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Let It Roll Winter 2020 / 今年唯一参加!チェコの名物フェスはドラムンベースでアゲアゲだった。

これは2020年2月のイベントです。

お久しぶりです。 随分更新が空いてしまいました。

今年も残すところあとわずかになってきたので、そろそろまとめに入ろうと思います。

今年はフィジカル(デジタルの対義)フェスが軒並み中止、またはデジタルフェスへの代変えが行われたことで、グラストンベリーを含む僕のフェススケジュールも白紙となってしまいました。

ただ全てのフェスに行けなかったかというと実は一つだけ参加したフェスがありました。それはギリギリコロナ旋風前に参加したフェスです。

この記事はフェスに行った後、すぐ載せる予定でしたがその後すぐに起こったコロナクライシスにより適切な時期ではないと思い、寝かせていたものです。

まだまだ状況は変わりませんが、もう今年最後ですので、今年唯一参加したチェコの首都プラハで行われた屋内フェス。レット・イット・ロール| ウィンターについて振り返っていきたいと思います。

さて時は2020年の2月下旬です。

この時の状況をおさらいしておくと、新型コロナウイルスの猛威が中国からヨーロッパに広がりつつあり、最初に大きな被害でニュースになった、イタリアでは徐々に感染が広がっている時でした。

ベルリンから、プラハまでは電車で4時間ちょっとなので、ドイツから一番近い他国の首都です。しかし僕はまっすぐに向かわず一度スイス、バーゼルからオーストリアを通って北上しながらプラハまでを旅しました。全ての工程列車で旅をしましたが、この時通ってきた街は平常生活でした。


このフェスについて

レット・イット・ロール|ウインター / Let It Roll Winter

ヨーロッパで行われるフェスの多くはダンスミュージックがメインで開催されているのは体感してきましたが、その中でもお国(都市)によって流行りのジャンルが結構違います。今回行った中欧チェコで開かれる、レット・イット・ロール(以下LIR)はズバリ "ドラムンベース" の音楽フェスティバルです。そしてLIRはただのコアなファン向けのフェスではなく、間違いなくチェコでも最大規模のミュージックフェスティバルです。つまりこの国の人はドラムンベースが大好き(きっと)ってことです。おまけにこの規模のフェスは世界的に見ても数えるほどしかなく、名実ともにLIRは世界でも最高峰のドラムンベースフェスとして有名です。

基本的にLIRは毎年夏にプラハ近郊の”ミロヴィツェ”という街の旧軍用空港でオープンエア開催されるのがメインイベントとなっています。映像を見ると、近未来的な美しいステージの中、壮大なオープニングアクトからのアゲアゲDJがまさに最高峰のドラムンベースフェスということを感じさせてくれます。

今回はそのLIRの冬版、場所も変わりチェコの首都プラハで行われる屋内フェスです。

開催時期
2020年2月28日-3月1日(LIRウィンターは例年2月末)

フェスの歴史
前述の通りレット・イット・ロールはドラムンベースというジャンルにおいて、世界最大規模の音楽フェスティバルです。そのため現在ではドラムンベースを愛してやまないオーディエンスが世界各地からやってくるようになりました。その最初の歴史は2002年にプラハの「Mlejn」というクラブでスタートしました。この年の成功により数年間はプラハの500を超えるクラブイベントとして開催されてきましたが、それでは収まらなくなる程の成長を続けていたLIRは、2008年からオープンエアでの開催を開始します。その後は何回かの場所の変更を経て、現在は夏のミロヴィツェでのオープンエア開催に落ち着きました。

音楽ジャンル
何度もいいます、ドラムンベース。ドラムンベースです。今回のラインナップでは第一人者である、ANDY C と”Tonight”や"Take You Higher"などヒット曲連発のスター。 WILKINSON がメインアクトでした。ちなみに僕は金曜日だけの参加です。


チケット購入
チケットはオフィシャルサイトから購入します。開催月2月の状態では2日券(金土)で60€、1日券が40€でした。この時点で3rdリリースなので、行くことがわかっていればもっと安く買えそうですね。僕は見たのが遅くて、この時すでに1日券が売り切れだったのでVIP券(64€)を購入しました。

購入後は登録したメールアドレスに電子チケットが届きます。


開催場所

プラハ市内東岸、中央駅より東側に位置する、Forum Karlínというイベント施設が今回の会場です。


現地到着から会場周辺まで

僕はオーストリアの方から列車で北上しチェコ入りしたので、プラハへは南部のブルノの街から列車で中央駅に着きました。この ”Praha Hlavní Nádraží” と書いてプラハ中央駅のことです。

参考までに飛行機でヴァーツラフ・ハヴェル・プラハ国際空港から入った場合、街へはエアポートエクスプレスというバスが便利なようです。

参考:プラハ国際空港を徹底解説!市内アクセス・買い物・WiFi

街の移動手段はトラムかバスがメインの交通手段です。後述のPID Lítačkaというプラハ交通機関のAPPからチケットが購入できます。会場へは3番のトラムに乗ってKřižíkova駅で降りるのが近そうです。僕はホテルが近かったので徒歩で行きましたが、中央駅から歩くと30分くらいかかってしまいます。


フェス情報の必需品

Spotify
ドラムンベースまったく詳しくないので、相変わらずオフィシャルのSpotifyリストが助かります。


PID Lítačka APP
このアプリがチェコ市内の交通アプリです。アプリ上クレジットカードでチケットを買えるのですごく便利です。


リストバンド交換

オープンから少し過ぎた、23時頃に到着した頃には会場までの長い長い列ができていました。

やっと会場入り口にたどり着いた頃には既に1時間弱は経っていました。。入り口では購入時のメールに張ってあるQRコードを見せてリストバンドをもらいます。プリントしなくても大丈夫です。


