#105 「経済センサス」から平成25年産業別従業者数を推計

今回の投稿は、大阪府内生産額の推計の際に指標として用いることが多いと予想される、平成25年の産業別従業者数を統計資料「経済センサス」から推計します。

民営事業所の産業別従業者数の推計

最初に、「平成24年経済センサス‐活動調査」に掲載されている民営事業所の従業者数を推計していきます。なお、産業分類は小分類になります。

データのダウンロード

総務省・経済産業省「平成24年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業横断的集計」の 表番号 11「産業(小分類),従業者規模(8区分),経営組織(4区分)別民営事業所数,男女別従業者数及び常用雇用者数―都道府県,市区町村」から、大阪府のデータをダウンロードします。

不要項目を除外

ダウンロードしたデータにおいて、産業分類名の

  • 1文字目がアルファベット

  • 1文字目が「@」

  • 1文字目と2文字目が数字かつ3文字目がアルファベット

を含む行は「不要項目」となるので、削除していきます。

VBAのコードは以下のようになります。

Sub 不要項目の削除()
	Dim ws As Worksheet
	Dim i As Integer
	
	Set ws = Workbooks("H24経済センサス_民営_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	
	For i = 651 To 2 Step -1
		' 産業分類名の1文字目がアルファベットであるセルを含む行を削除
		If ws.Cells(i, 1).Value Like "[A-Z]*" Then
			ws.Cells(i, 1).EntireRow.Delete
		EndIf
		' 産業分類名の1文字目が「@」であるセルを含む行を削除
		If ws.Cells(i, 1).Value Like "@*" Then
			ws.Cells(i, 1).EntireRow.Delete
		EndIf
		' 産業分類名の1文字目と2文字目が数字かつ3文字目がアルファベットであるセルを含む行を削除
		If ws.Cells(i, 1).Value Like "[0-9][0-9][A-Z]*" Then
			ws.Cells(i, 1).EntireRow.Delete
		EndIf
	Next
End Sub

「管理、補助的経済活動を行う事業所」の従業者数への対処

次に、三好(2020)が言及している、小分類にある「管理、補助的経済活動を行う事業所」の従業者数についての処理を行います。

三好ゆう(2020)『ノン・サーベイ法による市町村産業連関表の作成と課題―京都府内全26市町村の「市内生産額」の推計から―』福知山公立大学研究紀要2020,4巻 1号 ,pp.185 - 208

小分類にある「管理、補助的経済活動を行う事業所」の従業者数について、これ以外の各産業が中分類に占める割合を「管理、補助的経済活動を行う事業所」の数値に乗じ、それを足し合わせた数値を小分類での各産業の数値とする。こうして「経済センサス」の元データを、小分類における産業名の項目欄のみとした表に作り替えるのである。

三好ゆう(2020)『ノン・サーベイ法による市町村産業連関表の作成と課題
―京都府内全26市町村の「市内生産額」の推計から―』

「管理、補助的経済活動を行う事業所」の従業者数への処理を行うコードは、以下のようになります。

Sub 管理補助的経済活動を行う事業所への対処()
	Dim ws As Worksheet
	Dim num  As Long
	Dim S_num As String
	Dim k_String As String
	Dim k_employee As Long
	Dim m_employee As Double
	Dim s_employee As Double
	Dim ratio As Double
	Dim i As Integer
	Dim j As Integer
	Dim k As Integer
	
	Set ws = Workbooks("H24経済センサス_民営_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	
	For i = 2 To 591
		If ws.Cells(i, 1).Value Like "##" & "[!0-9]*" Then
			num = Val(ws.Cells(i, 1).Value)
			If num < 10 Then
				S_num = "0" & CStr(num)
			Else
				S_num = CStr(num)
			End If
			m_employee = ws.Cells(i, 2).Value
		For j = 2 To 591
			If ws.Cells(j, 1).Value Like S_num & "0*" Then
				k_employee = ws.Cells(j, 2).Value
				For k = 2 To 591
					If ws.Cells(k, 1).Value Like S_num & "[1-9]*" Then
						s_employee = ws.Cells(k, 2).Value
						ratio = s_employee / m_employee
						ws.Cells(k, 2).Value = s_employee + k_employee * ratio
					End If
				Next
			End If
		Next
	End If
	Next
	' 「管理、補助的経済活動を行う事業所」を含む行をすべて削除
	For i = 591 To 2 Step -1
		If ws.Cells(i, 1).Value Like "##" & "0*" Then
			ws.Cells(i, 1).EntireRow.Delete
		EndIf
	Next		
	' 中分類をすべて削除
	For i = 591 To 2 Step -1
		If Not(ws.Cells(i, 1).Value Like "###*") Then
			ws.Cells(i, 1).EntireRow.Delete
		EndIf
	Next
End Sub

