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書籍「日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか」を読んで

タイトル
日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか

著者
内山節(うちやまたかし)

著書の内容紹介(本文より)
かつては、日本のキツネが暮らしている地域では、人がキツネにだまされたという話は日常のごくありふれたもののひとつだった。それもそんなに昔の話ではない。
キツネに悪さをされた。キツネに化かされた。そういった話は、今から50年くらい前の20世紀半ばまでは、特に珍しいものではなかった。
・・・ところが1965年ごろを境にして、日本の社会からキツネにだまされたという話が発生しなくなってしまうのである。一体どうして。本書の関心はここからはじまる。そのことを通して、歴史学ではなく、歴史哲学とは何かを考えてみようというのが、本書の試みである。



読後に私が考えたこと

私は、読みながら「キツネ」を「神様」だと思いながら読みました。
私の住むまちで、川沿いに「水神」の碑があります。昔、大雨で川が氾濫したときに、神の怒りと感じた住民たちが、どうか今後は怒りを鎮めてくださいと願いを込めて作ったものだと思われます。
また、山そのものを神様を崇めて、山の上の神社が鎮座していることろは、全国いろんなところで見られます。
昔は、自然に対する畏怖の念があった。人間の手ではどうすることもできないものがあるものだということを、皮膚感覚で持っていた。でも、科学が発達してきた中で、だんだんと自然への畏怖の念が薄れていった。
そうしたことが、キツネにだまされなくなったといったことに表れているのではないだろうかと考えました。
今日でも、災害や疫病は起こっています。
自然を感じることが、今一度必要なときなのかもしれません。


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