残業について思うこと
新年を機に取り組み始めたこと。これまでの記事でも触れてきたが、英語学習や読書の習慣などいくつかある。note執筆もその一つだ。
新しいことを始めるには、当然それに取り組む時間が必要だ。だが時間は有限だ。水がいっぱいの容器には他のものが入らないのと同様、何かを捨てなければ新たな取り組みを始めることはできない。
時間を確保するためにまずは努力していること。それは残業を減らすことだ。
入社後しばらくは与えられている仕事も少なく、ほぼ毎日定時退社していた。しかししばらくすると先輩の異動が続き、穴埋めとして自分にも多くの仕事が振られるようになった。まだ仕事の進め方もよくわかっていない中で、目の前に現れた膨大な仕事。当然終わるはずもなく、残業をする日が増えた。一年目が終わる頃には、月々の残業時間が課のメンバーで一番多くなってしまっていた。
もちろん、多くの仕事をこなす中で身についたこともたくさんある。経験を元にイレギュラーな要求にもある程度対応できるようになったし、がむしゃらに取り組んできたことで上司や同僚、取引先からも信頼してもらえるようになった。仕事に真摯に向き合っていなければ、経験・技術・信頼・人脈といったものは得られなかっただろう。
しかし、やはり残業が多いことの弊害は各方面に現れた。
帰りが遅くなったことで食生活が乱れ、入社時から十キロ近くも体重が増えた。帰宅してからは疲れて寝るだけの生活となり、趣味に費やす時間が大幅に減少した。ストレスや仕事への不安から夜眠れない日も多かった。そのせいで無気力になり、イライラしやすくなり、判断力が鈍り、ミスも増えた。ミスのリカバリーで更に残業が増えるという悪循環も生まれてしまった。
もちろん周りからも心配された。先輩の助言を受け、上司に相談もした。しかし、状況は改善しなかった。
この時、結局は自分を助けられるのは自分しかいないのだと悟った。
それからは、何故自分の残業が多いのかを考えてみた。その結果、主な理由は二つあると分析した。
一つ目は、残業が癖になってしまっていたことだ。何も、残業が好きになった訳ではない。ただ多くの仕事を抱えた際、無意識に残業を前提に段取りを組んでしまっていた。効率化や優先順位付けよりも、力技で押し切る方に重点を置いてしまったのだ。これでは、終わるものも終わらないのは当然だ。
二つ目は、周囲から悪い意味で便利な存在になってしまったことだ。定時後に確認事項があった際、私に電話すれば会社にいるのですぐに答えが返ってくる。無茶振りにも応えてくれる。故意にしろ無意識にしろ、周りは私をそういう人間と捉え、期待するようになっていたのだ。私もその期待に応えようとし、そのことで自分が評価されていると感じていた。だがそれは良い意味での期待ではなく、便利屋扱いだ。あちこちから仕事が飛んできて、雪だるま式に業務が膨らんでしまう。
そこでまずは、業務の削減・効率化に取り組んだ。Excelを勉強して関数を覚え、それまでの手作業を自動化すること。自分用のフォーマットを作り、問い合わせや資料作成の際の手間を省くこと。メールでは結論を先に述べ、誰が読んでもわかるようにすること。取り組めば改善できる要素はたくさんあった。
次に、周囲の過剰な期待には応えないように努めた。これは意外と難しかった。やり方を間違えて要点を外してしまえば、築いてきた信頼を失い余計な工数を取られてしまうことにもなりかねない。実際に、対応を誤り各方面に迷惑をかけてしまったこともあった。それでも次第に優先順位や要点を見抜くことが、少しずつできるようになった。
そうした努力により、一年前と比べて残業時間を月あたり五時間程度は減らすことができた。単純に残業を減らしただけでなく、無駄を減らしより有意義な仕事に時間を費やすことができるようになった。
だが、プライベートで今年の目標である種々のことをこなすためには、まだまだ時間が必要だ。そのために今年は以下三点に重点を置いて取り組んでいきたい。
一つ目は、マクロを扱えるようになることだ。Excelの関数活用、フォーマット作りにより業務効率は大幅に改善した。今年はさらに一歩踏み込み、マクロを学んでより業務の自動化を進めていきたい。
二つ目は、人に仕事を振ることだ。私は昔から人に頼み事をするのが苦手で、自分で仕事を抱え込んでしまうことが多い。だが自分一人でできることは限られている。少しずつでも周囲に協力を求めることを覚えていきたい。
三つ目は、客先や他部署からの要求の真意を見抜く目を養うことだ。一生懸命仕上げた仕事が、依頼主の意図とは違うものであることほど馬鹿げたものはない。その作業時間は無駄になってしまうし、修正にもさらに時間を要してしまう。そうした無駄を避けるために、相手の意図や隠れたニーズを汲み取り、場合によっては直接確認をするようにしていきたい。
上記三点を中心に取り組むことで昨年比で残業時間を半分にまで減らし、プライベートを充実させていきたい。