産業分類名を「分類符号」と「産業分類名」に分割する

今の段階では、産業分類名に「分類符号(数字3桁)」と「産業分類名」が同じセル内に収まっています。そこで、「分類符号」と「産業分類名」とに分割し、それぞれを違う列に格納します。

VBAのコードは、以下のようになります。

Sub 最初の数字3桁と産業分類名を分割して別々の列に格納()
	Dim wsOrg As Worksheet
	Dim wsDes As Worksheet
	Dim i As Integer
	Dim num  As Long
	Dim code As String
	Dim iname As String
	
	Set wsOrg = Workbooks("H24経済センサス_民営_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	Set wsDes = Workbooks("H24経済センサス_民営_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet2")
	For i = 2 To 413
		num = Val(wsOrg.Cells(i, 1).Value)
		If num < 100 Then
			code = "0" & CStr(num)
		Else
			code = CStr(num)
		End If
		iname = Replace(wsOrg.Cells(i, 1).Value, code, "")
		wsDes.Cells(i, 1).NumberFormatLocal = "@"	' セルの書式を「文字」に設定
		wsDes.Cells(i, 1).Value = code
		wsDes.Cells(i, 2).Value = iname
		wsDes.Cells(i, 3).Value = wsOrg.Cells(i, 2).Value
	Next
End Sub

現時点で、ワークシートは以下のような状態になっています。

図105−1 平成24年大阪府における民営事業所の産業別従業者(小分類)

「平成28年経済センサス - 活動調査」から、平成28年の産業別従業者数を推計

平成25年の府内生産額を推計するためには、調査年のズレを調整する必要があります。つまり、「平成24年経済センサス - 活動調査」と「平成28年経済センサス - 活動調査」を用いて、直線補間法により平成25年の産業別従業者数を推計する必要があります。

したがって、先程「平成24年経済センサス - 活動調査」のデータに対して行った処理を、「平成28年経済センサス - 活動調査」のそれにも行う必要があります。

というわけで、総務省・経済産業省「平成28年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業横断的集計」の 表番号 9 「産業(小分類),従業者規模(8区分),経営組織(4区分)別民営事業所数,男女別従業者数及び常用雇用者数―都道府県,市区町村」における大阪府のデータに関して、上述した

  • データのダウンロード

  • 不要項目の除外

  • 「管理、補助的経済活動を行う事業所」の従業者数への対処

  • 産業分類名を「分類符号」と「産業分類名」に分割

の処理を実行します。

小分類の分類符号を全て作成

次に、平成25年の民営事業所の産業別従業者数を計算するためのワークシートを用意します。

小分類のすべての産業が格納できるように、分類符号(code;数字3桁)を作成していきます。

VBAのコードは、以下のようになります。

Sub 細分類全てのcode作成()
	Dim ws As Worksheet
	Dim i As Integer
	Dim row As Integer
	Set ws = Workbooks("H25_民営_従業者数_全国_細分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	row = 2
	' 00019999のcodeを作成
	ws.Columns(1).NumberFormatLocal = "@"
	For i = 100 To 9999
		If i < 1000 Then
			ws.Cells(row, 1).Value = "0" & CStr(i)
		Else
			ws.Cells(row, 1).Value = CStr(i)
		End If
		row = row + 1
	Next
End Sub

平成25年の民営事業所の産業別従業者数を推計

続いて、上記で作成したシートに平成24年及び平成28年の民営事業所の従業者数のデータを格納し、直線補完法により平成25年の民営事業所の産業別従業者を推計していきます。

推計式は以下のようになります。

$$
\begin{array}{}平成25年 従業者数 = 平成24年 従業者数 +{(平成28年 従業者数) - (平成24年 従業者数)}× \frac{平成25年から平成24年までの1年}{平成28年から平成24年までの4年}\end{array}
$$​​

VBAのコードは以下のようになります。

Sub 直線補完法により平成25年の民営事業所の産業別従業者数を推計()
	Dim wsOrg1 As Worksheet
	Dim wsOrg2 As Worksheet
	Dim wsDes As Worksheet
	Dim i As Integer
	Dim j As Integer
	
