鍵のない部屋(27歳貧乏絵描きの住処)その3
深夜のコンビニバイトを終えた朝のことだった。
布団を敷き、寝ようとしていたところに、バイト先で知り合った女の子がやってきた。
18歳の身体の小さな女の子。趣味は読書。
僕と気が合って色々な本の話をした。
彼女は知的で温厚で優しくて・・・若いバイト君たちに人気だった。
僕は眠い目をこすりながら言った。
「どうしたの? 急に」
「だって、シフトが変わって、白石さんと最近会えないんですもん」
「そうか、でもオレ、眠いんだよね」
「分かってます。会いに来ただけですから。寝てくださ