WORLD HAPPINESS~高橋幸宏さん達が目指したもの~

高橋幸宏さんが亡くなって、もう半年、後を追うように坂本龍一さんが亡くなってもう4か月が過ぎました。YMOと出会えたことは本当に幸せでしたし、決して大袈裟はなく、音楽のみならず、生きて行く上での指標となった方達でした。もちろん今もです。きっとそれは私に限らず、多くの方も同様かと思います。

あらためてYMOの偉業について語るまでもないかとは思いますが、2000年代に入っての最大の功績を一つ挙げるとするならば、「WORLD HAPPINESS」という東京・夢の島で開催された夏の野外音楽フェスティバル、通称夏フェスの開催であったと思います。

厳密に言えばYMOというより、幸宏さんが中心となって企画されたものではあるのですが、YMOの出演・存在は大きかったと思います。

2008年に第1回が開催、幸宏さんとアート・ディレクターであった信藤三雄さんがキュレーターとなって行われました。ちなみに信藤さんも幸宏さんの後を追うように亡くなってしまいました。なお、この「WORLD HAPPINESS」は2008年~2017年まで、1年おいて2019年まで続きましたが、多くの出演者がここ数年で亡くなってしまったのがとても残念です。
幸宏さん、坂本さん、シーナ&ロケッツの鮎川誠さん&シーナ夫妻、小坂忠さん、ムーンライダーズのかしぶち哲郎さんと岡田徹さん、プラスチックスの中西俊夫さん・・皆さん、60歳台~70歳台前半の方達です。人生100年と言われる中、早すぎて残念です。

私は2008年~2017年の10年間、全てを見に行くことが出来ました。2019年のみ青森の八戸での開催でしたので、行くのは断念しましたが、今思えば、無理してでも行っておけば良かったなとも思いました。

YMOでと言えば、第1回2008年はHASYMO名義で、第2回2009年~第5回2012年はYMOとして出演、第6回2013年はスペシャルバント「おそ松くんズ」のメンバーとして3人が揃って出演しています。それ以降、3人での出演はありませんでしたが、幸宏さんは自身のユニット、pupa、THE BEATNIKS、in phase、そしてMETAFIVEとして出演し、大活躍でした。

「WORLD HAPPINESS」その言葉どおり「世界が幸せに」ということでしょうか、音楽をとおして、とてもピースフルなイベントにしたいというのが幸宏さん達の願いだったとは思いますが、2011年に発生した「東日本大震災」でそのことがより明確になったような気がしています。

そしてコロナ禍を経て、ウクライナ-ロシア戦争で世界が分断されてしまった今、より「WORLD HAPPINESS」という言葉が重みを増しているような気がしてしまうのです。

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