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<お扇子>寿柳流チャンネル 2021年3月公開

「お扇子は日本舞踊にはなくてはならない大切なものです」
「お扇子を使ってみましょう」

日本舞踊において、お扇子というものは、かなり重要な道具の一つとして扱われており、たとえるなら、武士で言えば刀に近いぐらい大事なものとして扱われております。

お扇子の説明をさせて頂くと、日本舞踊においては、骨が10本あるものを使うことが多いです。(映像では、扇子を指差して説明しています)

チェック「お扇子の部位のなまえ」

上のことを「天」と言い、下を「地」、紙の部分が「地紙」といい、
木の部分、竹の部分のことを「骨」と言い、
特に小さいこの真ん中の8本のことを「小骨」、大きな(外側の2本)を「親骨」と言います。

よく「肝心要」という表現をしたときの「要」と言われる部分がここにあたりまして、ここですべての骨をとめている状態になっております。

チェック「お扇子でできる表現のいろいろ」

日本舞踊においてはこのお扇子を使い、素踊りと呼ばれる演目のジャンルで、からだ一つでこのお扇子を使って、いろんなことを表現していくことができます。(映像では、お扇子で実際に表現しています)

たとえば、風や雨や雪、また風のような自然現象についても、踊り手の意識の差により、雨や雪など様々な表現の差をします。

たとえば、これを逆さに持つと、山にみえるのでこう指すと(映像では逆の手でお扇子をさしています)後ろの背景に富士山があるという見せ方をすることがあります。

これ(お扇子)を使った技術的なこととして、「要返し」という技術もあります。(映像では、お扇子で実際に表現しています)美しい表現ができるので、日本舞踊でよく使われます。

「風」に関するフリでは、「風車」など繰り返し回して表現することもあります。

閉じた状態にして、刀にしたり、キセルに見立てて使うことがあります。

例えば、私が小さい時に日本舞踊で「何だろう、あれ」と思った、こう持ってこう引くフリ(以下、写真参照)があります。これは、何をあらわしているでしょうか。

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問題:
このようにお扇子を引くフリ
お扇子はなにを表現している?
①鷹やトンビの羽
②牛や馬の顔
③荷車の枠

答え:②牛や馬の顔(映像では、お扇子で実際に表現しています)扇子を持ってひっぱると、くつわと言われるところをひっぱるフリになります。

見てくださった方たちのお時間のあるときに、おうちにあるお扇子を使って踊って頂きたいと思います。

『ひらいたひらいた』という童謡に合わせて、千代先生(日本舞踊家 花柳千代氏)が作品として作られた、お扇子の踊りをご参考として紹介させて頂きます。

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その中でさきほど紹介した「要返し」があります。

チェック「要返しの使い方」

ご覧いただいただけでは難しいところがあるので、少しだけ解説します(映像では、お扇子で実際に表現しています)

まず、お扇子を平らに持って、人差し指と親指でしっかりおさえたら、

①中指と薬指と小指を外に出して②親指をこちら(内側)に持ってきて、左に回します。回した後、薬指を入れて固定します。③上げて、今度は人差し指と中指ではさんだ状態で④薬指をはなして今度は右に回して戻す。というのが一連の動作になります。

『ひらいたひらいた』の中では、①→②→③→④というふうにやっております。

やってみよう「お扇子を使った練習」(映像では実際に子どもたちが、『ひらいたひらいた』にあわせてお扇子を使用して踊っています)

こども日本舞踊教室は
『実技 日本舞踊の基礎』花柳千代先生著を参照させて頂いております。


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