	Set wsOrg1 = Workbooks("H24経済センサス_民営_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet2")
	Set wsOrg2 = Workbooks("H28経済センサス_民営_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet2")
	Set wsDes = Workbooks("H25_民営_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	
	' 平成24年の民営事業所の従業者数を格納
	For i = 2 To 990
		For j = 2 To 413
			If wsDes.Cells(i, 1).Value = wsOrg1.Cells(j, 1).Value Then
				wsDes.Cells(i, 3).Value = wsOrg1.Cells(j, 3).Value
			End If
		Next
	Next
	' 平成28年の民営事業所の従業者を格納
	For i = 2 To 990
		For j = 2 To 417
			If wsDes.Cells(i, 1).Value = wsOrg2.Cells(j, 1).Value Then
				wsDes.Cells(i, 4).Value = wsOrg2.Cells(j, 3).Value
			End If
		Next
	Next	
	' 直線補完法により平成25年の民営事業所の産業別従業者数を推計
	For i = 2 To 990
		wsDes.Cells(i, 5).Value = wsDes.Cells(i, 3).Value + (wsDes.Cells(i, 4).Value - wsDes.Cells(i, 3).Value) * 1 / 4
	Next
End Sub

同様にして、全国における民営事業所の産業別従業者数も推計していきます。

民営以外の事業所の産業別従業者数を推計

「経済センサス−基礎調査を用いた」推計方法

民営事業所に関しては「経済センサス-活動調査」を用いることができるが、そこには民営以外 ( 例えば、国と地方の公共団体(公的部門) )の事業所の従業者数は含まれていない。そのため、これを補うために「経済センサス-基礎調査」を用いることになるが、その際、調査年のズレを調整する必要がある。たとえば、平成 23 年版の市町村産業連関表を作成する場合、民営以外の事業所の従業者数については、「平成 21 年 経済センサス-基礎調査」と「平成 26 年 経済センサス-基礎調査」を用いて、直線補間法により平成 23 年の産業別従業者数を推計する必要がある。

三好ゆう(2020)『ノン・サーベイ法による市町村産業連関表の作成と課題
―京都府内全26市町村の「市内生産額」の推計から―』

今回は平成25年版の産業連関表を作成するので、民営以外の事業所の従業者数については、三好(2020)と同様にして、「平成21年 経済センサス−基礎調査」と「平成26年 経済センサス−基礎調査」を用いることになります。

データのダウンロード

平成21年経済センサス-基礎調査 事業所に関する集計 表番号11001 表題産業(小分類),従業者規模(6区分),経営組織(4区分)別民営以外の事業所数及び男女別従業者数-都道府県より、大阪府における平成21年の公的部門の産業別従業者のデータをダウンロードします。

大分類及び「数字2桁」+「アルファベット」の行を削除

大分類及び産業分類名が「数字2桁」+「アルファベット」で始まる行を削除します。VBAのコードは以下のようになります。

Sub 大分類及び数字2桁とアルファベット1文字で始まる行を削除()
	Dim ws As Worksheet
	Dim i As Integer
	
	Set ws = Workbooks("H21経済センサス_国地方公共団体_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")	
	
	For i = 139 To 2 Step -1
		If ws.Cells(i, 1).Value Like "[A-Z]*" Or ws.Cells(i, 1).Value Like "@*" Or ws.Cells(i, 1).Value Like "##[A-Z]*" Then
			ws.Cells(i, 1).EntireRow.Delete
		EndIf
	Next	
End Sub

「管理、補助的経済活動を行う事業所」の従業者数をそれ以外の産業に割り振る

作業中のワークシートには、「管理、補助的経済活動を行う事業所」の行が含まれています。なので、民営事業所の場合と同様に、「管理、補助的経済活動を行う事業所」の従業者数をそれ以外の産業に割り振ります。

VBAのコードは以下のようになります。

Sub 管理補助的経済活動を行う事業所への対処()
	Dim ws As Worksheet
	Dim num  As Long
	Dim S_num As String
	Dim k_String As String
	Dim k_employee As Long
	Dim m_employee As Double
	Dim s_employee As Double
	Dim ratio As Double
	Dim i As Integer
	Dim j As Integer
	Dim k As Integer
	
