両手の指を入れる。
そして、これも素早く、ひっくり返す。
これが意外に、硬いので力がいる。
ひっくり返って、白い面が見えたらこっちのモノ。
ゆっくり脳を取っちゃぇ。
するとあら不思議、吸い付いていた吸盤が外れ、だらりと伸びる。
カメレオンの様に、激しく色を変え始める。
しかし、死にはしない。
新鮮さを保つ最もいい方法だ。
魚の網籠を持っていればいいけど、銛に突き刺していつまでも海にいると、思わぬハプニングに見舞われる。
僕の場合、急に重くなったので振り返ると、ウツボがタコの足にかぶりついていたんだww
一本くれてやったけどw
夜は鮫も来るから気を付けてね。
注意して欲しいのは、タコの歯。
まるでシャッターのようなスライド式の鋭い歯が足の中央に付いており、割り箸を突っ込むと砕いてしまうほど(゚∀゚;)
よく無防備にもタコを片手で下から持ち上げているのを見るけど、ドキドキする。
持つときは、えらに指をひっかけて持つようにしましょう。
それと、ヒョウ柄の可愛い小さなタコを見かけたら、一目散に逃げだしましょう!
豹紋ダコと言って、猛毒の持ち主。
足の先の針でチクッとやられると、確実に死ねます👼
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で、僕が、僕と同じ身長のタコと格闘した時の話。
僕たちは、いつものように浜から水路を通ってサンゴ礁の端に来ていた。
僕たちと言うのは、宿の客たちを引き連れているから。
その時は、10人ぐらいだったと思う。
サンゴ礁の端は、光も底に届かない暗闇の世界。
美しい珊瑚の崖に立っているような気分だ。
最初に見た時は、本当に怖かった。
その辺りに猫鮫の巣もあると聞いていたので尚更。ガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル
崖から飛び込むようなつもりで泳ぎだすと、慌てて戻ってしまう始末w
大丈夫、みんな体験するからw
サンゴ礁の端で遊び終わり、みんなを率いて帰ろうとした時、
僕は、珊瑚の穴から外を覗いている目と目が合ったんだ。
ギョッとした!@@;
すると向こうもギョッとしていた!
いやいやいや、本当なんだって。
本当に目が合って、お互いに驚いていたんだ。
大きな目だった。
まるで人間のような大きな・・・・。
僕は目が合った瞬間、視線を逸らした。
珊瑚までの距離50センチ。
そのまま知らない振りして、タコのいる穴の上を静かに通り過ぎる。
そして離れた所で立ち止まり、後続のダイバーたちに停まるよう手で制した。
残念ながら銛を持っていなかったので、足に付けていたダイビングナイフを取り出し、口にくわえた。
静かに潜り、通り過ぎた反対側からそっと忍び寄る。
足は動かさない。
手でサンゴ持って前進する。
穴が見えた。
咥えていたナイフを手に持ち、大きく息を吸った。
思い切り珊瑚を蹴って、タコの真上まですっと忍び寄る。
タコがハッとして恐怖の色を浮かべたその瞬間、僕は目と目の間を目がけ、ナイフを振り降ろした。
ほんの少しタコが怯んだ隙に、えらに指をかけた。
手にして初めて分かる、タコの大きさ。
まるで人の頭ほどあった。
物凄く硬い。
ちょっとやそっとの力ではひっくり返せない。
タコの足が伸びてきて、僕の腕に絡み始める。
早くしないと、せっかく黒く灼けた肌に、白い吸盤の後が残ってしまう。
よほど大きいのか、引っ張っても出て来ない。
僕は引きずり出すのを諦め、えらを全力で反した。
ぐりん!
次の瞬間、えらは見事にひっくり返り、裏の白い皮膚が見えた。
無防備な脳みそを引き千切った。
それまで遠巻きに見ていた小魚たちが、一斉に脳みそにかぶりつく。
だらりとなったタコを穴から引きずり出す。
僕の顔が海面に出て、僕はその時、呼吸を止め続けていたことを想い出した。
真っ青な空が目に飛び込み、溢れ出すドーパミンでキラキラと輝いた。
やはり狩猟は、本能なのだろうか。
込み上げる歓びに胸が熱くなった。
立ち上がり、タコを持ち上げると、ゆうに僕と同じ身長だった!
172㎝!(゚Д゚;)
民宿のオヤジは、そのタコを受け取り、僕に報酬350円をくれた。
何だろう? この半端な金額は?!
ビールのロング缶の値段だったw
もちろんその夜の夕食は、タコの酢の物、タコの味噌汁、タコの刺身・・・
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僕は潜る時、タンクを付けない。
深い所は光も届かなくて、綺麗な魚や珊瑚も見れない。
色がなくなって、青のモノトーンになるからだ。
でも一番の理由は・・・獲物は、タンクを付けていないから、だw
獲物と命のやり取りをするのだ。
獲物と同じ条件で戦う。
それが最低限の礼儀のような気がするのだ。