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[思いつき旅情エッセイ] 熊本、美人の産地にして、人情あふるる大地。

としべえさん、こんばんは。 何と、いまは熊本ですが。むかし貧乏旅行していたときに、熊本の阿蘇山近くで見かけた女の人が尽く美人で驚いた思い出があります。美人の産地…という個人的なイメージがあります。あとメロン農家をやっている夫婦にヒッチハイクで拾ってもらって親切にしてもらったり、出水の教師一家には家に泊めてもらって子供と遊んだりしました。懐かしい。あと道訊いたおばあさんが林檎とかおにぎりとか、何でか沢山くれた。そういうわけで、熊本は良いですね。うっかり人間をやめそうな人が沢山出てくる話を書いてしまいましたが「熊本ならば人間らしく生きられそうだ」と都内でやさぐれていると思いもするのですが、やはり住んでみると違ったりもするのでしょうか。現地レポートなど気が向いたらまた書いてもらえるとうれしいです。

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今は名を伏せるが、想像力豊かな、奇想のグロギャグバイオレンスの書き手から、このような返信をいただいた。

なぜ熊本なのか、というと、うちの奥さんの実家が熊本の植木町なのである。

自分でいうのも何だか、奥さんはなかなかの美人である。職場関係で知り合った若い女性の友だちが初めてうちの奥さんを見たとき、「うわ、すごい美人、何であんたみたいな男がこんな可愛いひとと!?」と大げさに驚いていた。

奥さんのお姉さんもかなりの美人である。というか、初めてお会いしたとき、お姉さんはすでに結婚してらっしゃったのだが、「あっ、お姉さんのほうが美人でおれの好み、お友だちになりたいなー」などと、不埒な想いが湧いてしまったほどである。

だから熊本は、たぶん美人の産地に違いない。

ところで、ぼくが個人的に美人の産地と感じるのは、ベトナムのハノイである。もう20年も前の話になるが、まず、お世話になった安宿の娘さんが別嬪(べっぴん)さんだったし、そのとき参加したエスペラントの大会で知り合った大学生がこれまた美形で、しかも気さくで優しい性格の可愛い女の子なので惚れ惚れした。とどめは、路上にゴザを広げて山に積んだスルメイカを売っていた少女で、「お嬢さん、このスルメイカ全部買ってあげよう、いくらになるかね?」と思わずセリフまで考えてしまったくらいである。

次に旅人に取って熊本は、人情味あふれる素晴らしい土地なのかという問題をぜひ検討したいところなのだが、奥さんの実家で未明、音を立てて奥さんを起こしたりしないように鋭意気をつけながら、ふとんの中やや無理な姿勢でこの文章を書いていることもあり、また熊本についてはほぼおくさんの実家につあてしか知らないこともあり、この問題については、また後日改めて一文をものしたいと思うのであるが、気まぐれで物忘れが激しく、思い出したとしても、まあ、そのうちでいいか、などと考えているうちに、この地上で過ごせる時間もあと僅か、などということになるのが想像される我が人生の行く末なので、読者諸氏におかれましては、夢ゆめ期待することなく、各自夢まぼろしの人生をお楽しみいただきながら続編を待ち侘びていただければ、これもヤマトのワビサビの境趣かと存じ上げ申す次第でございまする。

てなわけで、それではみなさん、ナマステジーっ♫

※トップ画像は、熊本に来る前に博多で撮った写真です。

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としべえ@ぷち作家
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