	Set ws = Workbooks("H21経済センサス_国地方公共団体_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	
	For i = 2 To 597
		If ws.Cells(i, 1).Value Like "##" & "[!0-9]*" Then
			num = Val(ws.Cells(i, 1).Value)
			If num < 10 Then
				S_num = "0" & CStr(num)
			Else
				S_num = CStr(num)
			End If
			m_employee = ws.Cells(i, 2).Value
		For j = 2 To 597
			If ws.Cells(j, 1).Value Like S_num & "0*" Then
				k_employee = ws.Cells(j, 2).Value
				For k = 2 To 597
					If ws.Cells(k, 1).Value Like S_num & "[1-9]*" Then
						s_employee = ws.Cells(k, 2).Value
						ratio = s_employee / m_employee
						ws.Cells(k, 2).Value = s_employee + k_employee * ratio
					End If
				Next
			End If
		Next
	End If
	Next
	' 「管理、補助的経済活動を行う事業所」を含む行をすべて削除
	For i = 597 To 2 Step -1
		If ws.Cells(i, 1).Value Like "##" & "0*" Then
			ws.Cells(i, 1).EntireRow.Delete
		EndIf
	Next		
	' 中分類をすべて削除
	For i = 597 To 2 Step -1
		If Not(ws.Cells(i, 1).Value Like "###*") Then
			ws.Cells(i, 1).EntireRow.Delete
		EndIf
	Next
End Sub

産業分類名を「分類符号」と「部門名」に分割する

今の段階では、産業分類名に「分類符号(数字3桁)」と「分類名」が同じセル内に収まっています。なので、産業分類名の「分類符号」と「分類名」とに分割し、それぞれを違う列に格納します。

VBAのコードは、以下のようになります。

Sub 最初の数字3桁と産業分類名を分割して別々の列に格納()
	Dim wsOrg As Worksheet
	Dim wsDes As Worksheet
	Dim i As Integer
	Dim num  As Long
	Dim code As String
	Dim iname As String
	
	Set wsOrg = Workbooks("H21経済センサス_国地方公共団体_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	Set wsDes = Workbooks("H21経済センサス_国地方公共団体_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet2")
	For i = 2 To 417
		num = Val(wsOrg.Cells(i, 1).Value)
		If num < 100 Then
			code = "0" & CStr(num)
		Else
			code = CStr(num)
		End If
		iname = Replace(wsOrg.Cells(i, 1).Value, code, "")
		wsDes.Cells(i, 1).NumberFormatLocal = "@"	' セルの書式を「文字」に設定
		wsDes.Cells(i, 1).Value = code
		wsDes.Cells(i, 2).Value = iname
		wsDes.Cells(i, 3).Value = wsOrg.Cells(i, 2).Value
	Next
End Sub

「平成26年経済センサス - 基礎調査」から平成26年の民営以外の事業所における産業別従業者数を推計

今度は、平成26年経済センサス‐基礎調査 事業所に関する集計 表番号09100 表題産業(小分類)、経営組織(4区分)別事業所数、男女別従業者数及び常用雇用者数(国及び地方公共団体)-都道府県から、大阪府のデータに関して、上述した

  • データのダウンロード

  • 不要項目の除外

  • 「管理、補助的経済活動を行う事業所」の従業者数への対処

  • 産業分類名を「分類符号」と「産業分類名」に分割

の処理を実行します。

小分類の分類符号を全て作成

次に、平成25年の民営以外の事業所の産業別従業者数を計算するためのワークシートを用意します。

小分類のすべての産業が格納できるように、分類符号(code;数字3桁)を作成していきます。

VBAのコードは、以下のようになります。

Sub 小分類全てのcode作成()
	Dim ws As Worksheet
	Dim i As Integer
	Dim row As Integer
	Set ws = Workbooks("H25_公的部門_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	row = 2
	' 11999のcodeを作成
	ws.Columns(1).NumberFormatLocal = "@"
	For i = 11 To 999
		If i < 100 Then
			ws.Cells(row, 1).Value = "0" & CStr(i)
		Else
			ws.Cells(row, 1).Value = CStr(i)
		End If
		row = row + 1
	Next
End Sub

平成25年の公的部門の事業所の産業別従業者数を推計

続いて、上記で作成したシートに平成24年及び平成28年の民営以外(公的部門)の事業所の従業者数のデータを格納し、直線補完法により平成25年の公的部門の事業所の産業別従業者を推計していきます。

