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一生に一度

どこでもそうだと思うんですけど、こういう仕事していると、同じ人とずっと一緒に仕事をするという事が少ない。

舞台に関しても、公演が終わればみんな散り散りになるし、全く同じメンバーで同じ公演をする事はほぼ無い。

今携わっている代々木アニメーション学院さんの卒業公演だって1日1公演だけの本番が終われば、携わった人全てが一堂に会することは二度とない。
特に卒業公演なんてものは、1度しかない。
同じメンバーで卒業公演、、、というのは絶対にない。

それくらい今回の舞台は儚いもので、このご時世の影響で幻と消えてしまう可能性もある。
そんな状況のものに、毎日心血を注いで、悩んで、苦しんで、もがいている。なんて危うい作業なんだ。。。

結果が報われないことなんて十二分にある、約束された未来では無いから余計に不安も募る。
そして舞台は幕が開いてからが本番だ。それまでは準備に過ぎない、お客様の前で披露できて初めて完成する。

言いようのないプレッシャーと戦う日々、これは誰にも背負ってもらえるものではない。僕が背負わないといけないもの。誰がなんと言おうとも、例えバカにされたって、僕は前を見て最後の幕が閉じるその瞬間までは虚勢でもなんでも張って進むしかない。

勿論支えてくれる素晴らしい人たちが沢山いる。時には敵みたいな人もいるけど笑
今稽古しながら周りにいてくれる人たちのおかげで、僕は前を向けている。

そして一生に一度、しかもたった一度の公演をやって良かったと、みて良かったと思ってもらえるものにしたい。

舞台は、本当に大変だ。劇中でもある台詞、ギャラは安い、稽古が多くてスケジュールが厳しい、、、その通りなのだと思う。こんなもの好きでもない限り続けられない。

だから僕は板の上に居るのが好きなんだと思う。
毎回挑戦があって、自分を更新していけて、沢山の人と出会えて、こんな僕でも応援してもらえる。

全部自分次第、そして自分として所持しているもので戦うしかない。白兵戦だ。己の身一つで板の上に立つ。必要なのは自分のスキル。
磨けば出来ることは増え、疎かにすれば落ちぶれる、、、ヒリヒリしてくるね。

どこまで伝えられるか分からないけど、卒業公演を一緒にすることになった人達に、僕は僕なりに伝えられる事を。そしてこの公演が終わった時に、やって良かったと思える時間がある事を夢見て。

2月9日(金)。
銀河劇場でお待ちしております。

では、また水曜日に。

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