石見銀山のこと
私が石見銀山に興味を持ったのは、10数年前。
その頃、日本政策投資銀行の研究員だった藻谷浩介さんが、
「大森町は、人口わずか500人ほどのまち。そこに群言堂という会社がある。暮らしをデザインするアパレルメーカー。そこに、都会から志高い若者が集まっている」
とおっしゃっていた。
その話を聞いてから、石見銀山に興味を持って、群言堂の社長である松場登美さんの講演会が近場を行われていたので聞きに行ったのが最初だ。
暮らしから生み出すデザイン、古民家再生の話、町民全員で撮影する集合写真。
講演を聞いて、また、あとで書籍を読んで、大森町の豊かな暮らしが頭の中で広がっていった。
いつかは、石見銀山へ!と募る思いはありながら、未だに行けないままだ。
行くなら1泊ではなく、2泊もしくは3泊はしたい。
まちなみはもちろんのこと、群言堂の見学もできたらしたいし、松場さんにも会ってみたい。
そして、泊りは他郷阿部家で。
誰かと行くことも考えたけれど、石見銀山はひとり旅がいいかなと思っている。
じっくり噛みしめて味わう旅の方がいいんじゃないだろうか。
大森町の暮らしには、経済的な豊かさとはまたひと味違う豊かさがあるような気がして仕方がない。
まじめな話をすると、人口減少が早くから始まっているいわゆる田舎のまちが何かおもしろいことになっていたら、日本の未来は明るいはずだ!と割と本気で思っている。
今、ウォッチしなければいけないのは、東京でも大阪でもなく、こうした田舎のまちだと思う。