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もしも今、あなたのお子さんが統合失調症を患っていたとして。ここへ辿り着いたなら。
母の存在について。
とても、拙い文章ですが。
どうにかあなたの心に響いてくれますように。
ある日、娘が統合失調症に。きっと、私の両親は大変な思いをしたことでしょう。
父は、いつも穏やかに見えていましたが、本当は少しも心穏やかには過ごせなかったでしょう。
母は、とても冷静に見えましたが、現実を受け入れることにとても疲れていたでしょう。
私は、30歳で統合失調症を発症しました。
幸い、入院と投薬により症状が改善。
その後の経過も良く、現在では通院のみ、服薬はしていません。
統合失調症が寛解した。
そう思えるまでになりました。
もし、今あなたが、
この先にあるのは、ただ不安ばかり。
何も、変わらないかもしれない。
たとえ、こんな風に感じていても。
この子は産まれなければよかった。
そんなことを思わずに、
決して、
親として、
自分のことを責めたりしないで下さい。
だって、あなたは今、何らかの理由でここへ辿りついてくれました。
それは、あなたが統合失調症という病について、向き合おうとする証です。
だから、私の言葉が、どうにかあなたの心に響いてくれますように。
子どもが、統合失調症になることは、決してあなたのせいではないのだから。
遺伝?
そういう要因も1つとしてあります。
でも、それだって、あなたのせいじゃない。
妄想、幻覚、混乱…。
統合失調症の症状にみられる、それらの行動は、とても理解し難く、とても不気味かもしれません。
だけど、私たちがいる世界は、まぎれもなく、その時、私たちが感じたままの世界です。
まるで全てが現実のように、
見えている。
聞こえている。
感じている。
その世界を理解して欲しいとは言いません。
ただ、病気の存在を。できれば否定などせずに、認めて欲しいのです。
どうしても、統合失調症という病から、目をそらし、隠し、認めたくない気持ちは承知しています。
それでも、統合失調症から回復するには、あなたのサポートが不可欠なのです。
私は覚えています。
あの時、私が妄想や幻覚の中でも、自分を見失わずにいられたこと。
この身に起きていることを、何とか理解しようと意識を保とうとしていられたこと。
そして私には、
いつでも戻れる場所があるということ。
私にとって、統合失調症からの回復の一歩を与えてくれたのは、母でした。
母は、決して何か特別な手段を取ったわけではなく。
ただ、いつも私の話を聞いてくれました。
そして時々、いつも通りの口調で返事をしてくれました。
私がどんなに支離滅裂な話をしていたとしても。
ただ、一緒に歩いてくれました。
そして、以前と変わらない景色を見せてくれました。
たったそれだけのこと。
あの頃の私には、とても必要なことだったのです。
自分を受け入れてもらえる安心感。
今はただ、現実と向き合う気持ち。
病気とは、きっとうまくやっていける。
だから、大丈夫。
ありがとう。
こんなことを、当然私は、いつまでも母に伝えられずにいます。
だから、もし、代わりに何方かがこのnoteを読んでくれたなら。
私の経験や記憶が、少しでもお役に立つことができたなら。
私は、とても嬉しく思います。
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