会場(ステージ)の様子

大きさ的には中規模イベント会場ですね。ステージはメインステージ一つだけだったので一人で行く身としては結構時間を持て余しました笑

入り口にクロークや会場で使える電子マネーのチャージステーションがあります。

ステージはこんな感じ。

VJはステージ左右セットにプロジェクションマッピングをしていました。これぞ映像で見たLIRって感じ。

みんな大好きなドラムンベースでブチあがり中。

VIPチケットを持っていれば2階の専用エリアで比較的空いている中見ることができます。



個人的ベストパフォーマー

ANDY C
言わずもがなドラムンベース界の王様。すさまじい拍手と歓声。いやみんなほんと好きだな。


Black Sun Empire
オランダ・ユトレヒト出身のデュオ。ANDY Cに劣らず声援がすごかったです。映像は2017年本開催のもの。


The Prototypes
英国のドラムンベースデュオ。オフィシャルに丸々上がってました。


Opening Show
こちらもオフィシャルで上がっていました。オープニングは長蛇の列に並んでいる頃には終わってしまったので見れてよかった。


周辺環境

気候
もう3月目前ですがまだまだプラハは寒いです。当日の気温はかろうじて氷点下を下回らない程度。外で並ぶ確率が高いので暖かい格好をしていってください。

お金・言葉
チェコの通貨はコルナです。1コルナ≒4,78円(2020年12月時)なので100コルナ大体500円くらいですね。プラハはチェーン店やレストランなどでは普通にクレジットカードが使えるので、現金は最小限でも大丈夫でしょう。物価はユーロ圏に比べれば安いと思います。

LIRではこの会場で使うための電子マネー(BLT)をリストバンドにチャージして使います。この辺は今時のフェスと同じですね。レートはこんな感じ。はっきりとは覚えていませんがドリンクとか3〜4BLTとかだったと思います。

トップアップステーションでチャージします。書いてあるように、使いきれなかったBLTはクレジットに返金されるようですね。

ちなみにグッズ売り場ではクレジットカードが使えました。そんなに使わないよって方は利用しなくてもいいかも。

チェコの公用語はチェコ語ですが、プラハは基本的に英語が通じます。観光でお店に入るくらいならそれほど不自由はしないと思います。

食事
会場ではハンバーガーを売ってました。

プラハ市内で言うと、チェコ料理はほとんど食べなかったのですが、お手軽にチェコ料理を食べれると書いてあった、”Havelská Koruna”という食堂に一度行きました。旧市街の中にあるので観光の合間に行きやすい場所です。

最初にトレイを持って、好きな料理を注文します。名前忘れちゃいましたが名物のこのビーフシチューを食べました。柔らかいパンおいしかったな。安いので試しに食べてみるのには丁度いいと思います。


インターネット・電源
会場にWifiはありませんでした。プラハの街はスタバやマックなどのチェーン店も多いので、その辺りで無料Wifiは使えます。

お店での電源は確認していませんがコンセントがあればみんな挿してます。プラグは他のヨーロッパ諸国と同じで”Cタイプ”(丸い2穴タイプ)です。

宿泊
観光客が多いプラハなのでホテルも沢山あります。僕は中央駅より東側のホテルに泊まりました。たまたま会場近くだったので、徒歩10分ちょっとの距離で凄く便利で快適した。お洒落なブティックホテルでしたが、東側はあまり観光名所がないせいか、お値段もそこまで高くなかったです。


プラハの街

チェコの首都である、プラハは街の真ん中をモルダウ川が流れ東岸と西岸に分かれています。東側には旧市街、その向こうに新市街が広がっており、西岸にはプラハ城が建っています。この川を挟んだ所に観光名所は密集しています。プラハは昔から繁栄してきましたが、地形上何度も侵略に遭ってきました。しかし奇跡的にも建物はほとんど破壊されずに残っています。この様々な時代の建築を残すことからプラハは”百塔の町”と呼ばれているそうです。

歩いてみると地形と雰囲気はブダペストに似ているなと感じました。イタリア、フランスなどヨーロッパの先進国の首都とは少し違う活気がある街という感じですかね。ヨーロッパだけでなく世界中から多くの観光客が来ていることからも観光地として人気だなと思いました。ベルリンでは見ることのなかった日本人の若者も結構見ましたね。

ヤン・フス像のある、旧市街広場はこの街の中心なので何度も通ります。

モルダウ川を横断する、カレル橋は何十体もの聖人像が並びこの街のハイライトですね。

夜の広場も人が多いです。冬なのでホットワインとソーセージを買って暖まりました。

プラハ城から見た、城下の街並みは凄く綺麗でした。


困ったこと

これと言った困ったことは思い浮かびませんが、この時期はコロナがヨーロッパに蔓延する前で、中国での被害が大きなニュースだったので、中国人に間違われないかが唯一少し不安でした。ですが通ってきたスイス、オーストリアの街を含めて、特に何も言われることもなく旅をしました。

治安も観光名所の旧市街などは夜遅くまで人がいますし、年配の方も出歩いているので、プラハの街は比較的安全に感じました。


最後に

LIRウィンターは1会場、2日間で開かれる、ミニフェスの部類ですが、2月という時期はまだまだフェスが出てこないので選択肢の候補として、面白いのではないかなと思います。プラハも綺麗な街ですしね。

現在の状況でこの先の参考になるのかは甚だ疑問ではありますが、全ての状況が良くなることを願って、この先役に立てば嬉しいです。

来年こそ、ちゃんとフェスに行きたい。

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