推計式は以下のようになります。
$$
\begin{array}{}平成25年 従業者数 = 平成21年 従業者数 +{(平成26年 従業者数) - (平成21年 従業者数)}× \frac{平成25年から平成21年までの4年}{平成26年から平成21年までの5年}\end{array}
$$​​

VBAのコードは以下のようになります。

Sub 直線補完法により平成25年の民営事業所の産業別従業者数を推計()
	Dim wsOrg1 As Worksheet
	Dim wsOrg2 As Worksheet
	Dim wsDes As Worksheet
	Dim i As Integer
	Dim j As Integer
	
	Set wsOrg1 = Workbooks("H21経済センサス_国地方公共団体_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet2")
	Set wsOrg2 = Workbooks("H26経済センサス_国地方公共団体_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet2")
	Set wsDes = Workbooks("H25_公的部門_従業者数_大阪府_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	
	' 平成21年の公的部門の事業所の従業者数を格納
	For i = 2 To 990
		For j = 2 To 426
			If wsDes.Cells(i, 1).Value = wsOrg1.Cells(j, 1).Value Then
				wsDes.Cells(i, 3).Value = wsOrg1.Cells(j, 3).Value
			End If
		Next
	Next
	' 平成26年の公的部門の事業所の従業者を格納
	For i = 2 To 990
		For j = 2 To 427
			If wsDes.Cells(i, 1).Value = wsOrg2.Cells(j, 1).Value Then
				wsDes.Cells(i, 4).Value = wsOrg2.Cells(j, 3).Value
			End If
		Next
	Next	
	' 直線補完法により平成25年の公的部門の事業所の産業別従業者数を推計
	For i = 2 To 990
		wsDes.Cells(i, 5).Value = wsDes.Cells(i, 3).Value + (wsDes.Cells(i, 4).Value - wsDes.Cells(i, 3).Value) * 4 / 5
	Next
End Sub

なお、平成25年の全国における公的部門の産業別従業者に関しては、以前に#81で作成した平成23年の公的部門の産業別従業者のワークシートを活用して推計を行いました。

民営事業所と民営以外の事業所の従業者数を合計する

「経済センサス - 活動調査」を用いて推計した民営事業所の産業別従業者数と「経済センサス - 基礎調査」を用いて推計した民営以外の事業所における産業別従業者数を合計します。

まず、合計を算出するワークシートを作成します。ワークシートには、

  • code(産業符号)

  • 産業分類名

  • 平成25年の民営事業所における産業別従業者数(a)

  • 平成25年の民営以外の事業所における産業別従業者数(b)

  • 平成25年の産業別従業者数(a+b)

の5つの列を用意します。

小分類の分類符号を全て作成

code(産業符号)に関しては、「管理、補助的経済活動を行う事業所」(分類符号の3桁目が「0」)を除いた小分類がすべて格納できるように、分類符号(code;数字3桁)を作成していきます。

VBAのコードは、以下のようになります。

Sub 小分類全てのcode作成()
	Dim ws As Worksheet
	Dim i As Integer
	Dim row As Integer
	Set ws = Workbooks("経済センサス_H25_従業者数_全国_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	row = 2
	' 11999のcodeを作成
	ws.Columns(1).NumberFormatLocal = "@"
	For i = 11 To 999
		If i < 100 Then
			ws.Cells(row, 1).Value = "0" & CStr(i)
		Else
			ws.Cells(row, 1).Value = CStr(i)
		End If
		row = row + 1
	Next
	' 3桁目が「0」のcodeの行を削除
	For i = 990 To 2 Step -1
		If ws.Cells(i, 1).Value Like "##0*" Then
			 ws.Cells(i, 1).EntireRow.Delete
		End If
	Next
End Sub

産業分類名を全て転記

次に、産業分類名の列において、code(産業符号)に対応する産業分類名を「経済センサス - 活動調査」及び「経済センサス - 基礎調査」から転記します。

VBAのコードは以下のようになります。

Sub 産業分類名を全て転記
	Dim wsOrg1 As Worksheet
	Dim wsOrg2 As Worksheet
	Dim wsOrg3 As Worksheet
	Dim wsOrg4 As Worksheet
	Dim wsDes As Worksheet
	Dim i As Integer
	Dim j As Integer
	
	Set wsOrg1 = Workbooks("H28経済センサス_民営_従業者数_全国_小分類.ods").Worksheets("Sheet2")
	Set wsOrg2 = Workbooks("H24経済センサス_民営_従業者数_全国_小分類.ods").Worksheets("Sheet2")
	Set wsOrg3 = Workbooks("H26経済センサス_国地方公共団体_従業者数_全国_小分類.ods").Worksheets("Sheet2")
	Set wsOrg4 = Workbooks("H21経済センサス_国地方公共団体_従業者数_全国_小分類.ods").Worksheets("Sheet2")
	Set wsDes = Workbooks("経済センサス_H25_従業者数_全国_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	
	For i = 2 To 892
		For j = 2 To 427
			If wsOrg1.Cells(i, 1).Value = wsDes.Cells(j, 1).Value Then
				wsDes.Cells(j, 2).Value = wsOrg1.Cells(i, 2).Value
			End If
		Next
	Next
	For i = 2 To 892
		If wsDes.Cells(i, 2).Value = "*" Then
			Goto Continue2
		Else
			For j = 2 To 426
				If wsDes.Cells(i, 1).Value = wsOrg2.Cells(j, 1).Value Then
					wsDes.Cells(i, 2).Value = wsOrg2.Cells(j, 2).Value
				End If
			Next
		End If
	Continue2:
		Next
	For i = 2 To 892
		If wsDes.Cells(i, 2).Value = "*" Then
			Goto Continue3
		Else
			For j = 2 To 142
				If wsDes.Cells(i, 1).Value = wsOrg3.Cells(j, 1).Value Then
					wsDes.Cells(i, 2).Value = wsOrg3.Cells(j, 2).Value
				End If
			Next
		End If
	Continue3:
		Next
	For i = 2 To 892
		If wsDes.Cells(i, 2).Value = "*" Then
			Goto Continue4
		Else
			For j = 2 To 133
				If wsDes.Cells(i, 1).Value = wsOrg4.Cells(j, 1).Value Then
					wsDes.Cells(i, 2).Value = wsOrg4.Cells(j, 2).Value
				End If
			Next
		End If
	Continue4:
		Next
End Sub

産業分類名が格納されていない行を削除

上記のコードを実行した後で、対応するcode(産業符号)がなく産業分類名が空白となったセルを含む行を削除していきます。

VBAのコードは以下のようになります。

Sub 産業分類名が空白のセルを含む行を削除
	Dim ws As Worksheet
	Dim i As Integer
	
	Set ws = Workbooks("経済センサス_H25_従業者数_全国_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	
	For i = 892 To 2 Step -1
		' 産業分類名が空白のセルを含む行を削除
		If ws.Cells(i, 2).Value Like "" Then
			ws.Cells(i, 2).EntireRow.Delete
		EndIf
	Next
End Sub

民営事業所の従業者数と公的部門の従業者数を転記・合計

続いて、民営事業所の従業者数と公的部門の従業者数を合計用ワークシートに転記し、合計します。

VBAのコードは以下のようになります。

Sub 民営事業所と公的部門の従業者数を転記し合計
	Dim wsOrg1 As Worksheet
	Dim wsOrg2 As Worksheet
	Dim wsDes As Worksheet
	Dim i As Integer
	Dim j As Integer
	
	Set wsOrg1 = Workbooks("H25_民営_従業者数_全国_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	Set wsOrg2 = Workbooks("H25_公的部門_従業者数_全国_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	Set wsDes = Workbooks("経済センサス_H25_従業者数_全国_小分類.ods").Worksheets("Sheet1")
	
	For i = 2 To 990
		For j = 2 To 990
			If wsOrg1.Cells(i, 1).Value = wsDes.Cells(j, 1).Value Then
				wsDes.Cells(j, 3).Value = wsOrg1.Cells(i, 5).Value
			End If
		Next
	Next
	For i = 2 To 990
		For j = 2 To 433
			If wsOrg2.Cells(i, 1).Value = wsDes.Cells(j, 1).Value Then
				wsDes.Cells(j, 4).Value = wsOrg2.Cells(i, 5).Value
			End If
		Next
	Next
	For i = 2 To 433
		wsDes.Cells(i, 5).Value = wsDes.Cells(i, 3) + wsDes.Cells(i, 4)
	Next
End Sub

同様にして、大阪府においても民営事業所の民営以外の事業所の従業者数を合計します。


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在野研究者トシヤ
サポート、本当にありがとうございます。サポートしていただいた金額は、知的サイドハッスルとして取り組んでいる、個人研究の費用に充てさせていただきますね♪